魔法少女リリカルなのはStrikerS ENEMY Side   作:トータス

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六月を題材にしたお話です。

散歩の行に少し足しました。

一寸グロテスクな展開が有ります。

それが苦手な方は、ワイルドな昼食からはお読みにならない方がよろしいかと。


ハジメテノ、チョーカ! 《長靴・釣果》

 ここ暫らくは雨の日が続いてる。

お外で遊べないからツマンナーイ!

 

 そんな事を考えていたら、お爺ちゃんがお出かけ? するって!

だから一緒に付いてくの!

 

「雨で運動不足になるからね。偶には雨の中を散歩しようか」

 

 そんなこんなで、商店街へ。

黄色い長靴とレインコート、買って貰った!

 

 これで、傘を差さなくても濡れないから大丈夫!

 

「ほらほら、そんなに走ったら意味がないぞ」

【ハァーイ!】

 

てくてく、てくてく・・・

   とてとててくてく・・・

      とたとたパタパタ・・・

         バチャバチャビチャビチャ・・・

 

 一寸したお散歩。

方角を決め、一時間ぐらい歩いたら、また方角を替える。

 途中、虫籠を買って貰い。蝸牛! 道々拾ってく!

 

 途中、雨が上がり、晴れ渡った。

疲れたら、来た道を引き返したり、途中の美味しそうな所に立ち寄る。

 

 

 途中、赤青白のクルクル回るモノに遭遇!

 

「アレは床屋さんの看板だよ。

あそこで髪を切って貰ったり、髭を剃って貰う事が出来るんだ。

赤は動脈、青は静脈、白は包帯を意味してるんだよ。

昔は床屋さんがお医者の代わりだった事が有ったから、その名残だよ」

 

 

 更に更に、虎さん発見!

ジャンジャカジャラジャラ・・・

ぺたぺた!   『がおぉぉーん!』咆えた!

 

【・・・ギャー!】

 

 シローお爺ちゃんの後ろに隠れた!

 

「ははは! 吃驚したな!」

【・・・生キテル? 怒ッテル?】

 

 聞こえはしないが、見上げながら聞いて見た。

 

「ん? 前を通るとそう啼く様に出来ているんだよ。

生きている訳じゃないから、大丈夫」

 

 そう言って跨らせてくれたから、そのまま記念撮影!

 

 

 そんなこんなで、小さな釣堀へ辿り着いた。

 

「ん? 釣り堀か・・・」

【ナァニ?】

「・・・一寸寄って行くか」

 

 子供向けにはザリガニ釣り、大人向けにはフナやコイ。

ザリガニ一杯釣れた!

 でも、放しちゃうの?

 

「ん? ああ、これは放生《=ほうじょう》 と言って、必要以上は獲りませんよ。

捕まっていたモノを逃がしてあげましたよって、良い事をしていますよ、とする事から始まったんだよ」

【フゥーン】

「それに、一杯だと喧嘩しちゃうからね。

貰って帰るのは、大きいのだけにしようか」

 

 コクコク!

 

 一番立派なハサミを持った、赤いのに!《=アメリカザリガニ》

白っぽくて小さい奴も居たけど、それはダメなんだって!《=日本ザリガニ》

 

 家に帰って、カタツムリは庭に放生・・・

数匹、観察用・・・

 

 後々、ミッドに持ち帰り、蝸牛レースに?

終わりの無い物語りの様なレースを展開?《知っている人は少ないかな?》

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

六月第一日曜日

 

 お爺ちゃん、お花の束を持って何だかもじもじ?

オヤツのシュークリームを作っていたママママの前に跪き、花束を差し出して、

 

「も、桃子さん。貴女の作るお菓子を、一生食べ続けたい」

 

 そんな事をしていた。

 

「はい。でも、これはデュオの分だから・・・」

【ヤー! ダメー! ボクノー!】

 

 お爺ちゃんの前に立ちはだかって見た。

 

「あ、う。や、そ、そうじゃなくて!」

「はい、判ってます。

でも、これはあげられませんからね。

それに、少し甘いモノは控えないと・・・」

「う・・・はい」

 

 一寸ションボリ?

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

そんな事が有って、ミッドに帰ってから、ナカジマ家へ・・・

 

「さて、そろそろ行くか」

【ドコ行クノ?】

「ん? ああ、この日は特別でな」

 

 そう言って、遠い何かを見る様に空を見上げた。

 

「なんなら、一緒に来るか?」

【行クー!】

「はは。じゃあ、付き合って貰うか」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 幾つもの白い柱が立ち並ぶ芝生。雨に濡れ、青々と茂っている。

そこへ、花束を持って立ち並ぶ。

 

「今年も来たよ。今年は一寸報告する事が出来てな。

まぁ、照れ臭いが、娘が増えた。

孫と言っていいのかは、微妙なんだが孫みたいな子を連れて来たよ」

 

 そう言ってガシガシ頭を撫でられた。

撫でられながら、見上げて尋ねた。

 

【・・・ママママ?】

 

 チー姉達がパパと呼んでいるから、お爺ちゃんと解釈している。

 

「・・・まぁ、そう呼んでやってくれるか。

今日はプロポーズの日でな。

まぁ、改めてプロポーズを繰り返してみてるんだ。

それで如何なる訳でもないんだが、俺は、そうしたいんだろうな。惚れた弱みだ。

惚れ抜いて、その縁で娘が増えた。今度は息子が欲しいが、そうそう上手くはいかんだろうなぁ」

 

 そんな事を話しながら、花を手向け。手を合わせてそこを後にした。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

パジ登場?

 

【パパッテ、ナァニ?】

 

 幼稚園で父親と言う存在を知ったデュオ。

恐れていた(?)事が現実になった時?

 

「えっと。パパは、(ゲンヤ)おとーさんかな?」

 

 偶々迎えに来ていたノーヴェ。

 

【名前ジャナイノ?】

「うーん、名前じゃなくて、敬称。かな?

自分の親の片割れって事になるのかな?」

 

 そう言って、自分がおとーさんに居抱いた印象を並べてみる。

 

「おっきくて、あったかくて、一寸厳しい存在かな?」

 

 そう言われて考える。

 

【ソッカ! ナノハママ、ホントハパパナンダ!】

「そ、それは・・・ないぞ」

【エー? 《胸が》オッキクテ、《抱っこされると》アッタカクテ、《怒ると》キビシーヨ?】

「そ、それはデュオにとってであって、一般的には違うから!

う、何て説明したら・・・

と、兎に角、パパの実物を見ながら考えよう!」

 

 そう言って、第108陸士部隊へ連れて行かれた。

 

【オジーチャンガ、パパ?】

「ん? 何だ?」

「えっと、パパって存在について・・・」

 

 ノーヴェが話のいきさつを話した。

 

「ははぁ、それでか。

まぁ、俺はお前さんのパパでは無いな。

しいて言うなら、パパの様なお爺ちゃんって事で、どうだ?」

 

 ニカッと笑いながら応えてくれた。

 

【・・・パパジーチャン?】

「オウ!」

【パパジーチャーン!】

「ワハハ! くすぐったいな」

 

 そんなこんなで、パジと呼ぶ事に?

父親の様に頼りになり、お爺ちゃんの様に甘々に・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

一寸した登山、ワイルドな昼食?

 

 偶々晴れた日。今日は男だけで山の田圃に魚釣り!

長靴、釣れた! 小さなお魚、一杯入ってた! 《=メダカ・泥鰌・タナゴ》

 

 小さな巻貝一杯!

まん丸は良いけど、長いのはあんまり良くないって。 《まん丸=田螺・タニシ、長いの=カワニナ=寄生虫がいる為》

 夏の夜に来たら、もっとキレーなんだって! 《=ホタル》

 

 一番おっきなのも獲れた! ザリガニで釣れた!

ママ達みたらビックリ間違い無し!?

 

 スッゴイ元気!

お爺ちゃん、食べられるから食べちゃおうって!

粉振って唐揚げ!

巻貝もバターでソテー!

カタツムリも、殻割って串に刺して、よーく炙ってお醤油!

ザリガニ、臭うー!

でも、オイシー!

 

「ん? なのは達にも? そ、それは・・・止めておいた方がいいな」

 

 えぇー?

 

「まぁ、どんなモノだったかを話す位にしておいた方がいいかな?」

 

 そう言って、持って帰らせてくれない?

だから、コッソリ包んで持って帰るー!

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

帰宅後・・・

 

 美由紀姉

「あらあら、凄いのを・・・美味しいんだけどね・・・」

 

 一寸見慣れているらしい・・・でも、生きているのはあまり好きじゃない?

一寸腰が引けている。

 

 

 《リンディ》ママママ

「あら。ス、凄いのを・・・」

 

 ・・・遠巻き。

 

 

 エイミィ伯母さん

「えっと、こっちに持って来ないでね。カレル、ダメ!」

「スッゴーイ!」

「キャー!」

 

 遠巻きと言うか、寄りたくない?

興味深々!

驚きの余り、リエラはエイミィ伯母さんを盾に・・・

 

 

 《桃子》ママママ

「・・・」

 

 ・・・硬直。

 

 

 なのはママ・フェイトママ

「・・・」「・・・」

 

 無言のまま、レイジングハートとバルディッシュを構えている。

アクセル・シューターとフォトン・ランサーの乱舞?

実家だからか、遠慮がちに・・・

そのお陰か、上手く逃げ回っている?

 

 稀に反撃を喰らい、相手以上に飛び上がっていた!

 

 

 ビビオ姉

「わぁ! スッゴイ蛙さん!」

【釣レター!】

 

 

 牛蛙《=食用ガエル》が釣れました。

 

 

 シャママ・シグママ

「あらあら、こんな所に・・・」

 

 シャマルは鏡で囲う。跳びあがって逃げられる!

そこへ偶々通りかかったシグナムの背中へ・・・跳び移った!

 

 背後に何か来たのは分かった為、咄嗟に鷲掴み!

 

「・・・」

 

 何も言わずに固まった!

 

 

 ビータママ

「ウワァー! 何だ!?」

 

 吃驚!?

 

 ハヤテ姉

「な、何や? それは・・・」

 

 吃驚!?

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

エリオ兄とキャロ姉のお土産

 

 二人とも、お休みが取れたから大荷物で帰って来た!

 

「こんに・・・」

「お邪・・・」

 

 と言いかけた処で遮る様に、小さなトタタタタ! と軽快な足音とと共に【エリオ兄、キャロ姉! オカエリー!】と念話が飛ばされ、飛び掛かられた!

 

「えっと・・・た、ただいま!」

 

 エリオは、ボスッと飛び込んで来た小さな体を受け止めた。

 

「ただいまぁ!」

 

 一寸戸惑いながら、二人はそう言い直し、家へと帰って来た。

それを見て、目をキラキラさせながらデュオは更に聞いた。

 

【オミヤゲ、何? チョーダイ!】

 

 何日か留守にして帰ってくる場合、大概はお土産が有る事が判っている。

ユー兄がそうだから、エリオ兄もそうだよね?

そんな期待を込めて見つめて見た!

 

「プッ!」

「ハイハイ、先ずはなのはさん達に挨拶してからね!」

 

 何となく、自分の家が有って、そこに帰って来たんだと実感する二人。

 

【オー!】

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 エリオ兄は、おずおずと荷物を広げ、保温パックに包まれた物を取り出した。

 

「えっと、あの。これ、お土産です」

「はい! とっても美味しくて、良いのが獲れたんでおすそわけです!

今回は一杯獲れたんで、皆にも!」

 

 それをなのはは受け取りながら、

 

「あら、そんなに気を使わなくても良いよ。

ここは皆の家なんだから」

「そうだよ、家に帰って来るのにそんなに遠慮しないで」

 

 フェイトもそう追随して言った。

 

「あの、一応生モノで、お肉なんで早々に・・・」

 

 一寸遠慮がちに言うエリオ。

 

「あ、あと、果物等は干して、ドライ・フルーツにして持ってきました!」

「わぁ! 結構、量が多いね」

「うーん、これなら皆も呼んだ方がいいかな?」

 

 なのはは、渡されたお土産を持って、その重さからどれだけかを察した。

フェイトもそれに賛同した。

 

「そうだね! じゃぁ、ハヤテちゃん家に連絡入れてみるね」

「じゃあ、私はスバル達に・・・」

 

 

 そんなこんなで、皆でナカジマ家へ移動。

大量調理が出来るだけの鍋釜は、ナカジマ家との認識から。

 

 取敢えずは鍋物に入れられ、クツクツと・・・

 

 美味しい美味しいと食べられ、デザートにドライ・フルーツを摘まむ。

 

「ところで、このお肉ってどんなお肉なの?」

「さっぱりしてるし、筋肉質だったよね」

「骨は割とシッカリしている様だったな」

「味そのモノはそんなになかったね」

 

 あーだこーだと、それぞれ何の肉かを言い当てようと考えている。

その話を聞いたエリオは目を逸らし、何も聞いていないかの様子でそっぽを向いている。

 

「エリオ、これってなんの肉なの?」

「え、えっと・・・」

「あ、このお肉ですか? エレファントードのお肉です。

今年は大量発生してたみたいで、一杯釣れたんです!」

「ふぅん、珍しそうな名前だね」

「はい、固有種で、おっきいんです」

「へぇー、キャロがおっきいって言うんだから、相当にでっかいんだね」

「はい! フリード位に!」

「へ、えぇ・・・」

 

 正式名称 エレファント・トード   象ほどもある蛙・・・剥いてあって、先がなければ判らない?

 

 実物はここに居る誰も見た事が無い。

視界には入っても、意識的に認識外?

 

 

 知らぬが仏の出来事であった。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

それから・・・

 

 偶々見付けて拾った綺麗な鳥の羽根・鱗・花びら・押し花など。

一寸変わった葉っぱなど、それらを何処のどんな動物の、植物のモノかをファイリングしてお土産に・・・

 

 稀に、綺麗な鉱石・宝石の原石を拾ったり、動植物や昆虫の画像であったり。

お金では手に入り辛いモノ、民芸品としての一寸した仮面や工芸品などが部屋を飾る。




ウチの近所のパチスロ屋には、虎のブロンズ像が看板になっている所が有ります。
その前を通ると、割と大きな音で『ガオォオン!』と叫びます。
そこを始めて通る幼い子供は大概泣きだします。
でも、二・三回通る頃には、ベシベシと叩いて行きます。
驚くから黙れと・・・五月蠅いと・・・
私も偶にそこを通ると咆えられます。驚きます。

嘗て小学生だった頃、田圃でタニシを捕ってきて水槽に放していました。
それを見て、友達も欲しいと言うので分けて上げたところ、数日後・・・
父親に食われたと言われた。
え!? と耳を疑ったが、事実食われて存在しない様だった。
まさか食べられているとは思いもしませんでした。

その友達はフランスからの帰国子女で、エスカルゴなどには抵抗が無かった為、美味しかったとのコメントだった・・・


蝸牛に関しては、実体験です。
山でカタツムリを一杯貰って庭に放していた時、ついうっかり踏み付けてしまい、殻が壊れました。
如何したら良いか、母に尋ねたら、串刺しにしてコンロでコンガリ・・・醤油を付けてはいっと手渡された。

美味しかった事だけは覚えている。

その後、姉にも持って行った。
知らずに食べて、美味しいねと・・・
その後、姉は貝が食べられなくなった。

これが原因ではない筈・・・体質がそうなったらしい。

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