IS Striker   作:アーヴァレスト

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それは現代によみがえる奇跡
奇跡の果てに軌跡があるというのなら、それは


世界を守る者、超える者

「いい天気だ!!」

 

あれから半年が経った、世界はカズマ達が来る前のように静かで平和となっていた

というより、カズマ達は世界の政府や人たちに憎しみを持たれたまま消えることで自分達を救ってくれたようだ

でなければ、戦争犯罪を行った俺たちに半年間、監視員がつくだけの処分で済むわけがない

 

「今日まで俺の監視ご苦労様でした、スコールさん」

「全く、損な役回りだったわ」

 

スコールさん、オータム、マドカの三人は最終決戦前に国連側に寝返っていた

これもカズマからの指示だそうで、あえてWALRUSから離反者を出すことでその目を自分たちに向け続けるという考えだったらしい

どこまでも先読みができるアイツらしい合理性だ

 

「ところで、今月も行くのね?」

「えぇ、そういう約束ですから」

 

今日はカズマたちの月命日、遺体はないが石碑はある

そこに花を手向けに行く・・・

 

「よう、また来たぜ」

 

石碑の前で俺は静かに手を合わせる、そして・・・

 

「また来月、来るから・・・」

 

そして墓所を去って向かうのは・・・

 

「さぁ、仕事だ」

 

就職先だった、と言ってもIS学園だ

俺はあの戦いの後、就職先をIS学園に決めた。本来なら教員資格が必要になるが、特別講師という名の役職ならその限りではないので問題ない

・・・教えられるのは、ISでの格闘戦だけだけど

 

「同僚となるなんてな」

「千冬姉ぇ・・・なんでこっちに?」

 

IS学園の分校・・・技術分野に分岐した専門校に行ったはずの姉さんが本校に来ていた

 

「いや、書類関連で本校の側と話し合わねばならない事案があるだけさ」

「大変だな、その年で校長だもの」

「単なる飾りさ、この役職なんて」

「その割には物凄い仕事の量をこなしているのによく言うよ」

 

そう、姉さんは今すごく忙しい身の上だ

なんせ分校の校長に選ばれたばかりか仕事が毎日山のように増えているのだから

おかげで割と最近まで家にも帰ってこれなかった、今では少しは落ち着いてきたのか二週間に一度程度は帰ってきているけど

 

「そういうお前も、その年で戦技教導官という役職に就いているだろう?」

「たはー、バレてたかー」

 

内緒にしていたんだが、どこかでバレていたようだ、やっぱ俺は隠し事が苦手だな・・・

 

「さて、そろそろ束を捕まえに行かないとな・・・」

「あの人また仕事サボってるのか?」

「あぁ、全く・・・」

 

束さんは以前のように逃亡し続ける生活から一変、今度は技術開発の最前線に立っている・・・と思いきや仕事が一段落つくタイミングを狙ってサボる癖が出てしまっていた

しかもそのタイミングがところどころ重要な部分なので部下になった人たちの胃痛がヤバイとか、ある人は胃薬が友達になったと嘆いていた

 

「大変だな・・・部下の人たち」

「もう既に二人が病院通いだ、そろそろ自制させねばな」

「それって私のことー?」

「「そのとおり」」

 

二人で同時に束さんを確保して連れて行く、向かう先は同じだから

 

「で、改修は出来たんですか?」

「それはもちろん、束さんお手製だからね!!」

 

どやぁ!!という顔をしている束ねさんだけど、連れて行かれながらだと説得力に欠けている気がしなくもない

 

「そして今日は、スペシャルゲストもいるんだよ?」

「・・・?」

 

どういう意味だろうか、少しだけ期待する

 

「だから、最初にWALRUSの司令執務室に行こう!!」

「理由は?」

「そこで待っている人がいるから」

 

いつものような笑顔で、束さんは歩いていく

その表情は、いつも以上に浮かれている

 

「入るよー!?」

「あぁ、入ってくれ」

 

そして到着し、束さんがなかにいる人物に声をかけて入る

 

「あなたが、俺たちを呼んだんですか?」

 

部屋の中には箒たちが既にいた、これで同級生の専用機持ちが全員揃っている

 

「そうだ」

「そろそろ顔を向けてくれないか?」

「あと、その仮面も外してくださる?」

「いいだろう」

 

その人物は仮面を外し、椅子に座ったままこちらに振り向く

その顔には見覚えが・・・いいや、決して忘れはしない人物だった

 

「そんな・・・」

「うそだろ・・・」

 

そう、その人物とは・・・

 

「藍澤・カズマッ!!」

「よう、元気にしていたか?」

 

そう、こいつはいつもそうだ

 

「死んだふりか!?」

「いいや、確実に死んだよ、そこで俺はほかの世界と自分のコネクションを切って自分の力のみで再転生したんだ」

「デタラメだな・・・」

「それができちゃうのが俺ってことで」

 

席を立ち、ほかのメンバーにも入室を促す

 

「みんな・・・」

 

消えたはずの仲間がここに全員揃った・・・

 

「おかえり」

「「ただいま」」

 

その一言を、言えただけでもよかった

こうやって、日常は続いていくのだから




↓作者とキャラのダベリ↓

(作)
本作はこれにて終了いたします、これまでご愛読大変ありがとうございました。

(主人公)
作者が途中で投げ出しそうだと、物語の登場人物はヒヤヒヤしました
それでも投げ出さなかったのは皆様のおかげです

(作)
そういえば前回、重大発表を行うと言ってましたのでここで行います

(主人公)
詐欺じゃない事を祈ろう

(作)
あるゲームの要素を加えてもう一度インフィニット・ストラトスの二次創作を書くよ
ちなみにそのゲームはR-18ゲームだから不要なシーンは削除してインフィニット・ストラトスの世界観と融合させます

(主人公)
マジか・・・ところで俺は出るのか?

(作)
すまん、キャラは全員一掃して完全新規設定で執筆する予定だ
でも所々で世界観的な部分でのフィードバックもあるから完全な意味での別作品とも言い難い
簡単に言うとIF設定の別物語というややこしいものになる

(主人公)
よかった、これ以上出ると俺のストレスがマッハなところだった

(作)
ただでさえストレスフルな生活しているから仕方ないね

(主人公)
ところで、インフィニット・ストラトスでの新作タイトルは?

(作)
IS Cross・Desire 略してIS・CD
元傭兵の少女と一夏達の物語となる予定

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