魔法少女リリカルなのはStrikerS ENEMY Side   作:トータス

28 / 52
まぁ、こうなったかなと、思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・

時期的にはこの頃に、トーマが登場してもおかしくはないかなと・・・


ハジメテノ、端午の節句?

祖父達からの贈り物・・・

 

 

軌道拘置所の一角・・・

 

「これを、デュオに・・・

これが今の私からしてやれる贈り物だ」

 

 スカリエッティはそう言って、フェイトに小さなペンダント・トップを渡す。

 

「・・・判りました、確かにお預かりします」

 

 受け取り、直にバルディッシュに簡易検査をさせる。

 

【極当たり前のペンダント・トップの様です。

精緻である他は、特に問題は見付かりません】

「そう。一応、マリーにも調べてもらって」

【了解です】

 

 その様子を見て、

 

「信用が無いな」

「当たり前です。アナタを信用する人がどれだけ居るか・・・」

 

 そう、スカリエッティに言い渡すフェイト。

 

「ふははは! 確かに!

だが、これはデュオの為だけに作った。

それだけは、断言しよう」

「・・・では、その言葉を信じても良いんですね?」

「無論」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

第1管理世界・ミッドチルダ・クラナガン市

 

 一軒家をシェア・ハウスとして、二人で購入した高町・ハラオウン家に、大きな荷物が届いた。

送り主は、良く知る相手からであった。

 

「あれ? お父さんからだ、何だろ?

・・・デュオに?」

「え? 士郎小父さんから?

・・・デュオに贈り物?」

 

 その包みを開けると・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

「はぁい、デュオ。

来月は男の子の節句だよ。その準備をしようね」

 

 そう言って、その大きな包みを拡げた。

 

「わぁ! これ、どうするの!?」

これは鯉幟って言って、男の子の居る所では、コレを家に飾るんだよ」

【!? ・・・オサカナサン?】

「そうだよ、これは男の子が元気に、伸び伸び大きくなる事を祈って、高く掲げるんだよ」

 

 そう、なのはが説明していると、

 

「あ、そうそう、スカリエッティからも、コレを預かっていたんだった・・・

なのは、コレをどう思う?」

 

 そう言って、フェイトが取りだしたのは、三つ爪を象った精緻な細工が施されたペンダント・トップ。

なのはは、それを覗き込み、顔をしかめている。

 

「これを、スカリエッティから、デュオにって」

「フェイトちゃん、大丈夫なの?

特に問題は見付りそうもないけど・・・」

「うん、一応、マリーにもシャーリーにも検査して貰ったから。

・・・大丈夫なはず」

「・・・そうだね、そこまでしたんだったら、問題ないかな?」

「でも、トップだけじゃ何だから、鎖は後で丁度良さそうなのを見繕いに行きましょう」

 

 鯉幟を見て、口から体がスッポリと入る事を発見したヴィヴィオとデュオ!

 

「ママ! 見て見て! 人魚!」

【食ベラレタノ!】

 

 そこには、下半身をスッポリと入れたヴィヴィオと、全身スッポリと入れて顔だけ出しているデュオ。

 

「プッ! こ、こら!」

「プフ! だ、駄目だよ! そんな事に使ったら!」

 

 一寸厳しい顔をしているが、声は笑っている。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

後日、クラナガン市・繁華街・宝飾店

 

 ペンダントを検めていた店員は、

 

「これは、中々に見事な出来で・・・

どちらで手に入れられたのか、お伺いしてもよろしいですか?」

「あ、これは、あの子の祖父の手作りなモノで・・・」

 

 フェイトは、一寸口篭りながらそう伝えた。

 

「左様ですか、素晴らしい出来です。

お守りとして最適ですね」

「え?」

 

 思いもしなかった答えから、少し驚いた。

 

「おや、ご存じでは無かったのですか?

この精緻な模様の中に、守護と加護の印が事細かに刻まれていますよ」

「そ、そうだったんですか!?

てっきり綺麗な模様だとしか・・・」

「そう思われても不思議では無い出来ですから・・・

それに、古き魔法に精通されているご様子ですね。この方は」

「そ、そうなんですか・・・」

 

 別の意味で感心する事に・・・

 

「では、こちらの品に合う、鎖か紐をお探しと言う事で・・・

・・・こちらでよろしいですか?」

 

 幾つものペンダント用のモノを取り出して見せ始めた。

 

 

 

 余り目にしない、珍しいモノが有るせいか、あちこち探索中の二人。

なのはは、その様子を付かず離れずに見守っている。

 

「デュオ、こっちにおいで」

 

 そう呼ばれ、フェイトの傍に行くデュオ。

 

「デュオ、これは、スカリエッティのお爺ちゃんからの贈り物ね」

 

 フェイトは一応、そう言った関係性には注意を払いつつも、便宜上そう呼ぶ事にした。

そう言いながら、首に掛けてくれた。

 

【・・・シテテモ、イイノ?】

「うん、良いよ。無くさない様にね」

【ウン!】

「わぁ! キレー! 如何したの?」

 

 ヴィヴィオも気になったのか、何事かと覗き込んで来た。

 

【爺チャンカラ!】

「そっか、良かったね!」

 

 なのはは、それを見て、

 

「ヴィヴィオも、欲しい?」

 

 それを聞いて、欲しそうな、欲しくないのか、今一判別が付かない顔をしていた。

 

「・・・うぅん。まだ、良いかな?」

「そっか、何時かは、欲しくなるのかな?」

「えー? まだ分かんないや」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 その日の夜。

そのペンダントが薄く輝いた・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

高町家・早朝

 

「な、何が!?」

「ええ!?」

 

 大人二人の声で目が覚めたのか、

 

「ふぁー、おは・・・!?」

 

 ヴィヴィオが目覚めて、最初に目に入ったものは、驚く大人と庭先に在る見慣れないモノ。

 

「如何して、これが?」

「・・・どうやって?」

「え? ええ!?」

 

 黝い装甲の全身甲冑、アーマード・デバイス・ブリアレオスが、そこに鎮座していた・・・

デュオはグッスリとベッドで寝ていた・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

軌道拘置所・取調室

 

「如何言う事か、説明して貰いましょう」

「ん? 大層な剣幕で、何を言っているのかね?」

「惚けないで、あのデバイスが何故、家に在ったのかを・・・」

「ああ、もう届いたのか・・・」

「・・・今、何と?」

「ん? だから、地球の端午の節句には、鎧兜が欠かせないんだろう?

だから、それを送って貰ったんだ」

「誰にと聞いても良いのかしら?」

「ああ、それは言えないな。

未払いの報酬の代わりにしたから、もう向こうとも連絡はつかないだろう」

「・・・判りました。では、これから尋問を始めましょう」

「ま、待て! 一寸した茶目っ気じゃないか!

そんな風に育てた覚えはない!」

「私もアナタに育てられた覚えはありませんから」

 

 結局、口は割らず。

真相は闇の中へ・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

???・ファミリー・翔艇

 

「あれ? 姉貴は?」

「ああ、未払いの報酬を払いにって、ミッドへ行ったぞ?」

「ふぅん、そっか」

「何でも、それまでの不足分の支払い報酬がそれでチャラだって、喜んでたな?」

「うっわー! 随分気前が良いんだな?」

「ああ、その代り、お得意さんが一人居なくなったってさ」

「へぇー、てっ! 大丈夫なのかよ!?」

「まぁ、それも時代の流れだからな」

「それもそうだな。で、その報酬ってどんな?」

「ああ、外殻甲冑式デバイスだったか・・・

それを届けに行ってるぞ」

「うっわー! アレって欠陥品の代名詞じゃなかったっけ?」

「それを使いこなせる相手からって事だろ? もしくは、それを承知した上での好事家だな」

「それもそうか。

ウチでも、盗ったは良いけど、持て余してたもんな・・・」

「ああ、場所を塞いでしょうがなかったしな」

「だけど、あんな骨董品、誰が使うんだか・・・」

 

 そんな会話が繰り広げられていた・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 後々、これが原因かと、士郎・ジェイルに苦情が行った?

伸び伸びし過ぎ、イタズラで腕白に・・・元気で頑健に・・・

育ち過ぎましたとさ・・・手に負えない事はないが、流石に手を焼かされる?

 

 

 それとは別に、クラナガン市の夕方から夜にかけ、謎の騎士が稀に現れる?

 

 事件・事故の現場で救助作業を手伝ったり、湾岸の施設でストリート・ファイトを繰り広げたり・・・

管理局のとあるエース達と激戦を・・・連敗中・・・強制連行されて行ったり?

 それでも懲りずにまた現れる?

 

 

 管理局側からは、何の声明も出されず、説明もされず?

何時しか、それが当たり前に・・・

 

 その正体を探る者も、居たには居たが、煙に巻かれ、分厚い壁に阻まれ、撃ち落とされたとか・・・

 

 謎の騎士は謎のまま、何時しか有名無実な存在へ・・・

その事を知るモノは、口を閉ざして、黙して語らず・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

トニィとの出会い・・・

 

 

 今日は、ママ達もビビオ姉も忙しそう!

ママ達、オシゴト! ビビオ姉、学校の体験旅行だって!

八神のお家も忙しそう!

 

 だから、ナカジマのお家に預けられた!

 

「デュオ、行くぞ!」

【オー!】

 

 そんなこんなで、第3管理世界ヴァイゼンへ・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

「えっと、君がデュオ君? 話は聞いてるよ。

僕は、トーマ。トーマ・アヴェニール、宜しくね」

 

 そう言って手を差し出してきた。

 

【・・・デュオ・S・ハラオウン】

「うん、宜しく。

じゃぁ、こっちで皆と遊ぼうか!

皆を紹介するね!」

 

 そう言って手を引かれ、他の子達の元へ・・・

 

「ふ、良いモノだな。子供は・・・」

「ん? チンク姉、また子供達に怖がられたのか?」

「な! そ、そんな事は・・・ない、はずだ」

「そう言えば、この前、子供に好かれるって題名の本が・・・」

「な、何のことやら!?」

 

 慌てふためくチンク・・・バレバレである。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

【・・・トーマ兄! ・・・トー兄! ・・・トニィ!】

 

 

【トニィニ、手紙出シテ来ル!】

「はい、気を付けて行ってらっしゃい!」

「ねぇ、なのは・・・ トニィって、誰? 最近良く聞くけど?」

「ああ、スバルが保護したって子供の名前がトーマって言うの。

この間遊びに行った時に仲良くなったみたいで、偶に手紙をやり取りしてるみたいなの。

それで、最初はトーマ兄って言ってたんだけど・・・

段々短くなって、トニィって呼ぶみたいだよ?」

「ふぅん、仲が良いんだね」

「うん」

 

 

 さてはて、手紙のやり取りと共に、魔法に関してもチョコチョコ・・・

開錠魔法を教わったりしていたり・・・

 

 更に侵入の速度、手口が増えていたり・・・

技術交換で、お互いに切磋琢磨し合ったり・・・

偶に、その事について相談したり・・・

 

 

 悪い兄貴分? イイエ、悪ガキなだけです・・・二人とも・・・

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・




また暫し間隔を空けての投稿になるかと・・・

地味にリアルが忙しい・・・

アレが抜けていると思われるかもしれませんが、今一浮かび辛く、中々に難しく・・・

もう暫しのお待ちを・・・何時になるかは、判りませんが・・・出来そうで出来ないので・・・先へ先へと進みます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。