ゲート チート自衛官 彼の地にて理不尽に戦えり 作:メガネ二曹
今回は海上自衛隊メインだそうで!やったね!
…てなわけでこちらも二次小説かくんでよろしくお願いします。
まあまだ先の話ですがね。
「ねえイタミ、あれは何?」
「ん?あー、ありゃクリスマスツリーだ。もうすぐクリスマスだからな。」
「クリスマスって?」
「独り身には辛い日だ。」
「「チッ」」
暁達の乗ったバスは、銀座の町中を走っていた。
特地から来た五人は、ガラスの窓に食いつくように外を見ている。まあ、初めて来た異世界なのだから、当然かもしれないが。
「そういや二尉、まず何所へ?」
「うーん。とりあえず、青○かな。セーターにジーンズで国会はまずいでしょ。」
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「おお!テュカ似合う!」
「そうかな?」
試着室から出てきたスーツ姿のテュカが出てくる。
ファンタジー世界に居たエルフがリクルートスーツというかなり変な組み合わせだが、着てみると良く似合う。
外国人の大学生に見える。
「レレイとロゥリィは…そのままで良いか。」
「ええ。」
「問題無い。」
「そっか。…おっと、俺はコート買ってこなきゃ。」
伊丹が小走りで階段へ向かうのを、場違いな迷彩服を来た暁が見送る。
「暁はバスの中に居たら良かったのに。」
「一応警護だからな。…流石に小銃持ってくる勇気はなかったけど。」
栗林が苦笑する。
小銃が無いからといって、目立たない訳がない。
暁はさっきから、回りの客の目線が気になってしょうが無かった。
が、そのおかげか、テュカやロゥリィは目立っていない。
「…!駒門さん!」
『ん?どうした?』
バスの中にいる駒門がやや頼りない声で答える。
「12時方向に多分います。こちらで対処しますんで。」
『了解。気をつけろよ。』
俺は万が一の為に栗林に拳銃を預けると、店から飛び出した。
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「ダック、標的に動きは?」
「ありません隊長。…どうしますか?」
「今回は偵察だ。情報を出来るだけ収集する。」
「コピー。」
伊丹達の居る店の向かい、古いビルの一室に、彼らは居た。
双眼鏡を手に、監視をする者、そしてサプレッサーを付けたPDWを持った数人の人間。
彼らは、アメリカの工作員だ。
そんな彼らが伊丹達を監視していると、ドアがノックされた。
コン、ココン、コココン。
乾いた音が静かな部屋に響く。
工作員の隊員に、緊張が走り、一斉に銃口がドアへと向いた。
「敵だと思うか?」
「…いや、見張りにだしたジョニーだと思います。」
「…そうか。開けてやれ。」
「なんだよ…脅かしやがって。」
隊員の緊張の糸がほぐれた。そしてPDWを持った隊員がドアを開ける。
すると。
開いたドアから、顔面蒼白の隊員が入ってきた。
「うおっ!?おい、どうしたジョニー?」
慌てて隊員が近寄ると、ジョニーと呼ばれた隊員は、何かを呻きながら倒れた。
「おい、ジョニー、しっかりしろ、ジョニー!」
「安心しなって。死んでないからさ。」
「?!誰だ!!」
いつの間にか、ドアの前に男が立っていた。20位だろうか。自衛隊の迷彩服を着ている。
「ハロー、CIAの皆さん。いきなりで悪いけど、武器を捨てて手を上げて貰えるかな?」
男は隊長に微笑みながらそう言う。…が、もちろんそんな話には乗らない。
人数は圧倒的に有利。しかも男は丸腰だ。
男の後ろの隊員が銃を向け、引き金に指をかける。
(バカな男だ。一人、しかも丸腰で入ってくるとは。恨むなら自分を恨め。)
隊員が引き金を引く。サプレッサーで押さえられた鈍い発砲音が響く。放たれた弾丸は、一直線に男の頭に向かっていき、途中で停止した。
「?!なっ!」
隊員達がどよめく。それもそのはず。放たれた弾丸が、空中で停止しているのだから。
しかし、流石プロ。うろたえながらも、もう一度引き金を引く。しかし、今度は弾すら出なかった。
引き金を引く音が空しく響く。
「あーあ。辞めときゃ良かったのに。」
男はそう言うと、PDWを撃っていた隊員に手を向ける。すると隊員がもだえ始め、血を撒き散らして爆散した。
「?!ドム!…貴様、何を!」
「ちょっと血を逆流させたんだよ。銃も無い事だしね。…これ結構魔力使うから好きじゃないんだけど。」
男はそう言うと、隣にいた別の隊員に手を向ける。
向けられた隊員は横にローリングして手のひらから逃げる。が、
「動くなよ。」
転がり、立ち上がっていた隊員の首が飛んだ。
そして、男がこちらに向き直る。
「最初は武器さえ捨てりゃ見逃すつもりだったんだがね。…恨むなら自分を恨みな。」
「何を!……っ!ぁっ!……」
残っていた工作員ももだえ始めた。
急に、息が出来なくなったのだ。
声も出ず、何も出来ない。
「あんたらの横隔膜を固定した。苦しいだろう?すぐ終わらせるよ。お休み。」
その言葉と同時に、工作員は残らず爆散した。
残ったのは、おびただしい血だけである。
男…いや、暁は口元の返り血を拭う。
その顔に、感情は存在していない。
踵を返し、部屋を出た暁は、ゆっくりと階段を降りていった。
工作員絶対殺すマン。
なーんか文章納得いかんなー