IS Striker   作:アーヴァレスト

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それは非日常な事、特別なイベント!!


日常?いいえ非日常です。

「次は特別競技"玉撃ち落とし"だー!!」

「玉・・・撃ち落とし?」

 

嫌な予感がしてならない、こう、背中が凍るような寒気がする

 

「まさか・・・IS使って降ってくる玉を撃ち落とすのか?」

「ザッツライト!!小さいほうが得点が高いのよ!!」

 

更識楯無・・・ノリノリだなぁ

俺は呆れてものがいえんよ・・・

 

「国家予算をなんだと・・・」

 

これである、IS学園は日本の国家予算を運営費としているため行事ごともかなり費用の制限があるのだ

それを無視してこんなイベントするなんて馬鹿かこいつら・・・

 

「それでは玉撃ち落とし・・・スタート!!」

 

うわぁ・・・国家予算の0.0?%が消えてく。スゲェ光景だ・・・ため息が出る

 

「この時のために用意した新システムを使うぞ!!」

 

それはこの時のためじゃないぞ!!由宇!!

 

「トランザム!!」

「使うなよバカアァ!!」

 

俺の話なんて聞いてないのか、トランザムで得た超速機動を駆使して変幻自在にどんどん落としていく由宇を見ながら、俺は全力で深いため息をつく

 

「はぁ・・・」

「カズマ・・・」

 

一夏も同じ境地にいるのか、ため息後止まらないらしい

 

「じゃあ私も!!」

「やめろナターシャアァァ!!」

 

最後の切り札も飛んで火に入る夏の虫、喧騒の中でついに頭が沸騰したらしい

 

「マキシマム、ハイパータイフーン!!」

「ノオォォォ!!」

 

案の定大技を使ったナターシャに俺は頭を垂れるしかなかった・・・駄目だこいつら

 

「アヤナ選手、距離をとりました、どうする気でしょうか!?」

「おい、まさか・・・」

 

最悪だ、あいつは装置ギリギリを狙っていやがる!!

 

「嘘おぉぉぉ!?」

「つっ・・・!?」

 

箒の大出力エネルギーカノン"穿千(うがち)"とアヤナの超長射程狙撃ライフルの射線が衝突し爆散、機械が壊れた

 

「ふ、ふん!!やわな機械だ!!」

「そ、そうよ!!」

「両組ともマイナス200点!!」

 

即座に俺がそう言い返し、この場は上手く(?)終わらせる

 

「次は・・・軍事障害物競走ぉ?」

 

これもこれでやな予感がする・・・とてもやな予感、特に由宇はげんなりしている

理由は簡単、由宇は射撃系が苦手なのだ

 

「誰が勝つと思いますか?」

「射撃が得意で動き回るのが速い選手が勝つのではないでしょうか?そうなると前者はセシリア選手は優位ですが後者の動き回る点ではアヤナ選手が二歩先にいますね」

 

俺と一夏では仕事を分けた、一夏が声援で元気づけ、俺が解説で勝敗を予測するのだ

 

「おや、今回はセシリア選手、出ないようです!!次の競技への温存でしょうか!?」

「となると勝者はアヤナ選手ですね。では、声援の織斑一夏さん、よろしくお願いします・・・」

 

ここで一夏にマイクを渡し、声援をさせる

 

「みんながんばれ!!」

 

よし、こいつはまだ冷静だ、問題ない

 

「次は騎馬戦です!!」

「あのぉ・・・普通の女の子がする競技じゃない気がしますが?」

「一夏、もう、突っ込むのやめようや」

 

ダメだこの学園、いろいろ狂ってる

 

「おーっとここでラウラ選手にアクシデントです!!織斑先生にナイフを取り上げられました」

「いやナイフはダメだろ!!」

 

そうだそうだ!!

 

「さらに鈴ちゃんから青竜刀を取り上げました」

「おい、鈴!!」

 

なんでそんなにデカい物を!?

 

「箒ちゃんは、あれは日本刀ですね」

「馬鹿かお前ら!?」

 

じゃあ残った常識人は・・・

 

「シャルロットちゃんはチャクラムを没収されています」

「シャル、お前まで・・・」

「簪ちゃんは何も持っていないわね。お姉ちゃん信じてた!!」

 

あれ、セシリアが呼ばれていない気が・・・

 

「さてセシリア、そろそろ隠し持っている狙撃銃を出しておこうか?」

「な、なん・・・」

 

驚いたのか落ちてきた、やっぱり持ってたか・・・

 

「由宇、ピッケルナイフはダメだよ!!」

「うぅ・・・」

 

この調子だと残りのメンバーも持っている気がする。持っているとすれば・・・

 

「ナターシャ、スタンガンはNG」

「なんで!?」

 

わかったかって?君ならそれを選択するだろうからさ!!

 

「アヤナ、催涙スプレーは至近距離で使うと呼吸困難の原因」

「むぅ・・・」

 

拗ねても許しません!!

 

「うわーこれなんて乱痴気騒ぎ?」

「サラっとそれを言えるお前はスゲェよ・・・」

 

そうでもないぞ?

 

「さて、午前中のすべての競技が終了しました。これまでの得点では全チーム横ばいとなっています。午後からの競技に備え、十分に鋭気を補充してください。午前中競技終了です!!」

 

さて、俺の宣言は終わり。ここからは休憩タイムだ

 

「仕事が多い・・・」

「仕方がないでしょう?アレだけやっちゃったんだから」

「そうだな・・・」

 

残念なことに俺に休みはない。破壊してしまった装備品から建造物の再装備と再建造の予算を出さないといけない。

今のところ完了したのは45%だ・・・

 

「今日中に60%まで上げたいな」

「貴方なら大丈夫でしょう?」

「まぁね」

 

ナターシャがオニギリをくれる、由宇はお茶を、アヤナは書類を纏めていた

 

「まぁ、仕事が忙しいのはいい方だ。暇だと身体が錆び付く」

 

具体的には筋肉量が落ちるため研鑽を重ねてきた期間が無駄になりかねない。それを防ぐためには仕事が少しはある方がいい

今回は・・・やりすぎちゃった✩

 

「今、変なこと考えたでしょう?」

「そんなことはないですよ?」

 

考えていないさ、反省はしたけど

 

「さて、午後も忙しい。健闘を祈るよ」

「「「もちろん!!」」」

 

三人は三人とも妙な気迫で返事した。なしてそんなに本気なんですかね・・・

その後、午後の部ではいきなり生着替えの、しかもコスプレして走る競技があった

由宇はアヤナが用意した衣装である俺の世界の女性軍人の制服、アヤナはナターシャが用意したイヌミミフード付きの寝間着、ナターシャは由宇が用意したアニマル(猫)パジャマをそれぞれ着ていた

ちなみにこのパジャマは俺が用意したネタ服なんだが本人には非常に不評を買い一度も着てもらっていないモノだったりする

 

そしていろんな意味にで大会の熱気に(具体的にどこがとは言えない)やられていたラウラがISを使用できない競技であるコスプレ生着替え走でISを使用しレッドカードの即退場を喰らった事と羞恥心でついに錯乱、リボルバーキャノンで砲撃しようとした瞬間に山田先生より早く俺が改良型ビームライフルで狙撃して戦闘不能にさせる

 

「ルールはルール、きちんと守りましょう」

 

山田先生の声と同時に織斑先生に引きずられながらラウラは叫ぶ

 

「そんな馬鹿なぁぁぁぁぁ!!」

 

非常に悪役なセリフをありがとう、君のおかげでこの競技の勝者はいないよ

その数十分後、俺は空の人になっていた、理由?こっちが聞きたいよ

 

「えーと、この状況を説明しやがれ生徒会長っ!!」

「え、バルーンファイト」

 

なんでそんなこと聞くの?みたいな顔で言いやがってこのクソアマァ・・・

 

「「誰がっ!!何とっ!!戦うんだあぁぁぁ!!」」

 

一夏と同時にキレた、今回ばかりは二人共騙された!!しかも一年の専用機持ち全員がホバリングしているし!!

 

「まだ殺されてたまるか!!ブラックフレームッ!!」

 

・・・あれ?

 

「てめぇ!!半強制スリープ入れやがったなぁ!?」

 

ブラックフレームが反応しなかったということはそういう事。念入りにしてやがる!!

 

「それではー・・・開始っ!!」

「「待っ・・・!!」」

 

だがしかし無情、いきなり始まった戦況は最悪な結果をもたらす

 

「「死ぬ!!死んでしまう!!このペースでいったら俺は確実に死んでしまう!!」」

 

結果は言うまでもないだろう・・・結局、一夏は生徒会長が助け出し(?)俺はギリギリで五点着地法を駆使して衝撃を緩和(一夏より割られた風船が少なく、速度も出ていなかったから出来た)、何とか立ち上がった

その代わり全身が痺れてしばらく動けなかったが・・・




恐るべきは主人公を出し抜ける生徒会長こと更識楯無
な回です、主人公が一夏と同じで苦労人になりつつある・・・っていうか、日常回では基本この姿勢になると思います。

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