IS Striker   作:アーヴァレスト

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それは非常に危険なこと、重大で最悪な事の一歩手前
しかし・・・


白式強奪未遂事件

「というわけなの」

「却下」

 

突然ですが問題です、IS学園最強の名を冠する生徒会長の座にいる人物って誰だ?

 

「おねーさん怒っちゃうぞ♪」

「更識・楯無・・・追い出されたいか?」

 

その首根っこ掴んでプラーンとさせている俺はドアの方面に彼女を向ける

 

「いやぁん」

「よし出て行け」

 

ポイッと捨ててドアを施錠する。おまけに塩も撒いといた

 

「酷いなぁ、悪霊扱い?」

「当然だっ!!」

 

声がした方向へ振り向きざまに上段蹴りをかまして距離を取らせる、彼女は素早く反応して避けるが、その先には

 

「あれっ!?なにこれ!?」

 

由宇が仕掛けていた罠があった、ちなみにこの罠は・・・

 

「いだだだだっ!!」

「ざまぁみろ!!」

 

暴れると高電圧が流れる設計だったりする

 

「酷いじゃない、こんな事するなんて!!」

「いいざまだ、更識楯無」

 

由宇がいつの間にか帰ってきていた、どうやら読書タイムは終わったようだ

 

「大体、一夏と白式を守るためとは言え無理やり特権使って同室にしたんだろうが自分でどうにかしろよ!!」

 

一息でそういい、彼女が手一杯になった場合を考えるあたり俺も甘いとは思っている

 

「ケチ・・・」

「蹴り飛ばすぞ?」

 

流石にこれには由宇がキレかけて俺が先ほどまで彼女にしていた"首根っこ掴んでプラーン"をする。苛立っているのか少し爪先が食い込んでいるが見えないことにしよう

 

「あ、でもこのアイデア貰っていい?」

「構いはしないがカズマは関わらせるなよ?」

「由宇ちゃんドレス着たい?」

 

ドレス、それは女性が憧れるもの。最高の額がする婚礼衣装のことでもある

それを着れることを条件に出された由宇の反応は・・・

 

「着たい」

「じゃあ彼も関わらせて」

「いいぞ」

 

いや良くねぇぞ!?全く良くねぇぞ由宇!?

 

「じゃあ決まりね」

「嘘だぁぁぁぁぁ!!」

 

観客参加型演劇の開始前に、それは突然決まったのだった・・・

その後のこと?地獄に決まっているだろう?

 

「さて、そろそろイベント起きるかな?」

「イベント?」

「一夏の白式が奪われかけるという事件さ」

 

由宇はしばらく考えて

 

「行ってくれ、私は自衛できる」

「ん、わかった」

 

気兼ねなく行けばいいだろうと許可をくれた。俺はこの学園に所属していているが、あくまでも任務上では彼女の護衛が最重要なのだ。

そのクライアントからの許可には基本従うのが雇われている俺の仕事である。

 

「かえ・・・せ」

 

一夏のところに来たら案の定、白式を奪われていた

しばらくして敵のセリフの最後に俺は邪魔することにする

 

「じゃあなぁ、ガキ。お前にはもう用ねぇから、ついでだし殺してやるよ」

「それは困るな、ソイツ、俺の弟子だからさ」

「つっ・・・!!」

 

驚きの顔で俺に振り返る蜘蛛女のように見えるISの使用者は、すぐに三下発言を始めた

 

「てめぇ、どこから入った?今ここは全システムをロックしてんだぞ?・・・まぁいい、見られたからにはお前から殺すっ!!」

 

同時に放たれる八本の装甲脚を見ながら、俺は笑った

 

「三下が・・・」

「なっ・・・」

 

それを全て防いで俺は笑った。実に三下な発言で笑いが出たのだ

 

「おい、蜘蛛女。てめぇは俺を殺すといったなぁ?」

「今すぐに殺してやるよ!!」

「格の差を思い知らせてやるよ」

 

その言葉と同時に蹴り飛ばし、距離を取ると見せかけて更に接近、裏拳で飛ばす

 

「がはっ!!このガキッ!!」

「おぉ!?これはこれは・・・」

 

装甲にダメージを追わせようとして装甲脚で攻撃したのだろう。だがな・・・

 

「そんなもんに蹴られて効くか阿呆がっ!!」

「げはっ!!」

 

多用途電磁相転移装甲に対して物理攻撃は通用しない。並みのIS用装甲では破壊されたかもしれないが

 

「調子づくなぁ!!」

 

腰部装甲から2本のカタールを抜いた敵は自らの腕を近接戦闘にして背中の走行脚は射撃モードに切り替えたようだ

 

「おいおいどうしたどうしたァ!?そんなんじゃ一向に効かねぇぞ三下ァ!?」

「何なんだよてめぇは!?」

 

あ、それ?

 

「教えてやるよ、元軍人様だぁ!!」

「がっ・・・!!」

 

蹴り飛ばして壁面に叩きつけ距離を取る

一方的な強さを見せつけ、時間もついでに稼ぐのだから一石二鳥だ

 

「ちっ!!くらえっ!!」

 

 

装甲脚の四本を射撃モード、残り四本を格闘モードにしてきたが・・・

 

「だから、物理攻撃なんて効かねぇんだよ三下ァ!!」

「げはっ!!」

 

回避して懐に潜り込み、連続で掌底を叩き込み床に打ち付ける

 

「あぁそうそう、お前、いつの間にか自分のところから白式のコアがなくなってるの気づいてる?」

「なっ!?」

 

どうやら気が付いてなかったらしい、アホだコイツ

そう、コアは既に取り返している(・・・・・・・・・・・・)

つまりは・・・

 

「来い、白式!!」

「いつの間にっ!!」

 

気がついた時にはもう遅い、俺の作戦勝ちだ!!

 

「零落白夜、発動!!」

「ぐうぅぅぅ!!」

 

一夏のワンオフアビリティで追い詰められた敵の選択肢は一つ、本体と分離させての自爆しかない

 

「離れろ一夏っ!!」

「あぁ・・・!!」

 

俺の言葉に意味を察した一夏はすぐに後退して俺と立ち位置を変える。俺は前面に両腕部ビームシールドを最大展開して爆風と破片を防いだ

 

「くそっ・・・追わねぇと!!」

「いや、追わなくていい」

 

そこはちゃんと考えてあるからな、なんてったって

 

「敵の動きは更識・楯無が追っている。そっちの方はセシリアとラウラにフィーネ、それに更識・楯無が行くはずだ」

「お前・・・俺が襲われるって分かっていたのか?」

 

ん、なんのことだろー

 

「知らないって顔しても無駄だぞ!?おい目をそらすなよ!?」

 

知らぬ、知らぬ、見えぬ、聞こえん!!

 

「さー帰ろうかー、いい結果にはならないけどそこそこじゃない?」

「やっぱてめぇわかってたな!?どうせお前のことだから結果も見え見えだろ!?」

 

む、それに関しては否定するぞ?

 

「それはない、運がとても良かった場合は敵を捕まえられるだろう。だがそれはあくまでもとても良かった場合であって今回ではない」

「お、おう・・・」

「それに敵の増援もある場合に備えての待機だからな?」

 

そう、あくまでも帰るのではなく自室での待機だ、勘違いはしないほうがいい

 

「ま、呼ばれることはないと思うがな」

「そうあって欲しいぜ、本気で」

 

そう言い合って俺と一夏はそれぞれの自室に戻ったのであった。




ファントムタスクの一員であるオータムが出現!!、がしかし主人公が一方的にフルボッコの回でした!!
いやぁ、それにしても主人公強すぎね?

次のイベントってキャノンボールファストだね、主人公とヒロインにサイレントゼフィルスをフルボッコさせるか、それとも新キャラであるフィーネに任せるか迷うよ

次話はそのフィーネの設定とかを書き上げる閑話休題だけど


感想ください、作者のテンションが上がります

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