「えぇ・・・と受付は・・・本校舎一階総合事務受付?」
夕方、ある少女がIS学園の正面ゲート前にいた。荷物は小型のキャリーバッグ一つ
つまりは転校生なわけだが、彼女は初めて来るのだろう、地図をじぃ・・・と見て
「どこ・・・見づらいんだけど?」
その地図の小さな文字を見るのに飽きが来たのか、ついに捨て去った
「なんとかなるでしょ、たぶん」
そう言って歩き出すが、失念していることがある。その地図は、彼女に関わりのある人物があえて小さく書いたのだ
今はまだ、知らないことだが
「ん、そ・・・か?」
近くの池らしき場所から声が聞こえた、男性で、よく知っている声だ。おそらく高い確率で同一人物のはず。
そう思うと、懐かしくなって声を掛けようとする・・・だが
「あぁ、そうしてくれる、由宇?」
「わかった、カズマ」
・・・だれ?今の子、なんで親しそうなの?っていうかなんで名前で呼んでるの?
嫉妬・・・しっと・・・シット、嫉妬、しっと、シットシットシットォォォォォッ!!
「えぇと・・・これで続きは終了です。IS学園へようこそ、清水・アヤナさん」
それから直ぐに受付は見つかり、手続きをした少女・・・清水・アヤナは質問した
因みに手続き中に3本もボールペンが折られており、受付の窓口に居る職員の表情は恐怖に染まっている
「藍澤・カズマって・・・何組なの?」
「あぁ、噂の子?一組ですよ。あなたはほどんど会えないかも」
「そう・・・」
彼女がそういった瞬間、都合4本目となるボールペンがバキィ!!という音を立て折られた
「三組のクラス代表って、決まってます?」
「え・・・えぇ、聞いてどうするの?」
再びの恐怖でガクガクと震えながら、受付の女性は再度質問する
「お願いしようと思って、代表、私に譲れって」
その笑みの後ろには、阿修羅・・・いや、死神のオーラが漂っているように感じられた
<自室、カズマ>
「・・・!?」
「どうした?」
突然、何かに驚くかのような素振りを見せたカズマに由宇は質問する
対するカズマの答えは
「いや、何やら寒気と嫌な予感が混じったものを感じただけだ・・・」
「敵か?」
「それよりも不味いけど、そうでもないかも」
よくわからない回答に由宇はとりあえず大丈夫なのだと判断し・・・
「なら私は寝る」
「あぁ、お休み」
寝る事にした、しかしこの二人は分かっていただろうか?ある意味で危険な修羅場が待っていた事に
それもまた、今は当人ですら知りえない事ではあるが・・・
修羅が待っていた模様、エンカウント・ザ・修羅!!次回は(物理的に)ドタバタの回かも