運命はここに収束し、新たな世界へ変わる
「ふぅ・・・これで全部かな・・・」
トントン・・・と小気味いい音を立てながら俺は最後の書類を纏めた
あの作戦・・・というより事件になっていたソレは、名称を
あの戦いで各地に大きな被害をもたらしたものの、もう二度とあのような事はないだろうし、今も復旧していく学園の建物を見てソレを確信している
「嬉しそうじゃない」
「当然だ、嬉しくなかったらなんだという?」
この世界は終わらないし、そう簡単には変わらないだろう
だが、俺達の力で少しずつ変えていけると信じている
何故なら、人は誰でも、
それは親だったり、曽於父母だったり、あるいは友人や
そして、今日という・・・新しい一日の始まりだ、穏やかで、それでいて騒がしい一日が
「・・・?」
背後のベットにおかしなものを見た
「イセリアさんや」
「なにかなー?」
「どうやって入ってきたのかな?」
「・・・」
この部屋はほかの部屋同様電子鍵を採用している、しかも一秒に6000層からなる多重防壁を展開する最新鋭のものである
それにも関わらず、堂々と侵入していて、俺のベッドでゴロゴロしている
おそらく個人で持っている電子端末によるものだろう。魔改造したな、得意だからって・・・
「愛さえあれば、何でもできるよねー!!」
「死ねぇぇっ!!」
横のベッドで寝ていた由宇が速攻で攻撃に転していた
寝起きでご苦労なことである
「っとまて・・・」
時間を確認する・・・最悪だ!!」
「マズイ!!着替えろ二人共っ!!」
「え・・・あぁぁ!?」
「もう着ている!!」
由宇はそもそも制服で寝てるからいいんだろうけど俺とイセリアは着替えなくてはならない
だから・・・
「イセリア、シャワーのとこで着替えろ!!」
「なんで!?」
「由宇、連行してくれ!!」
「わかった」
俺がベッドで着替え、イセリアをシャワー室で着替えさせる
今日が何か忘れていた、2学年に上がって最初の日、始業式じゃねぇか!!
「あぁ、どうしてこう初日から慌ただしいんだよ!!」
「不満を漏らす前に身体を動かせ!!新生徒会役員が総じて遅刻など笑えんぞ!!」
そう、迷惑なことに新生徒会の役員に全員指名されていた
生徒会長、更識楯無(狸)により。ちなみに(狸)と付けたのは彼女の俺に対する働きかけが狸ジジイ風だからだ、他意はない。
「僕たちいつもこうじゃない?」
「もはや様式美だな・・・」
「あんまり美にはしたくないが・・・」
シャルロット、ラウラ、箒の順番でそういう
一夏達とは部屋を出てすぐに合流した・・・やれやれコイツらもか・・・
いつも以上に騒がしい一日になりそうだな、だけどこれからはこういう日々が長く続くように頑張ろう。騒がしくても楽しくて、最高の日常にできるように
「急げばまだ間に合う!!」
そうしてなんとか間に合わせ、俺は一度みんなと分かれる
理由は・・・
「遅いぞ藍澤」
「すまん、寝坊した」
「珍しいじゃないか」
「からかっているのか?」
俺は織斑・千冬にそう言うと学生服を脱ぎ、別の服を着る。
酒の流れでなんだかんだ、俺はなぜか先生になっていた。といっても教えられるのは戦闘関連なので基本は実習などの模擬戦などでしか出番がないのだが
「お前をからかっても面白くはない」
「あ、そう」
そう言いながら俺は生徒会代表として登壇し話し始めた一夏を見る
「いい顔になったな」
「奇しくも実戦の積み重ねがいい気付けになったようだ」
なんだかんで織斑・千冬は弟である一夏に
「甘いな」
「分かっている」
甘いが、それだけに厳しい。しかし厳しさの中には心からの心配があるのを理解しているし彼女自身、自覚もしている
「さて、俺の出番かな・・・?」
「あぁ、そのようだな」
そんな奴らだから面白いと感じる。故に全力で協力もすれば、その逆の事も辞さない構えだ
それでも一夏達は成長していくだろう。かつて俺は元いた世界で立ちふさがった敵に"人類の進化は止まらない"と言った
その最先鋭を行くのが一夏達、今を生きる少年・少女達だと、心の底から思っている
という訳で平日回でした、すっごく久しぶりな気がする・・・
というか、俺、戦闘以外は書くのに時間がかかるんだわ・・・今回も(本当に)頭の中の少ない語彙をフル動員したよ
感想ください、作者のエンジンがフル稼働するかもしれないです