IS Striker   作:アーヴァレスト

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それは共に戦場を駆けた記憶
希望(ひかり)を求めて駆け抜けた先で再会した友との闘い


ブルーVSブラック

「あれ?話し合いじゃねぇの?」

「こっちが先だ」

 

正しくは会議室が埋まっていたので開くまで待機を兼ねた再戦をしようと思ったのだ

かつてつけられなかった決着を···今度こそ!!

 

「まぁいいか···身体鈍りかけてたし」

「俺もだ」

 

そして、始まるのは世界を超えた本気の模擬戦っ!!

 

「「行くぞっ!!」」

 

同時に纏い、武装をぶつけ合う

戦闘の開始を告げたのは互いの武装が上げる火花の音だった

 

「やるな、錆び付いてはいないか!!」

「当然だ!!そうそう簡単に錆びさせてたまるか!!」

 

ブラックフレーム、ブルーフレーム共に大半の武装は共通発展品を採用している。

違う点はブラックフレームが採算と整備性度外視で開発したのに対して、ブルーフレームは両方ともかなり取れる用に一部の設計を簡易化した事。

これにより性能はそのままに適性を緩和した最新鋭機が完成したのだ。

その専任テスターに彼が選ばれた事が俺達の出会い。

そしてこの場の戦闘はその中でしてきた模擬戦のし直しだっ!!

 

「「ガルネイト、バスター!!」」

 

フィストショットの正式名であり技名を同時に叫び、攻撃を相殺させる

 

「フルブラストォ!!」

「ツインシュートォ!!」

 

続く高出力攻撃も同タイミングのために相殺されるが、それも互いに想定済みだ!!

 

「モード、フルドライブッ!!」

「モード、エクシードッ!!」

 

互いに機体のリミッターを解除

ここからは常人の目で捉えられない高速域の戦闘が開始される

 

「「フルストライクッ!!」」

 

同じ攻撃技で双方大ダメージを負う、次が最後の技だ!!

 

因子分解(アトミックレゾリューション)ッ!!」

因子崩壊(アトミックガンマレイ)ッ!!」

 

放った瞬間、激突したエネルギーが耐えきれず爆発した

同時に二人とも爆風を受け、意識を失った

 

「って言う訳で説明したいと思います」

「ドンドンパフパフー!!」

 

こいつのテンションがおかしい件に関して思うところがある···

 

「コイツは俺が前に話したはずの仲間だ、俺の腕の中で死んだはずのな」

「っていうか、俺も死んだと思ったら転む、ムムゥー!?(な、何すんだよ!?)!!」

 

セリアが転生などとうっかり話そうとしたので手で塞ぎ話すのを止めさせる

 

「転···?何よ?」

「何も無い、何でもないぞ、鈴」

 

何でもないったら、何でもないんだよ

 

「さてどうするか···」

「所属ならカズマと同じクラスがいいなぁー!!」

 

俺に死ねというか、セリアよ?

 

「問題はそれだけではない、戸籍がないだろう?」

「ん、問題ない、それぐらいは手配済みさ」

 

セリアの事だ、1日で必要な金を準備して戸籍を作ったに違いない

天才的な頭の回転速度は俺でも時たま驚く

残念な事にマネジメント系にしか働かないのが玉に瑕だが

 

「お前のマネジメント能力、また発揮してもらうぞ」

「了解だ、カズマ。お前の頭脳であり右腕としてもう一度死力を尽くそう」

 

ここに最強と最良が再び、世界を超えて手を組んだ

こいつがいれば俺は万に等しい助力を得たも同然になる

 

「ところで、俺の部屋はどこになる?」

 

その質問に答えたのは、1年生の寮の監督をしている織斑千冬先生だった

 

「しばらくは寮監室(私の部屋)だ」

 

可哀想に、セリア···

 

「あれ、なんだろう、急に皆が死にゆく者を見る目に···」

 

理由は、織斑千冬が人間忘れてるからだよ

 

「セリア、お前の事は忘れない···」

「俺は死ぬのか···」

 

短い転生人生だったな、セリア、お前の事は生涯忘れないよ

 

「勝手に殺すな、なに、藍澤との昔話でもじっくりと聞きたいのでな」

「うへぇ···」

 

笑いながら織斑千冬先生はそんな事を言う、明らかに最悪だ、俺の恥ずかしい過去が明るみになるその前にっ!!

 

(セリア、わかっているな?)

(分かっている、恥ずかしい部分は言わない)

 

アイコンタクトで封じておこう、そうしないと非常に不味い

 

「ではな、行くぞ」

「あっ、はい、今行きます」

 

一夏達と俺を含めた全員が、涙を流して(ないけど)見送った




新キャラ涙目。君の事は忘れない

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