やはり俺たちのロッテ愛は色々まちがっているらしい。 作:乾電池博士
投稿はやはり2か月空きますね…読んでいただけている方々には本当に申し訳ないです。
今回は戸塚編。会話が噛み合ってないので、そこにご注目を。そしてこれで第ニ章は完結です。(チケットの枚数が一杯一杯になったので)
あ、あとクラス分けは適当なんで、あまり気にしないでください。
それでは第二章最終話、どうぞ!
《前回のあらすじ》
いろはも一緒に誘うことに成功した八幡。では最後は?もちろん戸塚っ!!
* * *
3年G組 教室
俺の学年が三年になるとともに、クラスは大幅に再編された。J組が国際教養科なのは変わっておらず、雪ノ下はそこに相変わらず在籍しているわけが、それ以外は志望進路先によって大きく変化する。
我らが総武高校は理系志望者が多いらしく、A~E組が理系クラスでF~I組が文系クラスだ。まあ、その中でも私立か国公立かによってさらに細かく分けられるわけだが、そこは割愛させていただく。
まず葉山グループ、これはほとんど割れてしまった。由比ヶ浜は悩んだ末に私立理系を選択し、C組。勉強を必死に頑張っていて、雪ノ下によると、模試の成績もどんどん上がってきているらしい。
川崎は由比ヶ浜によると国公立理系で、D組にいるらしい。
葉山は文系の国公立でF組、法学部を受験するようだ。まあこいつは言わずもがな。そして同じクラスに三浦と戸部、海老名さんもいる。この三人の成績は、上の下クラスだ。
…ここまで、我ながらよく知っているなぁと感じる。まあ簡単な話だ。大体は由比ヶ浜情報なのだ。
そして戸塚は。戸塚は!戸塚だけは!!俺と同じクラスであるっ!!!これがわかった時には、我が一生に悔いなし……と人目を気にもせず
あ、G組はもちろん私立文系クラスです。
材木座?シラナイコデスネ?
そんなバカなことを突っ伏して考えていると、
「ゲフンゲ「おはよう、八幡。」
ハッ、どこからか戸塚の声がっ!パッと顔を上げると、ちゃんとマイエンジェル戸塚の姿がそこにあった。
「えっっ、我無視さ「ああ、おはようさん戸塚。」
「うん!それで…材木座君は…」
それに関してはアイコンタクトで意思を送信する。いまいち釈然としない、といった顔だったが、とりあえず無視だ。
ん?よく見ると戸塚はラケットを背負っていなかった。普通に聞いてみる。
「そういえば今日は朝の自主練しなかったのか?俺よりも早く来るなんて珍しくないか?」
戸塚は少し目線を逸らして、少し照れたように朱に染まった頬を掻く。
「ちょっと今日は寝坊しちゃってね…朝練の時間が取れなくてさ。だからいつもはギリギリに教室に入るけど、今日はちょっとお休みして八幡としゃべろっかな、って思って急いで準備して学校に来たんだけど…迷惑だったかな?」
「いやいやいや、戸塚と心行くまで喋れるとか俺からしたらご褒美だって。」
これ、実は真顔での発言ある。
「あ、そう?じゃあよかった。……ぷっ、あははははは。」
そんなやりとりが面白くて、二人で笑ってしまった。こんな失笑なら、皆温かい気持ちにになれる。俺はそう思った。もうプロぼっちです、なんて言えないな。戸塚のためにも、そしてあいつらのためにも。
結論。やっぱ結婚しよう、戸塚!!!
そして材木座はいつの間にか消えていた。
* * *
「いや~笑ったね~」
「そうだな。」
ようやく収拾がついたところで、戸塚との談笑は再開されていた。
「あ、そうそう八幡。今度一緒にテニスしようよ。」
「ん、いいぜ。何時にする?」
「そうだな~来週の土曜日とかでいい?八幡は午前中寝たいだろうし。どうかな?」
おお、俺のことをしっかり考えて提案してくれてるよ、しかもごく自然に。本当に、優しい女子の鑑だなぁ…こいつは男子だけど。……クソッ、神様よ、何故なんだ!
「了解。ないだろうけど予定開けとくわ。場所はどこにする?」
「あ、それはまだ決めてないんだ。僕から誘っちゃったのに何も決めてなくてごめん。」
「よ、よせよ。俺こそごめんな。よくよく考えたら決まってないのが普通なことを聞いちゃって。」
戸塚に対して愚行を働いてしまうとは…不覚。が、戸塚はホッと胸を撫で下ろしていたので良しとしよう。
「あ、そういえば俺も戸塚に話があるんだった。」
「え、八幡が僕にお話なんて珍しいね。」
心底不思議だ、という表情を貼り付けて俺に聞いてくる。
「ああ、そうだな。でも戸塚が必要なんだ。」
ドヤ顔で言ってみる。
「えっえっ……八幡?」
「ん、どした?」
「…ううん、何でもない。」
「…そうか、ならいい。言うぞ。」
「う、うんいいよ。八幡なら…」
?戸塚と微妙に噛み合ってない気もするが…まあいいか。
「お前、前にテニスも好きだけど野球も好きだって言ってたよな?」
「え?ああ、そうだけど…それがどうかしたの?」
やはり戸塚は何か勘違いを?
「あ、ああ。それでな、マリーンズのチケットを福引で当てたんだよ。」
「へぇ~それはすごいね。楽し……」
「んで、まだ余ってるから良かったら戸塚も、と思ったんだが…なんか言ったか?」
ふと見ると少し頬に朱が入った戸塚の顔が映った。
「え、あ、嬉しいな、えへへ…」
「そうか、良かった。行ってくれるか?」
「もちろん!」
少し食い気味でそう元気よく返事をしてくれた。
「あ、もうそろそろ予鈴が鳴るから僕は戻るね。」
「ああ、また後でな。」
「うん!」
そうやって満面の笑みを浮かべてくれる。時の流れは早いもので俺の学年はもう3年生、要するに受験生だが、この時期はまだまだギスギスすることなく、落ち着いていて弛緩した空気が漂っていた。今日もG組は平和です。
第二章了 To be continue…
第5話、いかがでしたでしょうか。
ご評価、ご感想、ご意見、誤字報告、アドバイスなどなど、よろしくお願いします。
前書きにもありますが、これで第二章は完結です。次からは僕が一番書きたかった第三章、観戦編となります。待っていらっしゃった方にはお待たせいたしました。お楽しみに!
で、その予定ですが、テストは終わりましたのでここから夏休みまでは若干ダラダラした時間を過ごすことができると思います。7月中の完成を目指してみたいと思います!
それではまた。