魔王少女の女王は元ボッチ?   作:ジャガ丸くん

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遅くなってすみませんm(__)m

やはり、モンハンは買うべきではなかったか……

とりあえず本編へどうぞ……


3大勢力会議
魔法少女な義姉とナルガ娘な義弟が来るそうですよ


 

ゼノヴィアのトンデモ発言があってから数日……その日は遂に来てしまった……

 

グレイフィアから聞いた話ではサーゼクス様は昨日からイッセーの家に泊まっているらしい。しかも今日に限って言えばグレモリー卿も来ると言ってきたので驚きだ。そういえばグレモリー卿もなんだかんだでリアスの事を溺愛してたな……………本当にあの2人あんまりリアスの事を溺愛していると妻に酷い目にあわされるぞ……

 

 

しかしだ、彼らが来るのは問題ではない。問題は俺の主まで来る事だ……

 

正直言えば学校をバックレれば済む話なのだが、そうすればソーナが2人分の愛情……もとい可愛がりを受ける事になるので休むに休めなかった。

 

 

「先輩どうかしましたか?」

 

「ふむ、今日はいつも以上に眼がまずい事になっているぞ?」

 

そんな俺の様子を心配した同居人達が声をかけてくる。彼女たちは知らないのだ……俺の主が来る事を……無論ソーナも知らない。

教えてない理由として言えば確実にあいつは仕事と言って生徒会室から出て来なくなるから……そうすれば逆に俺が2人分の可愛がりを受ける事になるため、あいつには言っていない。

 

 

「ん……まぁ……いろいろあんのさ……」

 

そう言いながら空を見上げると青い空を雲が漂っている。いいなぁ雲は……自由で……………

 

 

 

「お、八幡じゃねぇか」

 

「おはようございます」

 

「よぉ、アルジェント」

 

「俺は⁉︎」

 

俺がそんな事を考えながら歩いているとふとイッセーとアルジェントに声をかけられた。相変わらず元気だなぁ……

 

「そういやリアス・グレモリーが一緒にいないのは珍しいな」

 

「部長さんならなんかサーゼクス様とグレイフィア様を案内するそうです」

 

ああ……まぁ、あいつからしたら久々の生リアスだしな……シスコンが水面下で爆発しても仕方ないか………

 

「お前はまたなんかやったのか?」

 

「あ?」

 

「いや、いつも以上に眼が腐ってたから、またなんかして小猫ちゃんやゼノヴィアを怒らせたのかと」

 

「んなわけねぇだろ……つい先日とんでもねぇ目にあったばかりだぞ………つーか俺から手を出した事なんて一度もねぇ……」

 

イッセーの言葉に俺は心外とばかりに首を振る。実際俺から手を出した事はない……なんか勝手に手を出された事なら何度も経験があるが……

 

 

 

 

「やぁ、ここで会うのは2度目だね。前来た時も思ったけど、ここっていい感じの学校だよね」

 

そんなやり取りをしていると校門の前で俺たちは話しかけられた。

 

「?誰だ?」

 

イッセーは相手が誰だかわからずに首を傾げている。アルジェントや小猫、ゼノヴィアも同様に頭の上にクエスチョンマークが並んでいた。

 

まぁ、そりゃそうだろう……

 

目の前にいる女性は腰まで伸びた銀髪を揺らしながら俺たちの前へと歩いてくる。俺たちを……正確には俺を見る目は爛々と輝いておりその青い瞳はシノンと比べても遜色がないほど綺麗なものだった。

 

 

「はぁ、イッセーに用があるんだろ?俺は先に行かせてもらうぞ」

 

そう言ってすれ違おうとした俺を彼女は腕で制してきた。

 

「待ってよー、そこにいる私の宿敵君よりも、私的にはあなたの方が気になるんだから行かないでよ」

 

「お前の相手はイッセーだろ、ならいいじゃねぇか、白龍皇」

 

 

『は、白龍皇⁉︎』

 

俺の言葉にその場にいた他の者たちが声をあげると同時に一歩下がり警戒し始める。ただ……

 

「八幡から離れろ‼︎」

 

ゼノヴィアだけは主である俺を気遣ってか、デュランダルを手にし向かってくる。

 

「やめとけゼノヴィア……」

 

そんな彼女に俺は制止の声をかける。

 

「どうしてだ⁉︎こいつは……」

 

 

「やる気があるならとっくにやってるだろ……それに……こいつがやる気があったとしても今のゼノヴィアじゃ太刀打ちできないぞ。それと木場お前もだ。不意をつこうなんてやめておけ」

 

「バレてたんだね……」

 

俺の声を聞き校門の内側から木場が現れる。その手には聖魔剣が握られていたが、その剣はすぐに霧散していく。

ゼノヴィアもゼノヴィアで俺の言葉に素直に従い剣を収めてくれた。

 

 

「私としてはやっても良かったんだけどね〜。まぁ八幡くん限定だけど。君以外とやっても面白くなさそうだし」

 

そんな様子を見た白龍皇は笑いながら言ってくる。

 

 

「俺はやりたくねぇよ白龍皇となんて……それよりも何の用だ?俺早く教室行って寝たいんだけど……」

 

「学校は寝るところじゃないと思うんだけどなぁ……まぁいいや。えっとね今日は顔合わせだよ。私だけ知ってて八幡くん達が私の事を知らないのはフェアじゃないし、私名前すら名乗ってないよね」

 

まぁ、確かに名乗ってはないな……

知ってるけど……

例のごとく協力者経由で……

 

 

「私はヴァーリ、今代の白龍皇だよ。よろしくね八幡くん、それに………」

 

そこまで言うと俺の目の前からヴァーリが消える。はぁ……わざわざ挑発しなくてもいいだろうに……

 

 

「君もね、兵藤くん。あんま強そうじゃないけど、一応は宿敵みたいだし」

 

そう言うヴァーリはイッセーの眉間に指を当てていた。

 

他の奴らは見えていなかったらしく目を見開いている。

 

「無防備だねぇ……私が本気で今殺ろうとしてたら……んん〜〜してたら八幡くんが止めてたかな……まぁいいっか。私が本気で殺ろうとしてたら君今死んでたよ?」

 

笑顔で彼女はそう言うがイッセー達の顔は引きつっている。まぁ無理もねぇか……

 

「ねぇ、兵藤くん。君はこの世界で何番目に強いと思う?」

 

「なに?」

 

イッセーの目の前から2歩下がりくるんと身を回した彼女は唐突にイッセーに聞いてくる。イッセーはその言葉を怪訝そうに聞き返す。

 

 

「君のその禁手化……まだ未完成だけど上から数えて4桁……だいたい1000〜1500位かな……でも宿主のスペックが低いからそれ以下かもしれないね」

 

「なにが言いたい?」

 

「君は貴重な存在なんだよ。だから兵藤一誠のことは充分に育てたほうがいいよ、リアス・グレモリー」

 

「っ部長⁉︎それに朱乃さんまで⁉︎」

 

その言葉にイッセーは振り向く。

そこには彼の主であるリアス・グレモリーがいた。いやまぁ、もとからこっちから見てる俺とゼノヴィア、それに木場は気がついてたけども……

 

「白龍皇……なんのつもりかしら?」

 

「別に?ただの顔合わせだよ。強いて言うなら彼が乗り気なら戦ってくれないかなーなんて期待もちょっとだけしてたけど」

 

リアス・グレモリーの問いに彼女はわざとらしく指を口元におき、俺の方を向いてくる。

 

いや、本当にお前の相手はイッセーだろ……

 

 

「俺なんかじゃなくてイッセーに構え、イッセーに……白龍皇と赤龍帝はぶつかり合う運命なんだろ?俺なんかに構ってんじゃねぇよ」

 

「んー、でもなんかさ、詳しくは教えてくれないんだけどアルビオンが君の強さが2桁……或いは1桁に届くって言ってたから気になったんだよね……」

 

余計なことを……

阿朱羅丸が脅してたから阿朱羅丸のことは言ってないと思うが面倒クセェな……

 

彼女の言葉に今度は俺に視線が集中してしまう。そりゃそうだろう。いろんな存在がいるこの世界で1桁代の強さなんて異常としか言えない。というか正確には俺がではなく、俺の中にいる阿朱羅丸が1桁なのだろう……

 

「そんな強くねぇよ。俺の力なんて二天龍様に比べたら取るに足らねぇもんさ」

 

《《どの口が言ってやがる(いる)‼︎》》

 

おお、白と赤が被ったな。

本当に阿朱羅丸が言う通りBLなのではないだろうか……

 

 

「うーん。やっぱり今やりあっちゃダメ?」

 

そんな龍達の反応を見てヴァーリが再び俺に近づいてくる。やれやれ、と俺はそんな彼女の耳元に近づき彼女だけに聞こえる声で囁いた。

 

「焦らなくても、どうせ近い将来やり合うことになっちまうんだろ?」

 

ピクンと俺の言葉に彼女の瞳が反応した?

 

「へぇ………やっぱり君……面白いね」

 

「安心しろ…お前らが動いたところで大した被害は出ねぇから他の奴に言ったりしねぇよ」

 

「そっか……なら楽しみにしておくよ……」

 

そんな俺らの囁き合いを他のメンバーは不思議そうに見ているが俺から離れたヴァーリはこの上なく愉快そうに笑っている。

 

「じゃあね八幡くん……それに赤龍帝くんも。近いうちまた会おうよ……」

 

そう言って彼女はその場から去っていった。

 

 

「どういうつもりかしら……堕天使陣営の彼女が悪魔である私達に接触してくるなんて……」

 

 

「その辺はもう関係ないと思うんだけどな」

 

「どういうこと?」

 

リアスの言葉に俺が呟くと彼女がそれに反応した。

 

 

「堕天使総督アザゼル。あいつはお前が思ってるようなやつじゃねぇ……ってことだよ。まぁ、俺は会ったことはないんだが」

 

「ならどうしてわかるの?」

 

「聞いたからだが?」

 

「セラフォルー様から?」

 

「いんや、協力者から」

 

「協力者?」

 

「そ、各勢力に紛れてる俺の仲間からな」

 

「か、各勢力に紛れてるぅ⁉︎」

 

俺がさらりと言うとグレモリーは声を上げた。

 

「うるせぇよ。ほら遅刻するからそろそろ行くぞ」

 

「ま、待ちなさい‼︎各勢力に紛れてるってその事をお兄様達は知ってるんでしょうね⁉︎」

 

俺がそう言って足を進めると後ろからグレモリーが慌てて追いかけてくる。

 

心外だ……

各勢力に仲間を紛れさせるなんてこと……

魔王様達の許可なしでやると思うのか……

 

ちゃんとサーゼクス様は知っている。

サーゼクス様だけだが……

正確には知っているというかばらしたと言った方が正しい。昔に起こったある件がきっかけでどうしてもサーゼクス様には言っておかねばならなかったからな……

 

まぁ、もうこいつらや他の奴にバラしても問題ないだろう。三大勢力会議も近いしな……

 

 

 

 

 

八幡side out

 

イッセーside in

 

 

 

 

学校に着いた後俺は保健室で寝ていた。

というのもヴァーリに会ってしまったせいで腕が龍化してしまったからだ……そういえば

 

「なぁドライグ……」

 

《なんだ?》

 

「強い奴の近くにいると腕が龍化するなら、なんで八幡といても大丈夫なんだ?」

 

そう八幡は強い。

先ほどヴァーリが言っていた。

八幡の強さは2桁……或いは1桁に届くと。

それならばなぜ……

 

《そりゃあいつは普段人間に化けてやがるからな。それだから反応しないんだろう》

 

「人間に?」

 

《ああ、詳しい事を言うのはまだ控えさせてもらうがあいつの中にいる奴……そいつはとんでも無く特殊な奴だ。そいつの力を使って身体を人間のものに作り変えてる。しかも中にいる奴自体も普段は眠ってやがるからな。だから反応しねぇのさ》

 

へぇ、と思わず感心してしまう。

ということは八幡には光とかそう言ったのも効かないのだろうか?

 

「なるほどねぇ、それよりもあの女の子が白龍皇ヴァーリか……」

 

《ああ、お前の宿敵だな……》

 

「なぁ、前から思ってたんだが白い龍と赤い龍っていったいどういう関係なんだ?」

 

《神と天使、堕天使、悪魔の3大勢力が戦争をしていた時、異形の者達や人間がそれぞれの勢力に力を貸していたんだが……ドラゴンだけは例外でな、大半は戦争なんて我関せずで好き勝手生きていたんだが……戦争の最中大ゲンカを始めた2匹の龍がいたのさ。》

 

 

「2匹ってまさか⁉︎」

 

 

《世界の覇権を握る大戦争なんて御構い無しで戦場を2匹で暴れまくったんだ》

 

「なんで、そんなに喧嘩してたんだよ…」

 

俺が呆れながら放ったこの言葉にドライグは思わぬ言葉を返してきた。

 

《お互いがちょっかいを出されたなんて、噛み合わない事を言ってそこから発展した。なんていうくだらない理由だ……っと当初は思ってた、だが俺らが封印される間際にわかったことなんだが…俺たちは互いにちょっかいなんて出しちゃいなかった。俺たちが喧嘩をするように仕向けた奴が居たんだよ》

 

「仕向けた奴?」

 

《お前の親友くんに宿ってる奴さ》

 

「なんだと⁉︎」

 

今度こそ俺は声を上げてしまった。

 

《まぁ、だからこそ俺やアルビオンはそいつのことを心底嫌ってる。》

 

「そんなことが……」

 

《話がズレたな……そんでもって戦場を駆け回る2匹を先に始末しないと戦争どころでは無いってんで3大勢力は一時休戦して、2匹を殺しにかかった》

 

「どんだけ暴れたんだよ……」

 

《そんなことに2匹は怒り狂った。神ごときが魔王ごときが龍の戦いを邪魔するなと……まぁ馬鹿丸出しの逆ギレだな。そんで最終的には2匹は刻まれ魂を人間の持つ神器として封印された……そうして封印された2匹は人間を媒介にして何度も出会い何度もやり合ってるのさ》

 

 

「それがドライグとアルビオン……」

 

ドライグの話を聞き終え俺はそう呟くと保健室から出て行った。時刻はもう昼休みの時間帯だ。そのため俺はオカルト部室で昼を食べようと歩き出すが……

 

 

 

「おい、魔女ッ子の撮影会だとよ‼︎」

 

「やべぇ、早く行こうぜ‼︎」

 

突然聞こえてきたその声に俺は耳を傾け、それを発した人物達が向かった方向へと俺も走って行った。

 

 

 

「あら?イッセーじゃない?どこにいくの?」

 

「体育館に魔女ッ子の撮影会があるそうなので見に行こうかと‼︎」

 

「ま、魔女っ子⁉︎まさか………」

 

「あらあら……」

 

俺が走って向かっている最中、部長に朱乃さん、アーシアがいた。部長の言葉に俺は走りながら答えると部長がなぜか驚いている。

 

「私も行くわ……」

 

そして何故か部長達もついてきた。

 

 

ようやく体育館に到着するとそこではカメラのシャッターの渦の中に1人の女性がいた。

 

「あれは魔法少女ミルキースパイラルセブン・オルタナティブのコスプレじゃないか⁉︎」

 

「イッセーさんお詳しいんですね」

 

「とあるお得意様の依頼でアニメを見続けてるからな……」

 

俺の中ではアニコス巨体のおっさんが浮かび苦笑いしてしまう。

 

 

「こらぁ‼︎学校で何やってんだ⁉︎さっさっと解散しろ‼︎」

 

俺がそんな悲しい光景を思い出していると、突如体育館に大声が響き渡る。声のした方へ視線を向けると匙が撮影会の真ん中で集まった生徒達に注意をしていた。

 

集まってた男達はブーたれているがしぶしぶ解散していった。

 

「ったく、公開授業の日に要らん騒ぎを起こすなよ……」

 

そう言いながら匙は頭を抱えていた。

 

「はぁ、あのご家族の方でしょうか?」

 

「うん」

 

一呼吸おき、今度はコスプレの女性にも注意を促す。

 

「そんな格好で学校に来られると困るのですが……」

 

「えぇ、これが私の正装なんだけど」

 

「いや、そんなわけないでしょ……」

 

しかし、相手は一切反省していなかった。

 

 

「よぉ匙、ちゃんと仕事してんじゃん」

 

「からかうな兵藤」

 

「匙、何事ですか?」

 

そんな匙に俺はからかいながら声をかける。匙はそれに対してやめてくれと反応する。すると、体育館の戸が勢いよく開き会長が入ってきた。

 

「いえ……会長このお方が……」

 

「ソーナちゃぁぁぁぁん」

 

「あっくっ⁉︎」

 

匙がそんな会長に事情を説明しようとするとコスプレ女性が声をあげながら会長の元へと走っていく。そんな彼女を見た会長は目を見開き数歩後退した。

 

「もしかして……会長のお知り合いとか……」

 

うそだろ⁉︎とばかりに匙の声が震えている。まぁ、コスプレ女性が会長の知り合いっていうのは普段の会長からは想像できないよな……

 

「あれれ?どうしたのソーナちゃん?お顔が真っ赤だよ?せっかくお姉様との再開なのだからもっと喜んでくれてもいいんだよ♪もっと抱き合いながら百合百合な展開でもいいと思うよ?お姉ちゃんは」

 

え?お姉ちゃんって言った⁉︎

もしかしてあの人って………

 

ってか会長の頬を汗が流れてるけど大丈夫ですか⁉︎

 

「お姉さまってまさか……⁉︎」

 

「セラフォルー・レヴィアタン様よ」

 

俺の言葉に部長が答えてくれた。

ってことはこの人が……

 

「この人が八幡の主⁉︎」

 

「お、俺も会うのは初めてだな……」

 

俺同様匙も彼女を見つめていた。

 

 

「本当はお姉ちゃんに会えてとっても嬉しいんでしょ?」

 

「セラフォルー様お久しぶりです」

 

未だに言葉を続けている彼女に部長が話しかけた。

 

「あら、リアスちゃんおひさー。元気してましたか?」

 

「はい、お陰様で……八幡にもお世話になりました」

 

「そうそう、ハチくんもリアスちゃんと会ったみたいだね。今まで会えてなかったからいい機会だと思ったんだよ」

 

「ええ、初めは驚きました。ところで今日はソーナの公開授業に?」

 

「うん‼︎正確にはソーナちゃんとハチくんの。2人とも酷いんだよ‼︎私に今日のこと黙ってたんだから……もう、お姉ちゃんショックで……………天界に攻めこもうとしちゃったんだから」

 

そう言ってセラフォルー様は持っていたステッキを空高く掲げた……

 

冗談なのか本気なのかよくわからない……

 

「ん?リアスちゃんあの子が噂のドライグ君?」

 

「はい、イッセー挨拶しなさい」

 

「あ、はい‼︎兵藤一誠です。リアス・グレモリー様の兵士をやっています」

 

ふと、挨拶が遅れていたことに気づき急いで挨拶を済ませる。

 

「初めまして、魔王のセラフォルー・レヴィアタンです。ハチ君やソーナちゃんと仲良くしてあげてね。それと………」

 

そこまで言って言葉を切るとセラフォルー様はそこでクルリと一回転し決めポーズを取る。

 

「レヴィアたんって呼んでね♪」

 

「は………はい……………」

 

そんな彼女に俺はただ頷くことしかできなかった。周りにいた会長以外が苦笑いをしている。

 

 

「お姉様。お願いですからこういった公式の場でそのような格好は……」

 

「そんな、ソーナちゃんそんなこと言わないでよ……ソーナちゃんにそんなこと言われたら私悲しいよ‼︎お姉ちゃんが魔法少女に憧れてるって知ってるでしょ‼︎この服だって前にハチ君が冥界に戻ってきた時に無理言ってまで作らせた一級品なんだよ‼︎最上級悪魔の一撃すら防げるくらいの防御力だって備わってるんだから‼︎」

 

「八幡君の苦労が目に浮かびます……」

 

あの服……八幡が用意したのか……

あいつも大変だな……

 

「きらめくスティックで天使や堕天使を纏めて抹殺なんだから♪」

 

「お姉様がきらめかれたら小国が数分で滅びます……」

 

 

なおも続く姉妹のやり取りを見て俺はふと呟いてしまう……

 

「セラフォルー様……会長のこと溺愛してるなー」

 

「ええ、むしろ過剰なほどセラフォルー様は妹であるソーナ会長を溺愛していますのよ」

 

そんな俺のつぶやきに朱乃さんが反応してくれた。そんなやり取りをする俺らを他所になおもセラフォルー様は会長の周囲を移動しながら話しかけ続けている。やべぇ、会長が震えてるよ……今にも泣き出しそうなくらい……

 

 

「もう……もう‼︎」

 

そして会長が限界を迎えそうになった時救いの手が差し伸べられた。

 

 

「それくらいにして下さいセラフォルー様。」

 

「あー、ハチ君‼︎」

 

「は、はちまんくん……」

 

声のした方に振り向くとそこには八幡がいたのだが……何かおかしい。

何故か八幡の肩の上には少女がいる。

肩車をされている少女は心底満足そうに八幡の頭の上に顎を置いているのだが……その少女の格好はどう見ても……

 

「ロリナルガ娘"ぉぉぉぉおおお⁉︎」

 

俺がまたしてもつぶやいたが、その言葉が最後まで行くと共に俺から苦痛の声が漏れ吹き飛ばされた。

 

 

「い、イッセーさぁぁぁぁあん⁉︎」

 

そんな吹き飛ばされた俺の元にアーシアは急いで駆け寄り治療を始める。何が起こったのかわからず上半身を起こすと先ほどまで俺が立っていた位置には八幡の肩の上に乗っていたはずの少女が立っている。セラフォルー様と会長を除いた周りの奴らはポカンした表情でその少女を見つめていた。

 

 

「まぁ、今のはあんたが悪いわね。初対面の人を相手にあんなこと言ったんだから」

 

そんな俺に聞き覚えのある声がかけられる。

その方向を向くとそこには俺らがつい最近世話になった人が立っていた。

 

「やっほー、シノンちゃんとユウ君も来てたんだね」

 

「ええ、私とユウは都合が合ったので」

 

「ん。セラフォルー様……お久しぶり」

 

 

「え、えっと……セラフォルー様この子は?」

 

ようやく戻ってきたのか、部長がセラフォルー様に問いかける。

 

「この子はね比企谷ユウ君。ハチ君の弟君だよ♪」

 

 

『はい⁉︎』

 

え?弟?八幡に弟がいたのか⁉︎っていうか弟って男⁉︎こんなに可愛いし、どっからどう見ても女性用ナルガ装備なんですけどぉぉぉおおお。

 

そこまで思った俺は再び吹き飛ばされた。

 

「なんか、すごくムカついた……」

 

ふんす、とユウがこちらを睨んでくる。

やばい、せっかく治ったのにまた怪我が……

 

 

「あらあら、八幡君には弟君がいたのですね」

 

「ん、にぃとお酒、飲み交わした……だから、義兄弟?」

 

いや、酒飲み交わすって古風な……

ってかこんな子供に酒飲ますなよ⁉︎

 

 

「ほらユウ。こっちはサーゼクス様の妹のリアス・グレモリーだ。挨拶しろ。シノンは既に面識あるから」

 

「ん。比企谷ユウ。15歳。にぃの眷属で戦車。よろしくね?」

 

八幡に促されユウ君も挨拶をする。その際頭からピョコっと獣耳が出てくる。

ってぇぇぇええええなんで獣耳が⁉︎

いや、マジでナルガ娘にしか思えねぇし15って1つ違いなの⁉︎ってかなんでこんなに可愛いのに男なんだヨォぉぉぉぉおお。

 

「ごふぅ」

 

「またよからぬこと考えてた」

 

そんなことを考える俺の鳩尾に本日3発目の拳が放たれた。

 

「懲りないわね……」

 

なんかシノンさんから嫌な視線を感じるけれど気のせいだと信じたい。

 

 

「それよりもハチ君‼︎どうして私に今日のこと教えてくれなかったの‼︎」

 

 

そんな俺を放っておくようにセラフォルー様は頬を膨らませながら八幡へと問い詰め始める。

 

 

「グレイフィアから聞いていたんでしょう?なら、俺が直接言わなくてもいいでしょう」

 

「それでもハチ君やソーナちゃんの口から聞きたかったんだよー」

 

「次回から気をつけます。それよりもセラフォルー様……あまりその格好でウロウロしないでください」

 

「ハチ君までそんなこと言うの⁉︎いいじゃない‼︎私は魔法少女に憧れているんだから‼︎」

 

「セラフォルー様‼︎」

 

「な、なに⁉︎」

 

流れるような会話の中八幡が唐突に声を強めた。

 

 

「あなたが魔法少女に憧れているように……俺やソーナも貴方に憧れているんです。普段そういった格好をするのは構いません。貴方のかわいがりもソーナは照れていますが、本心では嫌ではないはずです」

 

「っちょ⁉︎ハチ君⁉︎」

 

八幡の言葉に会長が思わず声をあげた。

ってかハチ君って……やっぱり会長もそう呼ぶんだ……匙、泣くな……頼むから隣で号泣しないでくれ。

 

 

「ハチ君やソーナちゃんが……」

 

「はい。しかし、俺もソーナも年頃ですので、公の場では恥ずかしいのです。今日の夜、シノンやユウもうちに泊まるので、ソーナも招いてその時にゆっくりとお話など聞きますのでどうか今は控えてください」

 

そこまで言う八幡の顔には心なしか疲れが見える。ああ、あいつやっぱり苦労してるのか……

 

 

「生徒会室にモニターを用意してあるのでそこで午後の授業の様子をみてください。そこでしたら俺の授業もソーナの授業も同時に、それも360°どの方向からでも見れますので」

 

「ハチ君……わかった。お姉ちゃん今は我慢する‼︎だから今日の夜は相手してね。それでそれで久しぶりにハチ君とソーナちゃん3人で寝ようね‼︎」

 

「………はい……」

 

そこまで話し終えるた八幡と会長が視線を合わせていた。

 

(はちまんくん……)

 

(耐えろ……そうじゃなきゃ今可愛がりを受けることになる……)

 

(はい………)

 

そんな風に会話をしているように俺は思えた。

 

 

「八幡、いきなり来いなんてどうしたんだ?」

 

 

ようやくひと段落ついたと思ったその場に新たな人物が現れる。その人物の登場は収まりかけたその場を再び荒らす予感を感じさせていた。

 

「よぉ、ゼノヴィア」

 

そう言って八幡はゼノヴィアの方へと向き直る。

 

「ん?彼女たちは?」

 

「顔合わせだよ。俺の主と、お前の同僚とのな」

 

そう言って八幡はセラフォルー様やシノン、ユウを見る。心なしか3人の頬が膨れているような気がした……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




遅れて申し訳ないですm(__)m
次回はもっと早めに投稿できるようにします。

感想を書いてくれている方々、本当にありがとうございます。


そして次回は顔合わせ会①
ゼノヴィアと会ったセラフォルーとシノン、ユウの反応は如何に?

ではでは感想お待ちしておりますm(__)m



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