IS Striker   作:アーヴァレスト

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修学旅行の下見の前に少しだけ会話する三人
それはこれから起きる事件の想定ですらない平和なもので・・・


原作再開
事件の始まり


「修学旅行の下見だぁ?」

「おう、俺とお前、更には一夏たち専用機持ちの大所帯でな」

 

世界を相手に戦争でもする気か?

と言いたいところだが、その目的にすぐ気がつく

 

「そうか、ファントムタスクの撃滅!!」

「だろうな、この戦力の偏重では明らかにそれを狙っているだろう」

 

ところでだ・・・今いる部屋なんだが

 

「ここは本当に織斑千冬の部屋か?」

 

汚れていた部屋が数日見ないだけでクリーニングされていた

散らかって惨劇が広がっていた部屋から綺麗に整頓されている

 

「何が悪い?」

「散らかしてるのが悪い」

 

即答でそう答えると流石に黙った、あの惨劇はどう言っても壊滅的である。

別の部屋からセリアが出てきた、制服が少し汚れている

 

「オレだよ綺麗にしたのは、全く半日かかるとは思わなかったぞ。あのレベルの作業なんて義姉貴(アネキ)以来だ」

「アノ人もアノ人で整理整頓できない人だったからな」

 

少しだけ感慨深く昔を思い出す

コイツとその義姉貴(アネキ)と俺で連んでゲーセンとか行きまくって生活費に困ったこともあったっけ

 

「久しぶりにゲーセン連覇旅したいな」

「止めとけ、ただでさえ廃人ゲーマーな俺達が行ってみろ、大変な事になるぞ」

 

それこそ大変な事になる、転生する前にゲーム会社に一度呼ばれた事を忘れたか?

まぁ、あの時はまさか専属のテストプレイヤーに選ばれるとは思っていなかったんだけど

 

「さて、下見だとさ。お前も来るよな?」

「当然だ、お前のサポートと前線指揮のカバーが出来るのは俺しかいないからな」

 

それは頼もしい、さて・・・

 

「具体的に話をしようじゃないか、更識楯無」

「もう予測は出来ているでしょう?」

「当然だ、予測は出来ている。問題は今の時期にする理由だよ」

 

する事ぐらいは予測できている、問題はその理由だ

今の時期に行う理由、今の時期でないといけない理由があるはずなのだ

 

「簡単よ、黒騎士がファントムタスクの手にあること。それが非常に不味い」

「やはりな、でもそれだけを危険視していれば痛い目にあうのもまた事実」

 

相手にはスコール・ミューゼルとその機体、ゴールデン・ドーンがある

この機体には通常のISは太刀打ち出来ない

出来るのはワンオフアビリティを発動した更識楯無の機体、ミステリアス・レイディ、ブラックフレーム及び機体にSTRIKERシステムを搭載したモノ、峰島由宇の開発機だけと少数だ

現状該当するのは、ブルーフレーム、グリーンフレーム、リーンカーネーション、BALDR・SKY、クイーンズレガリア、ハウリング・シルバー、それにブラックフレームが秘匿するゼロフレームの7機

それに各専用機持ちの機体を含めて15機、世界とやりあえる規模であるが・・・

 

「スコールにはそれだけ本気で当たらないといけないな、アレは非常に危険な存在だし、こちらの予測分析ではやつら、転生者の集団と手を組んでいるようだ」

 

俺が転生者だとみんなに告げたら意外と納得された

そして普通に接してくれている、理由を聞いたら一夏が代表して"それでもお前はズルい人間じゃない、純粋に、強いから"と言った

一瞬だけ泣きそうになった、泣かなかったけど

 

「ふむ、その話はこちらでも聞くな。曰く、オーバーテクノロジーを使っているだとか」

「オーバーテクノロジーというよりはブラックテクノロジーだな、奴らの使うテクはどれをとっても危険で、一部には封印指定されたものも含まれる」

「封印指定?」

 

おっと、思わず口が滑っちまった

 

「簡単に言うと国際法や条約で使用・開発が禁止されたものだ、クラスター爆弾や核兵器が仲間に入るな」

「藍澤の開発した機体は入れないのか?」

「その点を完全にクリアするように開発しているからな」

 

セリアがすかさずカバーしてくれたのが良かった、俺なら危険なことをペラっと喋りそうだった

 

「大変だな」

「あぁ、一夏達になんてつた・・・えなくていいか」

「そうだな、あくまでも大義名分は修学旅行の下見ということで」

 

変な発想だが、悪くないと思っている

相手からの襲撃を最初から計算の中に入れていれば良いだけの事、その上で最悪の事態を想定した作戦指揮の編成と任務に当たるだけ

幸いにも、考えられる最低の事態は既に出し終わっている

 

「じゃあ、よろしく」

「こちらもな」

 

日取りも決まった、あとは待つだけだ




いよいよオリジナルルートへ進みます、得てしてどう転がっていくのか・・・
次話でついに、最悪の敵が立ちふさがります


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