未来を選択するのは少女か、敵か
今、ある意味での人類の未来は、一人の少女に委ねられた
熱い鼓動を感じる
熱く、強くて、それでいて優しく、どこまでも包み込んでくれる鼓動が
私より人付き合いが上手で、お節介焼きで、思い込んだら一直線のくせに妙なところで遠慮深い・・・そんな人の
「由宇・・・」
大切な人は、近くにいた
「カズマ・・・」
それと同時に彼は恥ずかしさから背を向ける
私はそれを見て、少しだけ笑った
「君がいなくなったら、これからの未来をどう描けばいい?せっかく好きになれたし、君にとってライバルが増えるというのに」
「ごめん・・・」
「約束、忘れるなよ?待っているから」
「あぁ・・・」
彼はそう言うと消えた、おそらくもとの空間に戻ったのだろう
「でも、その前に、すべてを見届けた後だっ!!」
その言葉を叫んだ瞬間、空間が書き変わった
「何故、私達を受け入れない。何故・・・なぜ・・・ナゼ」
「それが、私達の選択だから。人であるという事・・・そういう事だから」
「分からない・・・わからない・・・ワカラナイ・・・」
そして敵は叫んだ
「侵食するのみ!!」
対する私の一撃は・・・
「トランザム・・・ライザー!!」
限界まで充填された高濃度圧縮粒子を特大のビームサーベルとして解放する最強の攻撃手段であった
この一撃は、白式の零落白夜とは逆の考え。エネルギーシールドの耐久値飽和量のエネルギーをぶつける事によって甚大なダメージを与えることが目的だ
「がぁあぁぁ!!」
「おぉぉぉっ!!」
そのまま一気になぎ払い、地面に叩きつける、いつの間にかもとの空間に戻っていた
「わ、私は生物の究極進化・・・これこそが、最終到達点だというのに・・・」
「言ったはずだ、それは
だから、だからこそ・・・!!
「お前がいるべき場所はない!!これで終わりだ!!」
今こそ、起動してくれ!!
「ワンオフ、アビリティ!!」
「あぁ・・・その力は・・・その光は・・・やめろ・・・やめろ・・・」
敵は何度も叫ぶ、やめろ、と
だが、ここでやらなければ、意味がない
「やめろ・・・やめろ・・・やめろおぉぉぉぉぉっ!!」
「浄化せよ、トランザムバーストッ!!」
次の瞬間、特殊システム"トランザムバースト"が起動し、七色の輝きを放つ膨大な粒子が戦場全域に放出された
吹き飛ばす物理的な力は勿論のこと、浄化ということからわかるように、傷つき、ボロボロになったISの装甲だけでなくその使用者の身体も回復する謎の力
カズマはこれを、
コアを経由して皆の意志の共有されているのを感じる、私を見て驚きながら、敵が倒れたのを見て唖然としている人がいる
私に続けと、敵を倒すのではなく捕縛している人がいる・・・
「・・・?」
そんな中、カズマから文章データが送られてきた、すぐに読む
「純粋な祈りで出力機関が連動し、純度を増した粒子が人々の意識を拡張させる・・・」
最後には、「よくやった、後でいっぱい甘えていいよ」と、普段しない事をしてみろという皮肉もあった
「戦場にいるIS学園生徒及び教師陣に通達!!これより高濃度粒子領域を限界まで展開し敵艦ごとこの戦場を全域に渡って本校所有、あるいは専用機持ちのISの限界稼働を可能とする空間にする、心置きなく個々人の戦いを!!」
それから先はまさに圧倒的な戦闘になる、それ見ながら、私はカズマに通信を入れた
今頃カズマの方は作戦を終わり、帰投中だろうから
「カズマ・・・」
「なんだい、今終わったよ」
「質問があるんだ」
「言ってごらん?」
優しい促しに私は苦笑いしながら質問することにした
「なぜ人は、すれ違うばかりなんだろうな?」
「なまじ、知性があるから・・・些細なことを誤解するんだ」
「それが嘘になって、相手を区別して・・・」
「分かり合えなくなる」
そうか、そうだな・・・カズマならそう答えてくれるって信じてた
「ただ、気づいていないだけなんだ・・・」
「だから、示せるものが示さなければならない」
「あぁ・・・」
最後は二人で同時に叫んだ
「世界はこんなにも、簡単だということをっ!!」
最終的に敵は潰走し散り散りになったところを国連軍に拿捕され、IS学園の守りは鉄壁だということを改めて世界に認識させた
それと同時に、七色の光が戦場に降り注いでいたとも
これで一応戦闘の回は終わりかな、きつかった。
作者の頭の錬金鍋(ネタデータ)が底をついたぐらいに
感想ください、作者の精神ダメージが回復(あるいはさらに摩耗)します