1話で完結しようと思ってましたが、
続けてみようと2話目書いてみました。
誤字などなくす為に何回か読み直して投稿しましたが
見付けれない誤字があるかもです。
その時は皆様の脳内正確変換機能を使用して頂き
広い気持ちでお読みください。
朝目覚めた悟は、布団の中で昨夜の事を思い出す。
自室の扉を開けた瞬間に、自身の目に飛び込んできた景色は、
ユグドラシルでのギルドホームのNPC達だった。
現実世界で彼等は動き、会話もしていた。
だが今はいつもの自分の部屋だった。
「夢だよな~」
そう呟き、少し伸びをする。
その時、押入れの引き戸が開き
一人のメイド服を着た女性が出てきて跪く。
「おはようございます。モモンガ様」
そのメイドは、ロングの黒髪をポニーテール結びにしていた。
「な・ナーベラル?」
「はい、ナーベラル・ガンマ御身の前に」
「ご朝食の準備が整っております。」
「夢じゃなかった?」
テーブルの上には、どう考えても高級ホテルや旅館などで提供される和定食だった。
悟の鼻腔を味噌汁の匂いが刺激する。
「ナーベラルさん、どうしてこの世界に皆が来れてるんですか?」
「敬称など恐れ多い事です、モモンガ様」
「玉座の間で、モモンガ様が吸い込まれた転移の門が残っておりまして、それを使い往来が出来ております。」
頬を少し赤くしてナーベラルが答える。
「ふ~ん、俺もまたナザリックに行けるのかな?」
「はい、可能であろうとデミウルゴス様が仰っておりましたが、確実性が保証されていないようで、実験を進めていると。」
「楽しみだな~。ギルメンの皆でまた行けたらな~」
「おっと!冷める前に、いただきます。」
ナーベラルが少し下がり綺麗な立ち姿で待機している。
食事姿を見られているという事に、少し落ち着かない悟は
「な・ナーベラルも…一緒に食べないか?」
「お・恐れ多き事です。至高の御方と共に食事など。」
キッパリと拒絶に近い回答を受け。
「一緒に食べた方が楽しいと思うんですが…?」
恐る恐るもう1度問い掛けてみる。
驚いた表情で数歩後退するナーベラル、すでに彼女の後ろには玄関ドアしかない。
[ゲームの時みたいに、命令口調ならどうなんだろう?]
悟は考え、ゲーム時代の魔王RPの時の口調で
「ナーベラル・ガンマ!我と一緒に食事をしろ」
「はっ!畏まりました。失礼します。」
ギクシャクした動きで、悟の前に座り食事をするナーベラルを見て、微笑みながら食事を続ける、悟
ナザリック内
第2階層 シャルティアの自室
昨夜のパーティーが終りナザリックの自室に戻っている、シャルティアは少し不満気に
僕であるヴァンパイアに
「もうあのモモンガ様のお美しいお姿は見れないんでありんすかね?」
設定でネクロフィリアの性癖がある彼女は昨夜の悟のりあるの姿を見て、忠誠心は微塵にも揺るがなかったが、寵愛を受けたいという気持ちが揺らいでいた。
「シャルティア様、モモンガ様の役に立てばモモンガ様本来のお姿でご寵愛を頂けるのでは?」
ヴァンパイアが答える。
「そうでありんすね。モモンガ様の邪魔する者を掃除すれば」
シャルティアの口が大きく左右に裂け悍ましい無数の牙が姿を現す。
出社した悟は社長からの呼び出しを受けていた。
「鈴木君、今回は大手柄だった。あの帝国商事との契約を成功させるとは。」
「これは、社長賞とは別で臨時賞与だ気持ちだけだがね」
「有難うございます。社長」
今日の予定である、会社の受付でアポイントの確認をしてもらい応接室で、ある男と会話をしていた。
「お久しぶりです。五島社長」
「やめてくださいよ、いつも通りいきましょうよ、モモンガさん」
「ハハハ、じゃあいつも通りという事で、ペロロンチーノさん」
ここは、≪アインズ・ウール・ゴウン≫のギルメンであった、ペロロンチーノが起業したゲーム制作会社だ。
もちろん普通のゲーム制作会社ではない、ペロロンチーノの趣味を突き詰め起業した会社だ。
「最近は開発の方はどうですか?」
「え~来月シリーズ物を出すんですがね…」
どことなく歯切れが悪いペロロンチーノ
「お姉さん絡みですか?」
ペロロンチーノが起業し最初のエロゲーを製作し声優をどうするかで一悶着あり、
結局は姉であり有名声優である五島邑子が身内ということでサービスで声を入れて貰ったのだ。
「あの時は、私もなぜか一緒にお願いに行きましたね。」
「あ~あの時はすいませんでした。でヒットしたのはいいんですが、続編で俺の好みの声優さんを使ったら大コケで、スピンオフ的に姉ちゃんが声入れした娘を主役にしたゲーム出したら爆発的ヒットで一般経済紙にまで取り上げられて…増々頭が上がらなくなりましたよ。」
「今回も正座で5時間姉の偉大さについてお説教聞いてなんとか出演してもらえるんですがね。」
悟は、やはり中の良い姉弟だと思う。
「今回はどんなキャラなんですか?」
「ユグドラシルも終わっちゃたんで、もう1度シャルティアを造ってみようかと」
その言葉を聞き、悟は一つの閃きを得る。
「ペロロンチーノさん、明日は時間大丈夫ですか?」
「え~と、大丈夫ですね。」
「ではプレゼントを持ってきますね。」
「プレゼントですか?」
「はい、楽しみにしていてください。」
「あ、これいつもの発注書です。」
「いつも有難うございます。」
そのまま直帰した悟は、帰宅途中に明日のサプライズの段取りを考える。
[でも勝手にシャルティアを連れ出しても大丈夫なのかな?]
「相談してみるかな」
鈴木さん宅
「ただいま」
「おかえりなさいませ、あ・な・た」
「ご飯になさいますか?・お風呂ですか?・それとも私ですか?…くふ~」
今晩もアルベドがエプロン姿で…
「なぜ!裸エプロンなんだ…アルベド」
「はい、モモンガ様あちらの画面の付いた箱の中に映像がありましたので、真似てみました。」
アルベドが見ていたであろうフォルダには
ペロロンチーノ謹製のオリジナルエロゲ詰め合わせが入っていた
「ペ・ペロロンチ~~~~~ノ」
「くそ!あのゲームの三択難し過ぎて俺クリア出来てないんだよ。」
[ここは、ペロロンチーノさんの思考を読むんだ…悟がんばれ]
[まず、飯にすると…]
頭の中にアルベドの女体盛りが…だめだ
[風呂なら…]
髪を洗ってる時にアルベドの乱入が…これもだめだ
[アルベドにすると…]
サキュバス設定のアルベドに…襲われる
「どれが正解なんだ~ペロロンチーノさんよ~~!!」
後ずさる悟、迫りくるアルベド。
悟の背後は玄関ドアのみ後退出来る場所がなくなった。
リアル魔法使いの(もうすぐ賢者にクラスチェンジも出来る)悟
こんなシチュエーションで卒業は悟の乙女脳が拒絶する。
その時
「いやでありんすね~賞味期限切れのおばさんは」
「あ~ん!」
アルベドの背後からシャルティアが声を掛ける。
「食品偽装で盛りまくって食べるところのない、あんたになんか言われたくないわ」
2人のオーラが、部屋に嵐を起こす。
少し落ち着いた悟は
「児戯はやめよ、二人とも」
「「申し訳ありません、モモンガ様」」
「助かった」
冷汗を拭いながら
「シャルティア、どうした私に何か用か?」
「いえ用はないんでありんすが、一日一回はモモンガ様の姿をみとうありんすから」
夜の給仕はルプスレギナだった。
夕食の準備が整ったちゃぶ台を囲むように、悟・アルベド・シャルティアが座り
アルベドの目が怖かったが3人で食事をとる。
「ところで、シャルティア明日は時間あります?」
素の口調に戻った悟はシャルティアに問い掛ける。
「大丈夫でありんすよ、モモンガ様」
「じゃあ明日の朝7時に、この部屋に来てください。」
アルベドはプルプル体を震わせエプロンの裾を力一杯握り締めていた。
「ではわらわはここいらで失礼するでありんす」
「モモンガ様、では明朝7時に」
「よろしくです。」
シャルティアが押入れの中に消えていった。
ルプスレギナもナザリックへ戻し
「すいませんでした。アルベド」
謝りながら、アルベドの頭をナデナデする悟。
その悟の行為に驚き言葉も出ないアルベドの瞳から涙が溢れた。
[えっ!俺何か悪い事した?]
アルベドの涙を見て狼狽する悟。
その時、メイドの件でモモンガに報告しようとセバスが押入れの引戸を開けたが、
優しく微笑み温かい眼差しで二人を見、そっと閉めた。
もしその時のセバスの表情を悟がみていたら、たっち・みーの名を呼んでいただろう。
翌朝
シャルティアを連れて出かける悟。
日傘をさしたシャルティアはこのリアル世界が物珍しくキョロキョロと周りを見て
悟に質問をする。
その質問に答えつつ、悟は周囲の視線を感じ目的地に早く着かないか焦っていた。
[ここまで目立つなんて…]
スーツ姿の冴えない男の横に、ゴシックロリータの衣装を綺麗に着こなした美少女
[やっぱり浮いてるよな、俺]
ペロロンチーノの会社で会わなくて正解だったなと考え、ペロロンチーノの部屋のチャイムを押す。
「鈴木です。」
「開いてますよ、入って下さい。」
「失礼しますね。」
シャルティアは不思議そうな顔を悟に向ける。
悟の背後から覗き見るようにシャルティアは相手を見る。
そこには、セバスに見せてもらった、創造主であるペロロンチーノのりあるの姿があったのだ。
「ペロロンチーノ様~~~~~!!!」
たまらずペロロンチーノに飛びつくシャルティア
いきなり抱きつかれたペロロンチーノは驚愕する。
抱き着いてきた少女の肩に手を置き少し体から離し、少女を観察する。
「しゃ・しゃ・シャルティア!!」
「そうです、シャルティアです。ペロロンチーノさん」
「う・動いてる!!しゃべってる!!」
「な・なんで?どうして?なんでなんすかモモンガさん」
」
「私もよくは分からないんですが、ユグドラシルの最終日に私の部屋とナザリックが繋がったみたいなんですよ。」
「シャルティアもペロロンチーノさんも積もる話があるでしょうし、私は会社に行きますね」
「シャルティアゆっくりと久々のペロロンチーノさんと話しなさい。」
「ペロロンチーノさん、また連絡頂けたら迎えにきますんで。」
「わ・わかりました、モモンガさん」
ペロロンチーノの部屋をあとにする悟は、ペロロンチーノの絶叫を聞いたとか聞かなかったとか。
鈴木さん宅
ちゃぶ台を囲んで守護者・セバスの5人が座り。
2段になった押入れの上段にゆり・ルプスレギナ・ナーベラルが座り、
下段には、シズ・ソリュシャン・エントマが座っている。
「いいな~シャルティア」
「う・羨ましいです。」
アウラとマーレが今日のシャルティアの創造者に会っているという行為について
ブツブツと言葉にする。
「心配しなくても、モモンガ様の事だ君達にも御慈悲をくださるさ」
デミウルゴスがフォローする。
「モモンガ様は、お優しい方だからね。アウラ・マーレ」
アルベドが慈愛に満ちた笑顔を向ける。
その笑みを見、セバスは昨夜の事を思い、更にモモンガに対する忠誠心を上げていた。
プレアデス達が押入れの前に立ち上がり整列する。
「ただいま」
「おかえりなさいませ、モモンガ様」
全員が一糸乱れぬ返事をする。
今晩は全員で夕食を食べ、
創造者の事や、シャルティアの事など楽しく語らい時間が過ぎていく。
ペロロンチーノから連絡がきたのは、あの日から1週間が過ぎていた。
シャルティアを迎えにペロロンチーノ部屋を訪れた悟は驚いた。
「だ・大丈夫ですか?ペロロンチーノさん!」
悟の目に映ったのは、頬がこけ、目にはクマが出来たペロロンチーノだった。
シャルティアの肌はハリツヤが前見た時よりあり満足げに微笑んでいた。
「な・何があったんですか?ペロロンチーノさん」
「な・何もないですよ。もう嬉しくて・楽しくて世界ってこんなに凄かったんですね」
「あ~そうそうモモンガさん、来月発売のゲームのキャンギャルにシャルティアを使いたいんですがいいですかね?」
「いいも悪いもシャルティアを創造したのは貴方ですから。」
「有難うございます。さあ企画を練るぞ」
「ではもう少しシャルティアを預かりますね、モモンガさん」
「シャルティアはいいのか?」
「はいでありんす、ペロロンチーノ様の役に立つならこの身が塵になってもかまいせんす。」
シャルティア…リアル世界で
キャンギャルデビューしました。
ペロさんに、何があったのか?
鈴木さんマネージャースキルゲットですか?