俺は今第一区分目東部の第地下140層目の東方学館ーーー正式名称『東方光華学館ミキュリーバーツ』というらしい。ーーーに来ている。体感時間30分の旅だったが、それなりに街並みは見てきた。
第一区分目とやらはどうやら地名らしく、見渡す限りレンガや木材の建築物ばかりで、正直埃っぽい。何しろ壁が土なのだ。仕方ないと諦めよう。
そんなところで。俺が見た第地下140層から127層まで及ぶ巨大なその学館は異色だった。
上部が土で覆われているはずの部分が何故か突き抜けるような大空で、太陽も燦々と照っている。ふと見渡すと、地面には草木が生えている。何らかの魔術だろうか。
そして近くには東方学館が。
魔法学館なんて代物なので煉瓦造りのヨーロピアンなつくりだと思っていたのに、大理石っぽい石をふんだんに使い、道もレンガで舗装されていたので現代の私立の高校でこういうのあったなと思い出される。
「ほら、降りるよ♪」
「はいよ」
不知火が促す
「失礼します学館長。例の件で来ました」
スバルがインターホンっぽいものに喋りかける。すると、門が唐突に開いた。
☆★☆
…………ハッ!?
門が開いた後の記憶がない。
まるで意識だけをすっ飛ばしたようだ。
嫌な感じだ………全身の毛穴から汗が吹き出るっ!
「………………アンタが勇者っつー認識でいい訳?」
俺の知らないうちに事が進んでいるらしいな。誰だ?コイツ。
「多分あってるぞ」
「じゃあ遠慮なく………
嫌なヨーカン!いや、予感!!
「ーーー沈める」
刹那。
さっきまで話していた、クール系と思わしき美少女は消えた。
いや、見えなくなった。
いや、聞こえなくなった。
いや、イヤイヤイアイイいああいあいあいあいやいあやおあいああいきあっやいあいゆあいあいあyしあいあやいいあやいいああいやいあいあよあやいいあういいあいやいいあいあやいあやいあやおいやいやいあいあいあいあああいやいあいいいあやいいあやysじしあやあいやいあいあいああいああやややっいあやっっやいいいあやあいあやいやいやいあいやいあいあ
「っっ!!、gガハアッっっ!!!」
何なんだ。今の。訳わからねえ。
何かの魔法か!?それとも、何らかの魔人の特殊能力ってやつか!?
どっちにしろ最悪だ。こっちはマジックのmの字すら知らない一般ピープルだしな。
何すりゃいいんだよ畜生っっっ!!!
「………………OK。上出来」
………は?
「いやいや、何のことだし。俺ただブン殴られてそのままだったし!?」
「………………アレ食らってから意識を取り戻す時間を測った。アンタは4秒よ」
………イミフー
「ゴメン、俺の知ってる言語にしてくれ」
正直、理解が追いつかない。日本語でおk。
「………………アレは一般人が食らったら数週間は意識不明」
何か話し進めてるし、とんでもないこと喋ってるし?!
「いや、アレってどれだよ」
「……………アレはアレ。私の魔術だから。安心してOK」
なんだ、魔術かよ。デスヨネー。あんな能力を持った魔人なんてヤダ。会いたくない。ってか、安心できるか!!
「………………そういう魔人いるよ」
「怖ェよ!つか、地の文に突っ込むなし!」
「………………???」
とぼける気か。
「………………別に…」
もう、いいや。考えんのやめた。
閑話休題。あれからいろいろ聞いた。初めから話すとメッチャ長いから要約すると、こういうことらしい。
まずは、魔術の話。正直俺もよく分からんが、取り敢えず、
⒈精霊を人間が召喚、
⒉精霊は人間に従う。
⒊人間が精霊に命令、
⒋精霊が魔術を行使する。
っつー形で魔術が行使されるわけだ。
その精霊は召喚主によって出てくるのに偏りがあってある人は炎系の魔術が得意だったり、ある人は風系の魔術が得意だったりと様々だ。
現段階では精霊の属性的なやつは十種類あるそうで
その中でも特殊系っつーモンがあって、龍撃、融合、浄化、治癒、転移、魔手などなど種類があり、なかなか担い手が居ないそうだ
また、極端に召喚の時間が長く、魔力を消耗しやすいが、威力は申し分ないので、戦う時には切り札として使う人間が多いとか。
ハイ説明終わり。いや〜長かった。
え?魔人がまだだって?
ハハハやだな。シッカリキイタッテノ