だがしかし、(よく分からない)前途多難な生活が待っていた!!
入学
「・・・」
えぇ・・・と、どう言えばいいのか俺は今、高校生になっています。
理由は後でご説明するとは言え、これはかなりキツい!!
「で、俺から始まるんですね?」
「はい、そうです。お願いしますね?」
山田・真耶・・・先生に自己紹介をするように言われたので、とても苦しいですけど行います
「藍澤・カズマです。趣味は読書と料理です。これからよろしくお願いします」
どうだろう、この簡潔で完全につけ入る場所のない自己紹介は
しばらく進み、織斑・一夏の番になりました。自己紹介ですらまともに出来ないのだろうか?いや、緊張からなのね
「それでは峰島さん、お願いします」
「峰島・由宇だ、ほとんどの連中は知っていると思うのでこれで終わる」
由宇はまだこういう事に慣れていない、やがて慣れるように積極的に関わらせよう。うんそうしよう
「さて、時間が余ったわけだが・・・」
「提案があります」
時間がかなり余ったので、俺から提案する
「席替えしましょう、クジで」
「ほう?」
いや、俺を見ないでくださいよ織斑・千冬先生
「お前が今回は仕切れ、異論は無いな?」
「えぇ、まぁ」
言いだしっぺだからしゃあないか、頑張ろう
「それではクジを引いてください」
全員分既に用意済みだったりする、この理由は簡単、仕込み済みだから
「では、黒板に示している数字のところに移動してください」
これが俺の仕込み、由宇の隣につくための作戦だ
「終わりましたか?」
「終わりましたよ」
しばらくすると担任が帰ってきていた、どうやら空気を読んで席を外してくれたらしい
「さて、終わったな?」
「えぇ、たった今」
席替えも終わり、作戦通り由宇の横に来た、これで後はのんびりゆっくり生活していくだけだ
「さぁ、これで一時間目は終わりだ」
それから続く織斑・千冬の言葉に俺は一瞬寒気を覚えた。
まぁ、(織斑・一夏を除いて)ここに来る連中は基礎をしっかり学んできているから大丈夫だと思うが
「よっ」
「あぁ、よかった、俺も話に行こうと思ってたところだ」
そんなこんなで俺は休み時間中に織斑・一夏に挨拶でもしておこうと思ったので軽く自己紹介の続きでもしようと思う
「二人目、だったっけ?」
「あぁ、一応な」
「俺、良く分かってない所があるから教えてくれるか?」
「分からないことならお前の関係者にでも聞けばいいじゃないか」
それを言うと、とても嫌そうな顔をした。理由は
「人間の性能限界を知っている姉と、サムライのような幼馴染だぞ?」
あぁ、そういえばそうだった。でもまぁ
「ユニークじゃないか」
「そういうものか?」
「あぁ、面白いと思うぞ?」
コイツの人間関係なんて俺は知らんし、それがボロボロならシカトするまでだ
「さて、そろそろ二時間目スタートだ、席に着こうぜ?」
「あぁ、そうだな」
「じゃないと鬼が来る」
そう言った瞬間、後ろから声がした
「その鬼とは、誰の事だろうな?」
「つっ!?」
織斑・千冬が再臨した。声的に処刑宣告のような気が・・・
パァンッ!!という音と共に出席簿アタックが炸裂した
「とっとと席に着け、藍澤」
「ご指導ありがとうございます、織斑先生」
一撃で脳細胞が5万個逝った気がした
入学です、次話に続きます
プチ用語説明:出席簿アタック
読んで字のごとく、出席簿による頭部への攻撃、当たり所によっては非常に効果的なダメージを与える事が出来る。
バリエーションは表・裏表紙と背表紙の二つがある、ダメージが高いのは後者