その中で戦うことになろうと、それは定めであって、逃げることは出来ない
篠ノ之束の選ぶ手段は・・・
「くっ・・・」
「再戦だ、と言いたいところだが、着いたか」
藍澤カズマと篠ノ之束のクローンは空中で睨み合っていた
しかし藍澤カズマはそう言うと敵である篠ノ之束のクローンの背後の船の最上甲板を指さした
「つっ・・・オリジナル」
その先にいたのは、篠ノ之束本人だった
しかもISも纏っていない、服も薄手という。ここが戦場だと認識してないような服装である
「
「・・・」
放たれた炎の弾丸を右手だけて相殺した、ISは纏っていない
それなのに何故、そのようなことを成せるのか?理由はその手に握るステッキにあった
このステッキは重力を作用させる能力を持つ"王座の謁見"というもので、織斑千冬と同じようにIS使用者と素手で渡り合えるほどの戦闘能力を持つ彼女が自分用に作ったものだ
「くっ・・・!!」
「効かないよ、そんな攻撃じゃあ」
「今まで逃げ隠れしておいて、よく言える!!」
「うん、そうだね・・・」
攻撃を重力の壁で防いで落とす、タイミングが重要なこの行動を繰り返せるのは、本人曰く「細胞レベルでオーバースペック」だかららしい
藍澤カズマにしてみれば、細胞レベルごときで粋がるなと言い返すだろうが、かなり常人離れしていることは確かだ
「死ねっ!!」
「死ねないよ、いっぱいやる事があるから」
攻撃を躱して懐に潜り込んだ篠ノ之束は掌底を叩き込み吹き飛ばす、ISの絶対防御が発動するほどのソレは破格の破壊力を秘めていた
「ぐっ・・・!?生身で!!」
「うん、生身だよ。でも・・・」
王座の謁見の先端を自分のクローンに向かって向けて、彼女は宣言した
「逃げるだけではもういけないし、隠れもしないことにしたから、貴女には負けない」
「つっ・・・殺す!!」
同時に迫るクローンに彼女は逃げるわけでもなく構えずにいる
「はぁぁぁ!!」
「ロック」
「ぐっ・・・があぁぁ!!」
そのまま重力空間を想像して敵を固定した、その拘束力は90kgの鉛を装甲につけたようなものだ、一筋縄では抜けられない
「ぎ、がぁぁぁ!!」
「はっ・・・!!」
ただし生身で迫る彼女はその適応外である、まさに王と言える権能だがそれにも弱点がある
使用限界時間だ、それが切れ、敵は解放された
「あぁぁぁ!!」
「危ないな、そんなものを簡単に振りかざしちゃダメだよ?」
「なっ・・・」
反撃に出たクローンの武器を篠ノ之束は破壊した、ステッキが武装を破壊するなど有り得ないといってもいいが原理は簡単だ、重力の壁をステッキの周りに剣のように展開し武装を"斬った"のだ
「ば、馬鹿な・・・」
「君、頭悪いよ?同んなじDNAの人間なのに」
「がぁぁぁぁ!!」
そこからは猛烈な攻撃のラッシュが続いた、篠ノ之束がステッキの先端を甲板に着けた時には自らのクローンは存在の限界が来たとでも言うように光の粒子となって消えた
あれ、格闘戦もできるってウィキにあったからこうしてみたけどこれでいいのか・・・?
まぁ、いいか、気にしないでおこう・・・
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