IS Striker   作:アーヴァレスト

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それは自らを転生させた神との戦闘
争いの果てに少年は叫ぶ


Operation Battle Destiny

「藍澤·カズマ···まだ立ち上がるか」

「何でかなぁ···諦めがつかないんだよ」

 

俺達の敵と化した神の襲撃地点は、本拠地たるIS学園だった

 

「そう、俺達が存在()る意味を今日も探していくために」

 

そう、もう二度と仲間とは会えないだろうという絶望のなかで由宇と出会った

その出会いで、《《約束》》···そんな言葉を思い出したのだ

 

「さて···次善の一手を打たせてもらおうかね」

「させると思うてかッ!!」

「罷り通す!!」

 

阻止して来ようとしているのは分かっている

だからこちらは

 

「はあぁぁぁぁ!!」

「記憶力をなくしたかッ!!」

 

俺の武装を奪おうとするが、それはもう出来ない

何故なら

 

「なにッ!!」

「一度やられれば十分だ、対策など簡単に立てられる!!」

 

そう、あの後に行った臨時メンテナンスの結果、コイツの搭載したウェポンジャックプログラムは敵の武装を分解したあと、再構築して使用していることが判明した

分解するという事はつまり、データ領域にアクセスしてプリフェッチロードするという事だから···

 

「残念だったな、全ての武装をカーネルから書き換えさせてもらった!!」

「貴様ッ!!」

「この世は全て己のモノ···そう思った結果がそうさせる!!」

 

こちらに攻めてくるまでの1晩でその全てを俺の仲間の全ての機体に施した

欠点としては展開速度の僅かな遅延が認められるが、それを考慮しての非プリフェッチロード化は見事に功を奏している

 

「どうだ、神···いや、ゴルドフレーム!!」

「くっ···思い上がるなよ、人間風情がァ!!」

「残念だが俺は人間の悪意が生んだバケモノだッ!!」

「なにッ!?」

 

返してくる剣を左手のビームシールドで防ぎ、右手でへし折る

同時に腹部に蹴りを叩き込み距離を取る

 

「よくも、この私を···!!」

「それは俺もだ、よくも俺の技術を悪用してくれたな?万死に値する!!」

 

次の瞬間、そのまま顔面を蹴り飛ばした

 

「ぐっ···!!」

「ちっ、浅いか」

「こうなればッ!!」

「つっ···!!」

 

次の瞬間、体が動かなくなる

存在値に干渉しているのか···これは参ったな···

 

「あぁ、マズイな···詰んだわ」

「終わりだ、藍澤·カズマァァ!!」

 

そのまま、俺の意識は暗転する

わけが無かった

 

「なんてなぁ!!」

 

黒色の光を纏い、攻撃を弾き飛ばす

 

「なっ···!!」

「おう、どうした?」

 

首を掴み、壁面に投げ飛ばす

 

「この姿は初めてかぁ?」

「ひっ···!!」

「逃げんじゃねぇよ!!」

 

背中から掴みあげ、一気に空へ投げる

 

「明日はいらねぇ、今お前を殺すための、詰みの一手だ!!」

 

その上につけ、腹部を殴りつけた状態で地面に叩きつける

 

「ドラグーン·ハウリングッ!!」

 

更に掴んだ手から高密度のエネルギーの塊を叩き込んでノックアウトさせる

 

「バカな···このゴルドフレームが、人間などに負けるなど!!」

「あってはならない、か?」

 

ゆらりと立ち上がり、睨みつけながら話す

 

「始末におえない面倒くささだな、いっそこの場で楽にしてやろうか?」

「貴様がなッ!!」

 

次の瞬間、視界がぐらつき、倒れた

 

「毒というのは、遅れた頃に効果を出すものだろう?」

「て···めぇ!!」

ハスハイン(神の毒見)だ、そのまま死ぬがいい」

「ふ、ふはは···はははははッ!!」

 

それを受けて俺は笑った

何故なら

 

「これで俺の出番は終わったッ!!そして、勝ちだぁぁぁぁッ!!」

 

最後の瞬間まで笑い続け、俺はこの世界で3度目の死を迎えた




主人公が死んだぁぁぁぁ!!
作者の人でなしッ!!

次話、窮地ッ!!

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