お話し?
冬休みもつつがなく(?)終わり、IS学園での生活が再開された
高校生だけでなく、実習の教官もする俺はそこそこに忙しい中、(一応)上司である織斑・千冬と話し合う
「専用機持ちは今年何人だ?」
「各クラスに最低でも一人はいるな」
「うわぁお・・・」
なんと豪勢なことであろうか・・・
「日本から各国に提供された専用機が大半だ、お前が担当するクラスは・・・」
「ギンガとヴェリアルか・・・」
俺の開発した機体に自分で当たる羽目になるとは苦笑ものだ
「ギンガもヴェリアルも性能は未知数なのだろう?」
「使う人間が人間なら、どこまでも進化をしていく
性能は未知数だが、それは使う人間がそれだけの性能を引き出せる場合においてこそだ
それが出来ないなら、量産機と大して変わらない性能のままになる
「それで、お前の機体は?」
「あぁ、由宇のと一緒に改修中」
俺の機体・・・ブラックフレームは改修を行っている
ゼロフレームと分離し、ゼロフレーム自体は元の持ち主であるイセリアに提供、ブラックフレームは単体での運用を目指している
しかし、上手く進んでいないのが現状である。元々ゼロフレームを秘匿するためにブラックフレームという外殻を開発したため、基礎システムは同一品。その為、単体運用の際の問題を解決しにくいという弱点があるのを考慮していなかったから
「まだ、もうしばらくかかるな」
「天才が考えていなかった弱点なのだからな?」
「うるせぇ」
天才ではないと何回言えば分かるのか・・・ヤレヤレ
「さて・・・」
プランを練りつつ、俺は考える
転生者の敵集団は大まかな部分で倒す事にこそ成功はした。だがそれだからといって安心できるわけではない
彼らは世界に毒の種を撒いたのだ。それがいつ発芽し、こちらに牙となって襲いかかるかは分からないが、非常に危険なバランスで今の世界があるのは事実だ
それゆえに、危険な事になっても、自分と仲間ぐらいは守れる力を付けさせたいと
しかしまぁ、俺が教えられることは少ないんだが
「少ないなぁ・・・予算」
「修復に持って行かれている状況だ、お前の組織とそのツテから寄付がなかったら今頃どんなことになっていたやら」
「全く、予算の半分だぞ」
WALRUSは正式に国連を通して国際IS委員会から外注でIS学園の防衛を任されるようになった。その条件が、予算提供。かなりの額だったが、それでも余裕はある
IS学園の予算の半分に匹敵する修復費を提供するのは少々骨が折れる事だったが、やはり国際的に名の知れた組織というだけはあったのか、ほかのPMCに寄付を募ったらたくさん来た。
「さて、どうするかねぇ・・・」
「どうしようもないだろう」
予算は限られているのでその中で考えねばならない、慣れた事ではあるが大変だ
「まぁ、何とかしてみせるさ」
「あぁ、そうしろ」
にべにもない声を聞きながら、俺は席を立ち、授業に行くことにした
さて、新学年編開始だよ!!
新学年でどんなことがあるのかなぁ・・・
感想ください、作者のエネルギー源になります