「どうだ、これが私達の力だ!!」
「可愛いな、総じて可愛いぞ。可愛いすぎて絶望させたくなるぞ、俺のように」
ダメージは受けた、六人の連続波状攻撃に装甲は一部脱落している
が、それでも芯には届いていない
「
「つっ・・・!?」
空間に開放していたエネルギーを超高密度に凝縮、密度は測定が不能の域に達する
「
掌大にまで凝縮して弾け飛ばしたのは超高温の大熱波、超新星爆発だ
あまりの破壊力に、音を置いていき振動すら後に来る
「うおぉぉ!!」
「
その裏で用意していたグレート・アトラクターにて迎撃する。この衝撃に巻き込まれて無事なものなど存在しないはずだが・・・
「はぁぁっ!!」
突破してきた、やはり通常物理攻撃は効かないと見える
それどころか、一瞬の綻びを突いて激突面を掻い潜り、こちらに迫る者すらいる
「どうした、未来を望んでいるのだろう?光を欲しているのだろう?戦場の空に輝きがあるとでも思っているのか?」
それは全員、否だ。だけどそれ以上に俺を倒さねばならないと感じているのだろう
「雪音・クリス、マリア・カデンツァヴナ・イヴ、人間の醜さの犠牲者の代表と言えばお前達だったな?」
砲撃と斬撃を受けてもなお余裕で対処できる。悉く滑稽で笑いが止まらない
「お前達に降りかかった悲劇など、俺の道に漂う塵芥ですらない。触れたところで"あぁ、そうか"とも思わん。その程度で何かを伝えられるつもりでいるのか?いま寄り集まっても石塊にすらなれないお前達が?」
「くっ・・・」
「俺の
個人のために戦闘する事の何が悪いという。こいつらは半月前の邂逅時に個人のために戦う俺を愚弄した、許さん
「「ならば貴様も、私達の
「ほう・・・?」
マリア・カデンツァヴナ・イヴと風鳴・翼の攻撃の鋭さが増したが、未だ効かん
「他者から見ればどれだけくだらなくても、
「岐路に迷い間違え!!血に濡れ、地に伏して沈もうと!!」
「ふふ、はははははは・・・」
都合六連撃、それでも通用できていないとは、随分とちゃちなモノだな、シンフォギアとは!!
「どうした、終いか?」
「無論、まだだ!!」
風鳴・翼がそう答え、こちらに駆けてくる
「風鳴る刃、輪を結び、火翼を以て斬り荒ぶ。月よ、煌めけ!!」
風輪火斬・月煌・・・それを受けて俺は
「ふ・・・」
ここに来て、
「これで・・・!!」
全員の攻撃が命中し、壁面に叩きつけられる。全員の武器と拳が俺にぶつかっている状態だ
「そうだ、俺は・・・」
「つっ・・・!!」
いち早く俺の変化に気づいたのは誰か、でもそれすら致命的に遅い
「俺は、総てを愛している!!」
しかしその愛は親愛と情愛ではない、友情と心情だ
「なっ!?」
「女性・・・!?」
「これは仮の姿だ、本気ではあるが、
意識的に女性体になるのはとても久方ぶりだったが、問題なく出来た、行ける
「Ars Notoria Tron」
「なっ!?」
「シンフォギア!?」
纏うのがおかしいかね?これは普通にありえる事だぞ?
「しかもただのものではない・・・!!」
「その通り、では、採点と行こうか?」
再度構えたシンフォギア装者に俺は攻撃するために詠唱する
「ああ、日の光は要らぬ。ならば夜こそ我が世界。夜に無敵となる魔人になりたい。この畜生に染まる血を絞り出し、我を新生させる耽美と暴虐と殺戮の化身・・・闇の不死鳥。枯れ落ちろ恋人」
「詠唱型!?」
「まさか!?」
「
発動と同時に風景は夜のモノへと変わった、これがこの詠唱で展開された事象の特徴一つ目、もう一つは・・・
「ギアが・・・重い!!」
敵の弱化と自分の強化を超効率で行い、攻撃の死角がなくなり、時間が経てば経つほど有利になっていくという凄まじい性能を誇る能力だ
「はあぁぁぁ!!」
「正解だマリア・カデンツァヴナ・イヴ、銀の腕で破壊するとはな」
銀という弱点を突かれ突破された、だが問題はない、次がある
「この身は悠久を生きし者。ゆえに誰もが我を置き去り先に行く。追い縋りたいが追いつけない。才は届かず、生の瞬間が異なる差を埋めたいと願う。ゆえに足を引くのだ、水底の魔性、波立て遊べよ」
「まだあるのか!?」
「
さらに発動、影に触れた人間はその間一切の身動きが取れなくなる力を行使する
しかも光点を俺の後ろに多数配置することで影の濃度こそ薄くなるが多数の人間に対応してのけた
「身体が!?」
「動かない!!」
「ならば・・・!!」
今度は風鳴・翼が対処した、千ノ落涙で俺を攻撃しつつ一本を大型にして壁面替わりにしたのだ
「まだまだ終わらんよ!!」
「くっ・・・!!」
「我は輝きに焼かれる者。届かぬ星を追い続ける者。届かぬゆえに其は尊く、尊いがゆえに離れたくない。追おう、追い続けよう何処までも。我は御身の胸で焼かれたい・・・逃げ場なき焔の世界、この荘厳なる者を燃やし尽くす」
逃げ場の一切ない砲身状の結界に対象を封じ込め、内部を一分の隙間もなく焼き尽くす回避不能の絶対必中の攻撃を放つ
その名は・・・
「
重ねていうが、これは逃げ場など最初から何処にも存在しない世界を展開する、真の絶対必中だ
「今度は私がっ!!」
剣戟の響きの擬音を意味する名のとおり、相殺されるのも計算の上だ
「これで終わると思うのかね?」
「まだあんのかよ!?」
「当然だ」
雪音・クリスが今度は動くだろう。だからこれはどうだね?
「接触を恐れる。接触を忌む。我が愛とは背後に広がる轢殺の轍。ただ忘れさせてほしいと切に願う。総てを置き去り、呪わしき
次に発動するのは、どんな速度や行動であろうと必ず誰よりも速く動くことができるというもの。
後手が先手を追い抜くという不条理さえも引き起こすそれは、どんなに速い相手であろうとそれを上回る速度で先手を取り、どんな攻撃もそれを上回る速度で回避する、絶対最速且つ絶対回避の能力だ
その名こそ・・・
「
「今度はこっちだ!!」
案の定、雪音・クリスが対処する、装者随一の対応能力と範囲を誇るがゆえに
「あぁなんだ、俺はこんな事を覚えさせた記憶はないのだが?」
「やっぱり・・・カズマさんなんですね?」
「当然だ、
「ならばどうして、このような事を!!」
あのねぇ・・・それはさっきちゃんと言ったじゃない、実力を試したいと
「あまり舐めてくれるなよ?数が質を圧するなど説いた覚えは毛頭ない。
再度行われた総攻撃に、一撃を倍返しして叩き込みで相殺した
「君達と俺では練度が違う、覚悟が違う」
「くっ・・・!!」
「ここまで・・・強いのか!!」
「あぁ、君達の世界では少々不自由してね、全力を出したら死んでしまう状態だった。それに関しては許して欲しいところだな。そろそろ幕引きにするがね」
完全な形で転生できなかったのも一つの原因だが、それに関しては黙っておいたほうがいいだろう
「我は終焉を望む者。死の極点を目指すもの。唯一無二の終わりこそを求めるゆえに、鋼の求道に曇りなし。幕引きの鉄拳。砕け散るがいい」
最後に展開するのは、誕生して一秒でも時間を経ていたものならば、物質・非物質を問わず、例え概念であろうともあらゆるものの歴史に強制的に
その、幕引きの一撃の名は
「
攻撃の効果は全て殺した、これで初期状態に戻る事になる
戦況は今なおこちらが圧倒的有利だ
「イグナイトモジュール・ダブル抜剣!!」
<Dainsleif>
「ほう・・・?」
通常時より強大な出力に、それに伴う防御力と耐久性の向上、および戦闘技術と状況判断力が付加された、力と汎用性を兼ね備えた強大な切札を使用する事を決めたか
「うおぉぉぉ!!」
「
膨大なエネルギー波を放ち、鉄骨造の建造物が粉砕されるほどの破壊力を解放する
それにも対応するとは、イグナイトモジュール・ダブル抜剣、侮れんな
「この程度でえぇぇぇ!!」
「
即座に対応する、切り札だが、気にしない
「うわあぁぁぁ!!」
六人全員が吹き飛ばされ、再び壁面に叩きつけられる
「ここにかつての誓いを果たそう、シンフォギア装者達よ」
「来るぞ!!」
あぁ、かつて果たせなかった近いは今、ここに
「我が身、地上の生活の痕跡は、幾世を経ても、滅びるということがないだろう」
別の世界にて使われた最高の性能を誇る能力だ。その特性は防性特化、敵対者を停止させ、その首を確実に切り落とし絶対に迎撃する完全排斥の力。故にその堅牢さは他の追随を許さない。
「そういう無上の幸福を想像して、今、私はこの最高の刹那を味わい尽くすのだ」
「この詠唱、まさか!?」
マリア・カデンツァヴナ・イヴの懸念は的中する、この詠唱は彼女達の世界で俺が命の最後に使った技の詠唱そのものだからだ
「時よ止まれ、お前は美しい!!」
ここに、彼女達の世界における、かつて在りし
「さぁ、行くぞ。今から俺の望む通りに、敗北という死をくれてやる!!」
詠唱の元ネタは"ファウスト"及びドイツの哲学者、ニーチェの著作"ツァラトゥストラはかく語りき"の一部らしい。
そのニーチェは、"ツァラトゥストラはかく語りき"を著する4年前にある本を執筆している。
その題名は・・・"曙光"。死してまでも得たかった未来は、己の近くに存在していたのだ
「これが決着だ、
莫大な量のフォニックゲインを同時に解放。その総量は、140億人・・・世界二つ分の人口に匹敵する
「S2CA・ヘキサコンバージョン!!」
「ジェネレイター!!」
「「エクスドライブ!!」」
それに彼女達は、S2CA・ヘキサコンバージョンで収束・制御・再配置を行い、人工的手段のエクスドライブ、ジェネレイター・エクスドライブを発動した
「そうだ、それこそが・・・」
「これが、私たちの答えです!!」
「いいだろう、こちらも本気を超えた領域でやろう!!」
その言葉を聞き、全力を超える舞台へと昇華させる事を決めた
「森羅万象、滅尽滅相ォ!!」
6人の力を響のアームドギアに集中させることで巨大な拳へと変化させ、敵を貫く最大の一撃、"Glorious Break"に対して俺は鏖殺の一撃を叩き込む
「うおぉぉぉぉ!!」
「はぁぁぁぁぁ!!」
最後の激突、その勝敗は俺に傾いた
理由は・・・
5441文字(自己過去最高文字数)には及ばなかったけど大健闘したよ!!
おかげでしんどい事この上ない
感想ください、作者がハイテンションで次の話を出します