その間に様々なことを経験し、秘密も共有した
そして、運命が変わり始める
由宇との出会いと護衛の契約から一年が経った、平和を満喫しながらゆっくり生きている。
そう言えば、契約のときにいた最高責任者はモンド・グロッソとかいうIS版のオリンピックみたいな競技大会で総合優勝されている織斑・千冬さんだとか。因みに総合優勝者にはブリュンヒルデとかいう敬称が付くらしいが本人はそれで言われるのを嫌っているようだ。
まぁ、
北欧神話に限定すると戦場において死を定め、勝敗を決する女性的存在だし、そもそもの語義が戦死者を選定する女を意味しているから嫌うのもわからない訳じゃない。
因みにワルキューレって言葉はドイツ語の
「そう言えば」
「うん・・・?」
「最近、男でIS使える奴が出たんだって」
そんなものは俺には一切関係ないし、そもそも関わりたくない。一体どんな面倒事が起きるか分からないから
「織斑・一夏というらしい、織斑・千冬の弟だ」
「ほぉ・・・?」
あの真面目な凶獣に弟がいたとはねぇ、これはこれは面白い事もあるじゃないか
「ま、会うことはないだろ、ゆっくり過ごしたいんだ」
「入学先はIS学園、
「それは経験済みです」
ハーレムなら転生前に散々経験済みだ、もうこれ以上あの地獄を味わいたくないのが実情である
「そうか?男なら憧れる人間が多いと思うが」
「経験したらもう二度と味わいたくなくなるさ、あれははっきり言って地獄だ」
居場所がない、肩身は狭い、挙句面倒事を押し付けられるという最悪の環境だ。マゾな奴ならそれこそ天国だろうが俺にはどうやっても馴染めない。
それが小隊単位ならまだいいが、師団単位で味わったことのある俺にとって、これからそのハーレムに凸る織斑・一夏の図太さに感服する
いや、違うな・・・
「入るというより、入らされるのか」
「どうやらそのようだ、同情するよ」
「あぁ、そうだな」
かわいそうに、ご愁傷様なことだと思いながら料理を作る。今日は契約責任者である織斑・千冬と山田・真耶が来る
ん、ちょっと待てよ?
「あの二人もIS学園の教師じゃん!!」
「あ、そういえばそうだった」
なんということか、影の部分で物凄く関係していた!!
「まぁ、黙っていた事には謝る、すまない」
「いや、由宇は悪くないよ」
むしろ今まで思い出せなかった俺が悪い気がする。うん、俺が悪い
「今日はゆっくり話せるといいな、面白い話が聞けるといい」
「そうだね、張り切って料理作ろう」
二人で一緒に料理を作ることにする。由宇は最近、俺に料理を教わって和食を作れるようになった
最初の頃は(何故か記憶にないのだが、思い出そうとすると頭が痛くなるレベルなので)最悪だったが、飲み込みの速さはやはり天才だな
「お、来たな」
「あぁ、私が出る」
「ん、よろしく」
由宇が二人を迎えに行く、その間に俺は配膳し料理を並べる
さて次話、急展開の模様
まさかの怒涛展開です。