IS Striker   作:アーヴァレスト

63 / 149
それは因縁の再会。
かつての宿敵は記憶を失い保護された、戸惑うのは交戦したことのある専用機持ち
そして戦闘が始まり、記憶の一部を取り戻すことに成功するマドカも、戸惑う


リ・ファーストコンタクト

「・・・」

「なんだ?」

「なんでもない」

 

転校生の紹介と聞いてテンションの上がっていた一組所属の専用機持ち(一年の専用機餅全員)は、顔を見て速攻で唖然となった

過去に数度、敵として立ちふさがり、襲っても来た人物であるからだろう

 

「後で織斑先生にお話を聞こうかな・・・」

「そうしないとわからんだろう」

 

全員、その確認をする気で昼休みとなる。俺も巻き込まれて、来たのは職員室だ

そして・・・

 

「その事であれば、保護した藍澤が詳しく知っていると思うが?」

 

コレである、責任を丸投げしたかったのに

 

「どういう事だ?」

 

質問してきたのは箒だった、少し怒っているようだな・・・

 

「薄々感じてはいたのだろうが、エム・・・あぁいや、織斑マドカは記憶喪失になっている。記憶が戻る可能性があるものの、保護できるのなら厳重だけど学べる場所であるIS学園に通わせた方がいいだろうと判断して会議にかけてもらい、承認を受けた訳だ」

「合理的ではあるけど、こっちは驚きだよ?」

「すまないな、俺も途中で来たわけなんでね」

 

俺は三時間目からの出席である。というのも、自分の組織であるWALRUSの緊急会議に行ってたからだが

 

「カズマ・・・忙しいのはわかるが、学業も疎かにするなよ?」

「しないさ、学べる期間を大切にしないと後々痛いからな」

 

一夏の心配も問題はない、学業に関しては暇なときに教科書読む程度で済ませているものの基本的には追いついているし、IS関連であれば習う前に覚えているうえ、俺が元いた世界で開発した技術と近似しているからな

 

「織斑先生!!」

「どうした、山田先生?」

「敵襲です!!以前強襲したファントムタスクの残存勢力かと!!それと・・・」

 

口パクだが、何を言ったか理解した。

山田先生が言ったのは、"転生者"・・・最悪なことであるが、今の一夏達なら問題はない

戦勝祝賀の後、一夏達は自惚れることはなく、むしろもっと強くなろうと決意したそうだ

理由はそれぞれだが、纏めると仲間を守るため。奇しくも、実戦がいい刺激になったことになるな

 

「どこから来ている?」

「港湾部からです、資材搬入船に紛れ込んでいた模様です!!」

「専用機持ちで迎撃、いけるな?」

「はいっ!!」

 

よし、ならばちょうどいいな

 

「マドカも呼ぼうか、一応、専用機持ちだし」

「そうしたいところだが・・・最悪だ」

「あ・・・?」

「既に交戦中だからな」

「はぁ!?」

 

聞いてないぞおい、どういう・・・って

 

「散歩か?」

「いや、探索といったほうがいいか」

「あぁ、なるほど」

 

その最中で敵に会うなど最悪だろうな。しかも記憶がないにも関わらず

 

「急ぐぞ!!」

「あぁ!!」

 

急いで向かわねば、危険なことになるやもしれん!!

 

「な・・・」

「これは・・・」

 

着いたら事が終わっていた、言うまでもない、マドカが全員ヤっちゃったのだ

その本人は気を失っているが

 

「あーぁこりゃひでぇや、全員ヤってるわ」

「・・・」

 

凄惨極まる場面になっている、夥しい血痕は全部敵のものだろう

何せ、マドカ本人は怪我一つしていないのだから

 

「まぁ、まだ呼吸はしているから大丈夫か」

「記憶を失っていても、これほどの実力なの・・・?」

 

青ざめた顔で呟くシャルロットに俺は頷く

 

「記憶には段階がある、大きく分けると二つだな。体で覚えた記憶と学んで覚えた記憶。彼女が失ったのは後者だ」

「じゃあ、これは・・・」

「一夏の予測通り、これは無意識に行なった戦闘行為だよ」

 

全員が絶句する、無意識に動いただけでこれだけの戦闘能力に

 

「初期の俺以上の戦闘能力だな・・・凄まじいの一言だ」

「・・・」

 

みんなが無言になり、現場を見つめる。

既に救命隊が入り、活動を開始した

 

<???、マドカ>

 

赤い砂嵐が見える、その後にどこかの場所に居た

 

「うあっ!!」

 

猛烈に痛い、ここはどこだ?わからない

 

「はぁ!!はぁ!!」

 

そういえば私は襲われて・・・何をした?

 

「人を・・・ぐっ!!」

 

殺した・・・のかもしれない。気が付いたらそうなっていた

どうしてか分からないうちに意識を失ったのだ

 

「くっ・・・あぁぁぁっ!!」

 

赤い砂嵐に場面がもどる、酷い痛みに絶叫しながら私は、冷たい電子音声を聞いた

 

同調(シュミットトリガー)




はてさて、この先の展開はまるで考えていないが無事にできるかな・・・
基礎から離れていくオリジナルのストーリ展開だしね・・・
でも、最悪な事にはしないです、絶対



感想ください、作者の投稿速度が上がります。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。