軌跡の世界は、美食時代?   作:シャト6

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プロローグ

「・・・知らない天井だ」

 

あるアニメの台詞を言ってみた。最も、天井どころか空すらないけど・・・

 

「起きたみたいですね」

 

「!?」

 

突然声をかけられて、慌ててその方を見る。すると、そこには天使の羽が生えた女性が立っていた。

 

(すっげ~美人!)

 

「…ありがとうございます///」

 

顔を赤くしながら、お礼を言う天使。

 

「あれ?俺声に出したっけ?」

 

「いえ、貴方の心の声は聞こえますので」

 

「マジですか・・・」

 

物凄い事を言われた。

 

「ところで・・・ここは何処ですか?」

 

取り敢えず男は、気になってる事を聞く。

 

「ここは、天と地の境目です。死んだ人間が極稀にここに来ます」

 

「死んだ人間って・・・俺死んだんだ」

 

驚くべき事実を聞かされて、ショックを受ける。

 

「ですが、ここに来た人間は新たに別の世界に転生させています」

 

「別の世界へ転生ですか?」

 

「はい。ですが、既に転生している者がいる場所には転生出来ません」

 

となると、何処に行けるのか・・・

 

「それじゃあ、行先は貴方にお任せします」

 

そう言われて、女性は驚いていた。

 

「本当にいいのですか?」

 

「別にいいですよ」

 

「・・・分かりました。でしたら貴方には、特別な特典を3つ授けます」

 

「3つもですか?」

 

その言葉に、今度は男の方が驚いた。

 

「はい。本来なら、行きたい世界を選んでいただいて、その後に1つ特典を授けています。ですが、貴方は転生する世界を私に一任されます。その代わりに特典を増やさせていただきました」

 

「なるほど・・・」

 

そう言われて、どんな特典を貰うか考え始める。暫く考えて、ようやく決まる。

 

「決まりました」

 

「でしたら、仰って下さい」

 

「一つ目は《トリコ》の能力。それと転生先に、トリコの食材を出してほしいです」

 

3つの特典を女性に伝える。

 

「分かりました。トリコは全キャラの能力でよろしいですか?」

 

「お願いします」

 

「でしたら、トリコの世界のグルメ食材はこちらでオマケに授けます」

 

その言葉に、驚きを隠せなかった。

 

「いいんですか?」

 

「はい。トリコの能力を選ばれたなら、グルメ細胞を進化させないといけませんので」

 

「ありがとうございます」

 

「二つ目と三つ目はどうしますか?」

 

「どうしようかな…」

 

ぶっちゃけ、ほとんどはトリコの技で乗り切れそうだと思う男であった。。

 

「…保留ってできますか?」

 

「保留ですか?」

 

流石に、今すぐには思いつかない。なので、保留にさせてほしい。

 

「…分かりました。もし思いつきましたら、向こうの世界での連絡手段で連絡出来るようにしておきますので」

 

「分かりました」

 

「それでは、新しい世界へ転生させていただきます」

 

そう言うと、足元に魔法陣が出現する。

 

「それと注意事項ですが、トリコの食材等を入れるので、当然ニトロも存在します。それと、貴方の力が強力過ぎますので、ノッキングマスター次郎に施されているノッキングをしておきます」

 

「分かりました」

 

「一応ノッキングは、自分で解除できますが、全て解除した状態になれば、はっきり言いまして八王ですら太刀打ちできません」

 

「…はっ?」

 

女神の言葉に、男はスットンキョウな声を出す。

 

「簡単に言えば、貴方が本気の状態で地面にパンチすれば、簡単に崩壊します。敵も、ワンパンで倒せます」

 

「ワンパンって…完全にワンパンマンのサイタマじゃん。やだよ俺、ハゲるのは」

 

「それについては、此方でデメリットがないようにしておきます。ですが、貴方を信じていますので、力の使い方には充分気を付けてください」

 

「了解。まぁ、人間界だけなら、ノッキングしたままでも充分通用するし、大丈夫でしょ。グルメ界に入っても、一部解除程度で済むと思いますし。流石に修行はしておかないとね」

 

そんな話をしていると、男の体がどんどん消えていく。

 

「時間ですね。それでは、新しい人生を楽しんでください。神のご加護がありますように」

 

そして男は、その空間から消えたのであった。


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