IS Striker   作:アーヴァレスト

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それは二人の友情が成し遂げる力、諦めを知らぬ男と、透徹した目を持つ男の力で···


闇の勇者を支える蒼VS破壊の化身

「今度は貴方なの?しつこいね」

「いつまでも、しつこくしてやるさ」

 

俺、牧瀬·セリアが敵、ジークフリードを見ながらそう言った

我ながらほとほと呆れかえる、カズマがコイツに敗れてもっともキレているのが自分だというのに

 

「全く、よくもここまで事を大きくしてのけたものだ、感心する···」

「じゃあ、そのまま死んで?」

「断る、と言ったら?」

「殺す♪」

 

ここに激戦は開始された、ここから先は俺の戦いとなる

 

「バルムンク!!」

「効かぬわぁ!!」

 

敵の暗器···カズマに負傷を負わせた武器を封殺しこちらも反撃を開始する

 

「カズマ!!お前の力を貸してくれ!!」

 

その声に、通信の向こう側にいる本人が答えた

 

「いいだろう、好きに使え」

 

その言葉と同時に流れ込んでくる圧倒的な力···その本質はかつて、俺とカズマが互いを殺しあった時の状況再現だ

 

「バイパス接続、オンライン!!」

 

全エネルギーの循環系があまりの出力に悲鳴を上げ始める

それは俺と機体を包む光として出ていた

 

阿頼耶識(アラヤシキ)システム···同調完了!!」

 

ブルーフレーム、アラヤモード···最高レベルで感応した俺とブルーフレーム、そこにカズマの処理能力を加えた三位一体の極限状態

阿頼耶識システムはこの世界でその再現を簡易化するためにカズマが極秘裏に開発した非人道的なシステムだ

やらないと決めていた非人道的行為をした、その覚悟、俺も共に背負うと決めているッ!!

 

「強くなったのかなぁ!?」

「もっとだ、俺に力を貸せ、ブルーフレームッ!!」

 

左眼と口から出血があるが、それを無視して俺は戦う

 

「悪魔だね、まるで」

「超えてやるよそんなモノッ!!」

 

切り払い、蹴り飛ばし、離れた距離をこちらから一気に詰める

 

「速っ!?」

「遅い!!」

 

そのままヒザ蹴りを叩き込み、両手に剣を展開する

 

「くっ!!こんな性能なんて聞いてないなぁ!!」

 

それでもなおついてくるジークフリートに俺は限界を自分の知る

だからと言って諦める訳ではない、むしろその逆、"まだだ"と無視して突破する

 

「ようやくわかったぞお前の本質が!!お前はただの犯罪者(テロリスト)だッ!!」

「つっ!?」

 

ブルーフレームを介して流れ込んでくるカズマからの情報、それでコイツの本質を俺は見抜いた

カズマの推理と俺の透徹した目、それでコイツの本性を暴き出していく

 

「ソレを救いでないと知っていながら、さも自分が聖職者のように振舞っている!!笑わせるなよクソがッ!!」

 

鍔迫り合いからロングレンジの砲撃を叩きつけ、装甲にダメージを負わせる

更には加速力をダイレクトな衝撃波としてぶつける

 

「かはっ!?」

「これでぇぇぇ!!」

 

次の瞬間、全身から血を吹き出して倒れたのは自分だった

 

「あれぇ?」

「があぁ!?」

 

限界駆働に俺の肉体が耐えきれなかったのだ

しかも継戦時間は長時間というデメリットを抱えていたのもあった

 

「つまんないなぁ!!」

「げはっ!!」

 

一転、今度はこちらが危機に陥る。しかし俺は···表情を笑みに変えた

 

「なんで笑ってるのかな?」

「お前の死が、確定したからだ」

「···?」

「そうだろう、カズマ?」

 

そう、カズマがこの戦場に降り立った

闇の中で輝く光を作る、最優の指揮官が戦場に立つ

 

「その通りだ、故に終わらせよう」

 

ここからカズマの作り出してゆく未来が再び始まる




次話で主人公が主人公に戻ります、早かったね帰ってくるの
さて、どうやってこの最強の敵を倒そうか



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