祈りと願いがこもるそれには確かな愛情があって・・・
「藍澤が・・・!?」
「あぁ、織斑と篠ノ之を庇う形で割り込んでな」
カズマが被撃墜した知らせを受け、驚愕した
有り得ない、カズマが墜ちるなんて!!
「ついてこい、お前に見せるものがある」
「え・・・」
そのまま連れてこられたのは黒いコンテナ車の中にある扉の前だった
「その文面を読め」
少し下には文字の書かれた画面があった
「この扉、開かれぬ日の来ぬ事、切に願う」
読み終わると同時に扉が開かれていき、中にあるものが姿を現す
「これは・・・ISかっ!?」
「あぁ、お前の専用機だ。名は・・・
黒と青を基調色にするその機体は、私のために開発されたモノだと連れてきた張本人である織斑・千冬は言った
「元々は藍澤が自身に提供されたコアをベースに次世代機として開発していたものだ。お前に合わせて新型システムの搭載と適合化も完了済みだ」
両肩には出力機関を内蔵したバインダー、右手には折りたたみ式の両刃剣、左手には両刃の剣が装備されていた
「コレを私に・・・」
「藍澤君はこんな事を言ってました」
後ろから付いてきていた山田・真耶がカズマが言っていたことを代弁する
「いずれ由宇さんにも守るための剣としての力が必要になる、その時何もできないのは彼女にとってとても辛いことだろう。使うという選択も辛いが、何もできない方がより辛いだろうから・・・って」
「カズマ・・・」
カズマが私のためだけに開発した機体、未来を掴むために、守るためにある剣・・・
「どうする?今なら使わないという選択肢もあるぞ?」
「使うさ、作ってくれたその思いを無駄にするほど愚かじゃあない」
その為に、力を貸してくれ。
触れると同時に光が舞い飛び、待機形態であろうリストバンドになった
「展開、BALDR・SKY!!」
再度展開し、現状を調べる
「一夏達が交戦中だな、急行する!!」
「任せたぞ」
「任された」
一気に加速する、一夏達の下へ
「そこだ!!」
暴走しているシルバリオ・ゴスペルと白式の中間に当たる部分にビームを通し、威嚇する
「峰島さん!?」
「それ・・・専用機!?」
みんなが驚く中、私は叫ぶ
「後で説明する、今はとにかく福音を墜とすぞ!!」
「わかった、あとで説明してもらおう」
ラウラがそれで仕切り、全員が再びフォーメーションを組む、そして
「指揮は任せる、私はどうも苦手でな」
「了解した、これより私が指揮を執る」
ラウラから指揮を任され、私はそれぞれに指示を出す
「シャルロットと鈴はペアを組め、箒は遊撃、ラウラは私とペアだ!!」
「了解・・・!!」
私の機体は箒の紅椿と戦闘のスタイルが似ているため組めない
なら現状で組める最も良いメソッドを選択するしかない
これでもせいぜいが互角程度にしかならない、なにせこの場にいるラウラを除いた全員が戦闘に関しては未経験者なのだから
それでも選べるギリギリの選択は・・・
「現状では最善・・・か」
それでもこれしか方法がないとなればしょうがない
「総員、各自の判断で連携しつつ福音を攻撃せよ、タイミングは各自の判断に任せる・・・
そして戦闘が始まる、この戦いの行くすえはどうなるのか、今の私にはわからない
主人公が墜ちた理由は後でわかります
次話、急展開!!
感想ください、作者の栄養源です