学園都市。能力を持つ学生を育成する場である。そこの学生上条当麻は右腕に幻想殺し(イマジンブレイカー)と異様な能力を持っている。
対して御坂美琴は学園都市の7人しかいない超能力者(レベル5)の第3位であり、当麻に恋い焦がれている。
その上条当麻と超能力者(レベル5)の御坂美琴の物語である。

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大覇星祭が終わった後の御坂との約束の罰ゲームとヴェント襲来が終了した後を自分なりにオリジナルで書きます。


御坂美琴の気持ち

「不幸だーーーーーー!」

私上条当麻は生まれつき不幸な体質である。

シスターと名乗る女の子が目の前でお腹を空かして噛み付いてくる。

「グルル!当麻!お腹空いたんだよ!」

禁書目録(インデックス)。

10万3千冊の魔道書を記憶している人間図書館。イギリス清教の「必要悪の教会」(ネセサリウス)に所属するシスター。記憶がないからわからないけど、彼女が言うには俺がこの子を助けたらしい。助けたならなんでこんな扱いされてるんですかね…シスターなら俺を助けて欲しい…不幸だ…

「ええい!上条さんは今コロッケ作ってるんだから少し待ってなさい!」

「もう待てないんだよー!」

「わかった!わかったから!今から外食しよう!」

「わーい!やった!お肉♪お肉♪」

とまあこんな調子で陽気でお気楽なシスターさんである。

 

 

 

「ねー、当麻どこいくのー?」

「ファミレスに決まってるでしょ!ひもじい思いしてる高校生のお財布をなめちゃいけません!」

うぅーと言ってインデックスは今にも噛み付いてきそうだ。

「うぉぉぉい!まてぃぃ!!」

後ろから誰か叫んでる気がする。気のせいにしておこう…

「無視すん…な!!!!」

御坂美琴はいつも通り彼に電撃を放った

だが彼はいつも通りにそれを右腕で無力化する。幻想殺し(イマジンブレーカー)。本人もわからない能力だが1つだけわかるのは科学と魔術のどちらの能力も打ち消せるってことだけだ。

 

学園都市には能力を持つ人がいてそれがランクのように付けられている。

無能力者(レベル0)

低能力者(レベル1)

異能力者(レベル2)

強能力者(レベル3)

大能力者(レベル4)

超能力者(レベル5)

と分けられていてまあ上条さんはレベル0なんですけど…

あそこに立っているビリビリ少女御坂美琴は

学園都市第3位の能力者。いつも俺に突っかかってくるんだけどなんでだ…

「あのー御坂さん…?いつもいきなりビリビリしてくるのやめてもらえますか?」

「うるさいばか!呼んでも無視するからでしょうが!それより覚えてるんでしょうね?あの約束を!!!!」

 

「え…な、なんだっけ?」

「とぼけるんじゃ…なぁぁい!!!」

そう、上条当麻は約束したのだ。大覇星祭での勝負に負けたらなんでも言うことを聞くと。

「わかったよ、こいつを飯食わせたら付き合ってやるよ」

「こいつ?」

お腹を空かせたシスターは地面で寝そべっている。

「とう…ま…まだなの…」

「あんたさ、まだこの子といるわけ?」

というとシスターは起き上がって

「むっ!私はインデックスっていうんだよ!当麻のお世話をしてるシスターなんだよ!」

バチバチッ、と電撃の音が聞こえてくる

「あんたはこんな幼女が趣味で、あんなことやこんなことまでさ、さてるのかぁぁ!!!」

「御坂さん!待って!話がぶっ飛びすぎてないですか!?」

飛んできた電撃を右手で無力化してシスターを連れて逃げる。

「わかってる!?セブンスミストに15時!遅れたらわかってるんでしょうね!!!」

姿が見えなくなったところで御坂美琴は周りの視線に気づく。

「(ヤバ、やりすぎた…いつもあいつの前だと素直になれないな…)」

その心の声は誰にも届かない。

 

レストランにてーーーー

「わーい!当麻当麻!これ全部食べていいの!?」

「いいわけあるか!お前の食費でどれだけかかってると思ってるんだ!」

実際のところ上条当麻の財布の中は諭吉さんが1人いるが、これで後3週間は乗り切らなければいけない。このシスターが来て食費で…考えたくもない…不幸だ…

「えー!当麻は餓死しそうなシスターのこと助けてくれないの?」

「餓死しそうなら噛み付いてこねーよ!」

レストランの中は賑やで当麻とインデックスが話していてもその話し声はうるさくない。

だが端の席で延々と騒いでる少女がいる。

「なんでそんなにサバサバしてるの!ってミサカはミサカは尋ねてみるー!」

「アァン?うるせーなァ、こんな冷凍食品のオンパレードなんて食いたかねーんだよォ」

「じゃーそのハンバーグミサカがもらう!ってミサカはミサカは麗しの笑顔を武器にあたなのハンバーグをもらってみたりー!」

「やるから黙って食え、クソガキィ」

白髪で独特な服を着た青年と、よく見ると誰かに似てる少女がいる。

「あーも!俺は食わないから俺の代わりに3品まで頼んでいいぞもう!」

「やったー!」

その声が聞こえた学園都市第1位の一方通行は

「うるせえなァ、ファミレスってのは子守をしてる俺みたいのばっかいるのか、世の中大変だねェ」

「はい!あーんってミサカはミサカは新婚張りの仲の良さをアピールしてあなたに食べさせてみる!」

「うるせェェェ!!さっさと食えェェェ!」

当麻は声がする方に目をやるとそこには謎の少女と第1位がご飯を食べている

「あいつ…!?なにやってんだ?」

「お肉♪ピザ♪パスタ♪ふんふん♪、ん?当麻どうしたの?」

「お前俺が見てないうちにそんな頼んだのか!?はぁ…いや、ちょっとした顔見知りがいてさ」

インデックスはその視線の方に目をやると自分と同じ、またはそれ以下の少女を見つけた。

「当麻はロリコンなの?」

「なんでそーなった!?」

「だってずっと見てるもん!」

打ち止め(ラストオーダー)と呼ばる少女は一方通行と対等かそれ以上で話している。

それに当麻は驚いているのだ

「いやまああっちの子じゃなくてその右の男とか見知りとなんというか……」

「そーなんだ!じゃー行ってくるね!」

「え!?ちょ!インデックスさん!?」

インデックスはその場を離れ、一方通行と打ち止めの元に駆け寄る。

「こんにちは!私はインデックスっていうんだよ!」

一方通行と打ち止めは会話?をやめそのシスターの方に目をやった。

「アァン?誰だお前?」

「だれだれだれ?もしかしてこの人の知り合いだったりするの?ってミサカはミサカはこの人の友達かな?って疑ってみたり〜!でもこの人に友達なんて絶対ありえないよねってミサカはミサカは当たり前の事を言ってみる!」

当麻は慌てて一方通行がいる席に駆け寄った。

「す、すいません!俺の連れが!」

一方通行は彼を見た瞬間に殺意が湧いて見境いがなく能力を使ってしまいそうになったが、

打ち止めがいたのでそれはやめたらしい。

そのウェイトレスの人が料理を持ってきて

なにを勘違いしたか相席だと思ったらしく、料理をこちらまで持ってきてくれた。殺伐とした雰囲気がレストランを包み込む。

 

「んでェ?なんでお前がこんなところいるのォ?ぶっ殺されに来たのかァ?」

「んなわけあるか!俺はインデックスを飯食べさせにきただけだ」

「んー♪ステーキ美味しいよ当麻!」

パクパクッと1枚のステーキを何口かで食べてしまうシスターさん…

「ミサカも負けない!ってミサカもミサカも大食いのシスターさんに負けじと早く食べてみる!」

「インデックスもう少しゆっくり食えよ…」

「お前もだクソガキ、ちっとは味わって食えってんだ、俺は先外に出てるぞォ」

一方通行の雰囲気が変わったのは当麻でも気づいた。

「ミサカはね!打ち止め(ラストオーダー)って言うんだ!妹達のコンソールってところかなってミサカはミサカは自己紹介してみる!」

ラストオーダーと呼ばれる小さな女の子は楽しそうに語っている。

「ほーほー、このチビミサカがあの妹達を束ねてるのか、不思議なもんだなー」

「私と歳も変わらないかも!でも当麻はまたこーやって女の子との仲を深めるんだね、グルルルル…」

「あ、あの…インデックスさん…?こわいですよ…?」

インデックスが当麻に噛みつこうとしてるのを見てラストオーダーは微笑んで見ている

「あのね、ミサカはあなたにありがとうって言いたかったんだってミサカはミサカは言ってみる、ミサカ達一人一人の命にも価値はあるんだってあなたは教えてくれた、そしてあの人を闇から救ってくれたのもあなたなんだって思ってるんだってミサカはミサカは言いたかったことを全部打ち明けてみる。」

「いや、あいつを救ったのはお前だろ。見てれば分かるよ。あいつの雰囲気はどことなく変わった気がする、あいつと話したことはないけど敵同士だったけど、それはわかるんだ。」

あの時、妹達を助けようと思った時、あいつと対峙した。あの時あいつはとてもつまらなそうな目をしていた。この世全てにまるで興味ないように。

 

「やっぱりあなたはあの人と友達になれるのかも!ってミサカはミサカは胸を張っていってみる!あの人はね、本当は弱いんだよ、ずっと1人で生きてきたから。だからね、ミサカがそばにいてあげるの!ってミサカはミサカは大胆な発言をしてみたり!」

「そうだな、そうしてやればあいつも喜ぶんじゃないか?」

「うん!そーしてみるね!ってミサカはミサカは笑みを浮かべてみたり!

とりあえずあの人とミサカの連絡先置いて置くね!ってミサカはミサカは勝手に置いてあの人のところに行ってみるー!」

「おい!ラストオーダー!っていっちまったよ。っておい!!あいつらお金!!!!はぁ……不幸だ……」

「当麻、どうしたの?」

インデックスはその話を聞いてなかったのように黙々と食べ続け、もう食べ終わっていた。知らずのうちに勝手に頼んでいた、はぁ…なんで今日はこんなに不幸なんだろう…

「あ、そうだ!!!!ビリビリとの約束!!!!インデックス!お前先に戻ってろ!」

「あ、当麻!夜ご飯はーー!!!

「さっき作っておいたコロッケあっただろ!あれ食べて待ってろ!」

「むーーーーーーー!」

インデックスは顔を膨らませていたが

当麻は全力疾走で待ち合わせ場所に向かった。

 

〜セブンスミスト〜

人集りがある中1人の少女が明らさまにイライラしてるのがわかる。

「(遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い、あいつなにやってんのよもう…ってあれ?私20分も前についてたの!?べ、別にあいつと会うのが楽しみできたわけじゃないし!!罰ゲームなんだから!!)」

「あれ?お姉様ですの?」

「く、黒子!?なんでここにいるの!?」

「風紀委員(ジャッチメント)の見回りですの!そんな事よりお姉様はどうされたんですの?」

「いやー私はあれだよー!こ、ここら辺でようがあって歩いてるだけだよ!あははーーー」

御坂美琴はとても挙動不審な行動をしていたがため周りからの目線がすごかった、それに気づいた黒子が駆け寄ってきたのだが…

「お姉様、あの類人猿と会うんですの?」

「ふぇ!?そ、そんにゃわけないじゃない!」

「かぁぁぁぁ!!お姉様騙されてますわよ!!お姉様は私がお守りいたしますの、だから近いのキッスを!!!」

「なんでだ!こっの黒子…離れなさいよ!」

この2人のやり取りを遠くで見ていた見ていた当麻は

「え、ひょっとしてこれは…俺は必要ないやつか?」

 

「黒子ぉぉぉ!!」

バチバチッと電撃が放たれた、小柄な風紀委員の女の子は幸せそうな笑みを浮かべて倒れている。

「はぁぁ、お姉様の電撃が黒子への愛を感じますの!」と一言つぶやいたところで倒れた。

「んで、あんたはなんで逃げようとしてるわけ?」

「え!?気づいてたの!?」

「私が気づいてないわけ……ないでしょうが!!」

電撃を放つ学園都市第3位の女の子は頬を赤く染めてそう答えた

パリン!と音と同時にその電撃の音は消えた。

「あのー……もう少し手加減してもらえませんかね…?」

「うるさい!負けた分際で口出しするな!今日はなんでも言うこと聞いてもらうわよ!」

「一個じゃねーのかよ……」

「そーよ!あれ買ってとかこれ買ってとかあれしてとかこれしてとか付き合ってとか結婚してとかなんでも言えちゃうんだから!」

「あの御坂さん…話がぶっ飛びすぎてませんか…?」

「っっっ!!!!う、うるさい!!!早く行くわよ!!!」

「はぁ……不幸だ……」

 

「じゃーまずはクレープ食べたい!」

「そんなんでいいのか?じゃーあそこのクレープ屋行こうぜ」

「いいのよ!別に!(うわーこーやって2人で歩いてるのカ、カップルみたいに思われてるのかな……すごい恥ずかしいけど、こいつはどー思ってんだろ……)」

「ね、ねえ、あんたはさ……」

「ん?どうし「かみやーーーん!!」

100m先くらいから金髪の男と青髪の男が叫んで走ってくる

「かみやん、どーゆーことだにゃー!!!」

「かみやん、また抜け駆けするんやな」

「ちょ!待てって!誤解誤解!」

「「問答無用ぜぃ!だにゃ!!」」

当麻はその場で殴り合いになり話をさせてくれる雰囲気ではなかったが

「ちょ、え、ど、どうしようこれ……とりあえず!!」

バチバチ!!!電撃を3人に走らせた。

「落ち着いた??」

「「「は、はい……ゲホッ」」」

そこで当麻は説明を始め2人を説得しようとしたが…

「だからこの子は学園都市3位の超能力者なんだよ!罰ゲームで連れ回されてるんだ!しかも恋人見えるか!こんな野蛮で直ぐ電撃はなってきて顔もまだ幼いしよくて妹だろ!!!」

「あ、あの…かみやん……?その第3位様がご立腹の模様なんですけどにゃ…」

「へ?」

バチィバチィ……御坂は身体中から電気を放出させてもう臨戦態勢に入っている

「あんたは本当に!!!!」

「待って!御坂さんストップ!ここ公共の場!!!」

「さ、さあ俺たちは帰るとするぜかみやん」

「あとは頑張るんだにゃー」

と言って猛スピードで逃げて行った。

「わかった!今日はずっと文句言わずについていくから!落ち着いて御坂さん!」

「ったく……」

御坂の顔は怒りを見せていたが内心では少し傷ついていた。

 

クレープ屋にて〜

なぜこうなったのだろう…

御坂さんが顔を赤くしてこっちを見てくれない……

それの理由として店員さんが何を勘違いしたのか知らないが

「いらっしゃませ!チョコといちごだね!二人ともお似合いのカップルだねえ〜常盤台の子を落とすなんてお兄さんやるね!末長くお幸せにな!」

とクレープ屋のおじさんが言ってきたのだ、そこから御坂さんは恥ずかしがって何も話してくれなくなったんだが……

「(やっぱカップルに見えてるんだぁぁ……恥ずかしい……でもこいつは私のこと妹って言ってたし……はぁ……)」

「御坂さん?さっきおっさんが言ってた事気にするなよ」

「べ、別に気にしてないわよ!!」

「そうか、それならよかったよ」

「(うーーーーーこのバカー)

次はあれね!プリクラとりましょ!」

「は!?バカかお前!」

「べ、別にいいじゃない!カップルじゃなきゃダメとかないんだし!文句言わない!」

「へいへい……」

 

「(ひゃぁぁぁぁぁぁ……本当にきちゃったよ……ど、どうしようどんなポーズしたら……)」

「み、御坂さん?嫌ならやめてもいいんだぞ?」

「や、やめないわよ!ばか!い、いくわよ!」

カシャッと音ともに2人ともぎこちない笑顔を浮かべている。

そして最後の写真を撮る時、当麻に御坂が体重を全てかける形で寄っ掛かった。

「え!?御坂!?」

「…………///」

御坂が寄っかかってきたのだ。しかも上目遣いをしてこちらを見てくる。

カシャッと音と共にその時間は終わった。

2人がプリ機から出てくると何とも言えない雰囲気が2人を包んでいた。

そして落書きを終えプリを取り2人は沈黙の中歩いている。

「(な、何で御坂は最後あんな事……体調でも悪いのか……?)」

「(やっちゃったーーーーーー、恥ずかしいーーーーーどー思われてるんだろーーーー……)」

「なあ、御坂」

「ひゃ、ひゃい!」

「お前もしかして……」

「(うわぁぁぁぁ……バレたぁぁぁ……)」

「お前もしかして体調悪いのか?さっきから顔赤くしてモジモジしてるし」

御坂の顔は赤面化しており、本当に熱があるようにも見える。

「へ?だ、大丈夫よ!!」

「本当か?無理するなよ?」

「……本当鈍感なんだから……」

「え?何だって?」

「なんでもないわよ!!!ばか!!!!」

その言葉と共に御坂は当麻を軽く叩いた。

当麻はえ?なんで?なんかした?という顔でいる。

 

「じゃー、次最後のお願いね!」

「え、もういいのか?こんな事言う俺もおかしいけど……」

「私寮の門限あるからしょうがないから次で最後にしてあげるって言ってんの!文句ある?」

「い、いえ!ないです!」

「じゃ、じゃあれ一緒に乗って!」

御坂が指差す方向には観覧車があった。

学園都市に最近できたばかりの観覧車だ、山で覆い隠されているから周りの風景はわからないが、学園都市を一望できるくらいの高さはある。彼氏とのデート後などに来るべきなのだろうと当麻は思い、

「え、俺とあれ乗るのか!?」

「う、うるさい!黙って付いてくる!!」

「わかったよ……」

 

〜観覧車〜

 

「うわーー!すごい高い!」

「本当だ、すごいな」

「早く乗るわよ♪」

「おう」

2人は並んで15分くらい経った頃くらいに乗れた。乗車時間は30分と中々長い。

「ねー!すごい!橋が見える!寮も見える!わぁ〜!」

「本当にすごいな、うちも見えるぞ、つか、御坂俺と乗ってよかったのか?」

「いいのよ、私があんたといたかったんだから。」

「ふーん、ん!?」

「へ?あ……(やっちゃったぁぁぁ……)」

とても気まずい雰囲気が2人を包む。

「いやあれよ!妹達の時の事のお礼を言おうと思ってそれを言いたかったからいたかったって意味なんだから!!」

「上条さんにそこまで説明しなくても深い意味はないと思ってるから大丈夫なのよ…」

「本当にあの時はありがとね、妹達も私も本当に救われた」

「俺が勝手に助けたんだから気にするなよ、俺は御坂の事助けたかっただけなんだから」

「なっ……あんた///」

「あれから大覇星祭まで早かったな〜」

「本当ね、あんたはその期間も色んな人の事助けて仲良くなってたんでしょうけど!!」

「御坂さん、なんでそんなに怒ってらっしゃるんですか……」

「お、怒ってないわよ!!でもあの時あんたがいてくれなかった私今ここにいれなかった」

「いやいやそれは言い過ぎだって」

「そんな事ない!それから私はあんたの事……」

「え?なんだって?」

「(ふぅぅぅ……がんばれ私!)と、当麻!!」

「ふぇ!?な、なんだよ名前で呼んで」

 

「わ、私と、当麻の事好『プルルルル』

当麻の携帯がゴンドラ内で鳴り響いた

「あ、悪い電話だ。ちょっと待ってな。」

「もしもし!当麻!まだ帰ってな来ないの!!お腹ぺこぺこなんだよ!」

「わ、わかったよ、あと30分くらいで帰るよ……」

「むぅー!本当にわかってるの!ハンバーグがいいな!」

「わかった、わかったからじゃーな」

ポチと切って御坂の方に向き直る。

「んでさっき何を言おうとしてたんだ?」

「(がんばれ私……!)私、妹達の事件以来色々助けてもらった、だから感謝もしてるし、それ以上の気持ちもあるんだ。それでね、あんたの事好きになった……会ってる時も助けてくれる時も今この時もすごい好き、だから……」

「御坂……」

御坂の顔や耳が赤くなるのがわかる。超能力者(レベル5)と言ってもまだ中学生だ。こんな小さな体をした繊細な女の子だ。そんな女の子が自分の為に想いを告げてくれたんだ。その想いに上条当麻は応えなければならない。

「御坂、俺は……」

その時、観覧車がスタート地点に戻り、2人ともゴンドラから出た。

そして外の異変に気付く。街の人がバタバタと倒れているのだ。

「なっ……これは!?」

「ひどい……」

バタバタ倒れる一般人は眠っているように見える。一体学園都市に何が始まっているのだろうか。

「御坂、俺はこの異変の様子を確かめてくる、

お前が伝えてくれた想いはこの異変を解決した時に絶対に応える。だからそれまで待ってくれるか?」

「……うん。わかった、待ってるから。だから怪我はしないで!」

「わかってる、じゃ、また後でな!」

御坂は彼の姿が消えるまで彼の背中を見続けていた。初めて伝えた自分の想い。その想いを内に秘め、御坂は自分の仲間の元へ急ぐ。

 

一方通行は、打ち止め(ラストオーダー)を救い、木原を倒し、グループに入った。

上条当麻はローマ教皇の「相談役」、神の右席の前方のヴェントと闘い勝った。そして御坂美鈴を襲うスキルアウトの仮のリーダー、浜面仕上を倒し、御坂美鈴を救った。

御坂美琴は猟犬部隊(ハウンドドック)を相手にしていた。

そして今寮では……

「くーろーこー!!!!!わ、わ、私の下着返しなさい!!!」

「嫌ですわよー!はぁ…黒子の宝物……お姉さまの匂い!」

「黒子ぉぉぉ!!!」

寮では能力の使用が禁止されている。能力を使用したら寮監にボコボコにされるのだ。

されるのだが……

バチバチィィ!!!と寮ないに鳴り響き、

黒子は空間移動(テレポート)を使いドアの前に逃げた。

バタン!と音ともに黒子が怯え震え上がっている。

「りょ、寮監様……」

「白井ぃ……これはいったいどういう事か説明してくれるか?」

「こ、これはですね…一種の戯れでございますのよ」

「うるさい、言い訳は……いいんだ!」

ボキボキッと黒子を折る音が聞こえた。

「く、黒子!!」

「御坂、お前もこうなりたくなければ静かにするんだな」

「ひゃ、ひゃい!」

バタンと音と共に寮監は去っていった。

「あの寮監、加減がないですの……それとずっと聞きたかったんですけど、お姉様はいつからそんなに上機嫌ですの?」

「ば、ばか!上機嫌じゃないわよ!」

「だって、この下着だって新しく買ったじゃないですの」

「ち、ちがうわよ!べ、別にこれはあいつのためとかそーゆーのじゃなくて……」

「ま、まさか!あの類人猿とそーゆー関係に!!!あーー!!!黒子は許せませんの!!!!」

 

「勝手に解釈すな!で、でも想いは伝えたというか……」

「え……お姉様……」

黒子の思考が停止した。本当にあの奥手で正直な気持ちを表せない御坂があのツンツン頭の少年に想いを伝えたというのだ。喜ばしい気持ちと歯痒い思いが交差する。

「で、お姉様結果は……?」

「………」

「え?」

「……まだ聞いてない…。その時にこの騒動が起きたから…だからその後にちゃんと返事はくれると言ってたけど……」

「かぁ!!!あの類人猿はまったく!今聞きましょ!さっさと聞きましょ!!!!」

御坂は顔が赤くなってもじもじしている。

「で、でも番号知らないし……」

「そこは風紀委員(ジャッジメント)のお力ですの」

ピッと音ともに初春飾利に繋がった

「はーい、白井さんどうしたんですか?」

「上条当麻という男性の携帯の電話番号を知りたいのですけど、やれますわね?」

「黒子……それ職権乱用の上に犯罪じゃ……」

「細かいことはいいですの!初春まだですの?」

「はいはーいっと!……090-xxxx-xxxxですね!」

「ありがとですの!ではまた!」

御坂は口を開けてポカン、としている。

「はい、お姉様!」

「い、いやでもあいついやがるかも……」

「細かいことはいいですの!!暫しお待ちを……」

黒子が何やら怪しい行動を取っている

「はい、お姉様♡」

「え!?」

そこには上条当麻へ発信している自分の携帯がある

「なっ!く、黒子!!」

 

「はいもしもし〜?」

「ふぇっ!?……」

「あれ今の声、御坂か?」

「当麻!お腹減ったんだよ!!!」

「私も私も!ってミサカはミサカは駄々を捏ねてみる!」

「うるさい!電話なんだから静かにしてなさい!んで、御坂か?」

「ミサカはミサカだよ!ってミサカはミサカは自己主張してみる!」

「ええーい!うるさい!あっち行ってなさい!」

御坂と黒子は目を合わせて2人で目を合わせてこの状況の整理をしようとしている、が……

「あんたは……やっぱり……ロリコンなのか!!!!!」

「み、御坂さん?なんで怒ってるんだ!?」

「待ってなさい、今から私も行くから、黒子!」

「はい、お姉様!」

「ちょ!?え!?」

その声と共に電話を切られた。当麻は何やら悪寒を感じている。

「はぁ……なんだか不幸になりそうな予感がする……」

その頃、ご飯を楽しみにしながら2人は待っている。

だがしかし、当麻の作っていたホットケーキとうに焦げ焦げになっていた。

 

空間移動(テレポート)で当麻のアパートの前に着いた2人。

「さ、お姉様、後は頑張ってくださいですの」

「う、うん……ありがと、黒子」

「迎えに来るのでまた携帯で電話くださいですの!」

と御坂にいって黒子はその場から立ち去った。

階段を駆け上がり、当麻の部屋の前に着いた。

コンコンとドアを叩き覚悟を決めた。

「本当に来たのかよ……」

「なーに?来ちゃ悪かったの!?」

「ん?俺に話?なんだ?あ……」

当麻と御坂はその場で顔を真っ赤にして焦りだした。

「と、とりあえず中入れよ!な?」

「お、お邪魔しまーす」

躊躇なく中に入り、シスターと小さい子がいるのを目撃した。

「当麻、また短髪を連れてきたんだね」

インデックスはちょっと怒りっぽく言い放ち、ホットケーキを食べている。

「あ、お姉様だ!ってミサカはミサカは妹だという真実を告げてみたり〜!」

「え!?あの子達より幼い!?!?」

「ミサカのシリアルナンバーは20001号で打ち止め(ラストオーダー)っていうんだ!ってミサカはミサカは簡単な自己紹介をしてみる!

今日ここにいるのはね、この人が病院にいてこのシスターさんと夕食の話をしてたからミサカもついてきたの!ってミサカはミサカは遠足に来たような感じで高まって話してみたり〜!」

「色々と整理がつかない……」

「御坂、お前も食えって、ほら」

当麻に言われてその場に座って一緒に食べている御坂を見て当麻は微笑んでいた。

レベル5と呼ばれていてもこの子は普通の女の子なんだな、と。

「短髪、結局今日は何の用できたの?当麻ー!もうホットケーキない!作って!」

「ミサカも食べるー!ってミサカはミサカは食べ盛りをアピールしてみたり〜!」

「わかったよ…俺も食いたいのに……10枚くらい作ったのにもうないのか……不幸だ……」

御坂は何を言おうか戸惑っている。

「わ、私はべ、別に用なんて!た、ただ電話したら誰といるか気になって…その…」

「結局短髪は当麻のこと好きなの?」

「なっ!?……」

ピンポーンと当麻の部屋のインターホンが鳴った。

「はいはーいっと、お、きたか」

当麻の目の前には杖をついた黒と白のギザギザ模様をきて目が赤色の学園都市第1位一方通行(アクセラレータ)がいたのだ。

「よォ」

御坂も目を開いて驚いている。

 

 

「こいつからさっきガキの事を迎えに来いって電話がきてなァ、ったく、なんで勝手に番号教えてんだよお前はァ、たく面倒くせェ」

「お前も大変だな」

「それはお互い様だろうがァ、んでなんでこんなところに第3位様がいらっしゃるんだァ?」

「そ、それは別にいいでしょ!!あんたはこの子迎えに来たんでしょ?」

「やっほー!ってミサカはミサカは満遍の笑みを浮かべてみる!」

一方通行は呆れて、当麻は微笑んで、御坂はこの状況をまだ理解できないでいる。

「あなたもここで一緒に食べる?ってミサカはミサカは誘ってみたり!」

「バカかお前はァ、さっさと帰るぞ」

「そういやよく俺の家がわかったな」

「あのカエル顔の医者から住所貰ってあったからな、ラストオーダー!いくぞォ」

「ご馳走様でした!ってミサカはミサカは感謝を込めて言ってみたり!またお邪魔するね!ってミサカはミサカは場所を覚えたので家出したらここにしようとか思ってみる!」

「はいはい、じゃーな、気をつけて帰れよ」

「ちっ、余計なお世話だってんだァ」

そう言うと一方通行と打ち止めは帰って行った。打ち止めは嬉しそうな顔をしていた。

「っと、私もそろそろ帰らなきゃ」

「あー、じゃー送るよ、インデックスーそこのホットケーキ全部食べていいから留守番頼んだぞー」

「本当に当麻!!!いっただきまーす!!」

当麻がそう言うとインデックスはすぐに食いつき、こっちの話を聞かないでいた。

俺一個も食ってないんだけどな……

「えええ!?お、送らなくていいわよ!」

「いいって、ほ、ほら観覧車での話があるし…さ……」

当麻がそう言うと御坂は顔尾を真っ赤にし、一言も喋らなくなった。

少し歩いたところで公園の中を通る2人。

「ここの自販機に2千円飲み込まれたな……」

「それを私が取ってあげたのにあんた逃げたわよね」

「いやいや!あれは合法的じゃないだろ!」

「懐かしいわね」

「そのあと白井が来て、怒られるしな」

「本当…色々…懐かしいわね…」

 

御坂は夜空を見上げ、これまであった出来事を思い出す。

「関係ないあんたが妹達のことを知って私を、妹達(あの子達)を助けてくれた」

御坂の前にそんなヒーローが現れると思わなかった、自分の事は自分で解決しなければいけないと思ったから、だから当麻を巻き込みたくなかったのだ。

「前も言ったけど、そこから私はあんたに好意を持ってたんだと思う」

「御坂…」

「海原の時もそう。あんたは私を助けてくれた。あいつとどんな約束を交わしたのかなんて知らないけど、でも助けてくれた。」

「でも俺は目の前で困ってる人がいたら誰にでも手を差し伸べるんだと思う。それが敵であろうと味方であろうと。妹達が助けてって言ったら助けるし、お前が言っても助ける。多分海原が助けてって言っても俺は助けるぞ。」

あぁ……こいつはそう言うやつだった。

自分が不幸になろうが他人の幸せなら自分の幸せなんて顧みないやつだったんだ。

だからそんなこいつだからこそ……

「私はね、やっぱりと、当麻が好き…」

一瞬公園に風が吹き、木がカサカサと揺れ、御坂が勇気を振り絞って言った言葉は掻き消された。

「え?なんだって?」

御坂はやっぱり聞こえないわよね、という顔で下を向いてる。

当麻はその下を向いてる御坂に

「ちゃんと…お前の想いは届いたよ。だから俺も伝えなきゃな」

「え……?」

「御坂、俺はお前の事……」

当麻が何かを言おうとした瞬間、その場に数人の武器を持った人達が当麻と御坂を囲んでいた。

「何よ、あんたたち!」

「おい、上条当麻!お前よくも俺たちの浜面さんをボコボコにしてくれたな」

5人のスキルアウトと思われる奴らは臨戦態勢に入ってる。

「あんたたち、私が誰か知って……え!?」

御坂の体は崩れ落ちていった。

スキルアウトの1人がキャパシティダウンを使っていた。キャパシティダウンとは能力者の能力を阻害する機械だ。超能力者(レベル5)は無力化とはいかないが、本来の力の1.2割しか出せないだろう。そして無能力者(レベル0)には効果がない。

「御坂、どうした!」

「この音が……早くあんたは逃げて……」

「馬鹿か!逃げるわけねーだろ!」

「じゃー俺らとやるんだな?こい、上条当麻!」

「うぉぉぉぉ!!!」

だが当麻は素手だ。相手は金属バットや木刀を持っている。

当麻が1人殴って戦闘不能にしたのはいいが背後からバットで殴られた。

「ぐはぁ……」

「やっぱり無能力者(レベル0)。俺らと同種だな」

「お前…らと一緒にするな…俺たち無能力者(レベル0)は…な、お前達(スキルアウト)みたいに能力が無くても能力者を恨んだりしない。だから一緒にするんじゃねえーよ!」

当麻は最後の力を振り絞ってキャパシティダウンを奪い地面に叩きつけ壊した。

「み…さか……」

「……はぁ…やっと力を思う存分だせるわね」

「お姉様!!!」

「黒子!?!?」

「お姉様の帰りが遅いから、お姉様につけてるGPSで、じゃなくて!黒子の感で探してましたのよ」

「……ありがとう」

「風紀委員(ジャッジメント)ですの!おとなしくお縄につきなさい」

スキルアウト達は黒子が呼んだ警備員(アンチスキル)に連れて行かれた。

一方、当麻はカエル顔の医者がいる病院に搬送され、治療を受けている。今個室でカエル顔の医者と話をしている。

「君はいつも何かあると入院だねえ、もう少しおとなしくしてられないのかい?」

「いやーあはあはは……」

「今日はうちの病院で安静にしてなさい」

「ありがとうございます、んで御坂は?」

「あー、それなら外で話しているよ」

「そうですか、無事ならいいんです」

「それじゃあね、僕は行くよ」

カエル顔の医者がその病室から出てくる前に黒子は帰ったらしい。

「黒子、ありがとう、寮監に怒られちゃうわね」

「お姉さまが無事ならそれで黒子はいいんですの、寮監には私から説明しておくのでお姉様はあの方のお側に」

「ええ、ありがとう」

黒子は自分の能力でその場から立ち去った。

御坂は当麻の病室に行こうと思ったがカエル顔の医者が出てきて

「あの子もよく何度も無事でいられるもんだねえ、ちゃんと君が彼を見てるんだよ」

「は、はい!?」

そう言ってカエル顔の医者は立ち去った。

病室に入ると当麻は元気に座っていた。

「よう!御坂!」

「よう!じゃないわよ!まったく、考えなしに突っ込んでこれじゃあんたいつか死ぬわよ」

「そうだな…でもお前が無事ならそれでいいんだ」

御坂は顔を赤くしてまた思考が停止している。

「で、でもまたいつこんなことがあるかわからないじゃない!また無理して…きゃっ!」

御坂は何があったのかわからなかった。

椅子に座って話していたら、当麻が近くに寄ってきて抱き寄せたのだ。御坂の思考は完全に停止し、口をパクパクさせている。

そしてビリビリ電撃を放ちそうになるが、それを当麻が右手を頭に乗せて止める。

「じゃーお前が俺を守ってくれよ。俺がお前とお前に関わる全てと困ってるやつを助けるから、お前は俺を守ってくれよ」

御坂は泣きそうになりながら頷いている。

まるで小学生をあやしているようだ。

「御坂、お前が俺に勇気を振り絞って伝えくれた言葉嬉しかった。だから俺はお前の想いに応える。好きだ、御坂」

「うん……!ありがとう……」

御坂は今までで一番幸せそうな顔をして喜んでいる。当麻もニコッと笑顔を浮かべている。

「不幸不幸だって毎日言ってるけど、俺は幸せ者かもな」

「幸せ者だよ、と、当麻は…」

名前を呼ぶだけでこんなに恥ずかしがってる御坂を見て当麻は微笑んでいる

(当麻と一緒ならなんでもできる気がする、私は1人じゃない、黒子、初春さん、佐天さんもいる。そして一番大切な人、上条当麻という存在もできた。だからどんな困難も乗り越えられる気がする)

そんな事を思いながら病室の窓から学園都市の夜空を見上げ御坂はそう思った。

 




最後間で見てくださりありがとうございます!
御坂と当麻が結ばれるならこのような形がいいなと思って書いてみました。アニメでやっているところもあるのでそこは端折りました。作中には(難聴)系で有名な某アニメの主人公のネタも入れてみました。


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