最後の敵、その力
都内某所
「ふはははっ!!遂に手に入れた、究極の器を!!」
とある存在が叫んでいた、その瞳は紅く、髪は白い
「これで私の世界は、完全になる!!」
その存在はかつて、ある人間をこの世界に転生させた神であった
「藍澤·カズマ、お前という存在は私をこの世界に堕天させる為の駒だ···その生命、捧げてもらう!!」
そして再び笑う、狂ったかのように
いや、実際に狂っているのだろう、本人がそれを認識していないだけだ
「この力···試させてもらう!!」
その首には、黄金に煌めくチョーカーがあった
「お待ちしておりました、我らが神よ」
「ご苦労、コレの完成は?」
「先日、完了しました」
「ならば良し、全ては我らの世界の為に」
そのチョーカーの正体は、ISと近似した別技術の機体
「Strikerシステム···利用させてもらうぞ」
史上最悪の敵が、今ここに誕生する
堕天せし神は、災禍を生み出す化身となった
だが···
「させねぇよ、そんな事···開発者であるこの俺がな」
そのシステムの開発者、すなわち自分が、立ちふさがる
もう二度と、悪用されてなるものか
「黄金のストライカー···一体に何を考えている!?」
「藍澤·カズマ···もう、神様とは言わないのか?」
「貴様は俺が倒す、それが···俺の勤めだ」
関わった者としての責務、彼女に導かれ、俺はこの世界に転生した
「どういう意味だ?」
「分からないのか?お前自身が世界を壊している事を!!お前に、神としての慈愛はないのか!?」
「慈愛···?そんなモノは無い。私にとって世界とは、支配するモノでしかない、慈愛などというものは存在しない」
コイツ···平然と言い放ちやがった!!
「ならば、貴様にとっての俺はなんだ!?」
「決まっているだろう?
「ふざ···けるなぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ブラックフレームを展開すると見せかけ、第4世代IS試作機、不知火を展開し攻撃する
「どうした?その程度か!?」
「はな···せ!!」
武器による攻撃を放とうとした瞬間、光に包まれて武器が分解され、奪われる
この機能は、ストライカーシステムへの搭載を見送った、アレか!?
「なっ···!?」
「はあぁ!!」
「ぐあぁ!!」
強制除装させられ、地面に叩きつけられる
「ふふ、ふはははっ!!脆弱だなぁ!?さっきの言葉を撤回する、研究材料としての貴様の役割は終わりだ」
「ふざけ···な」
意識が途絶え、そのまま俺は倒れた
最終章の最初の話を飾るのがこれでいいのだろうか···