GATE ドイツ軍 彼の地にて、斯く戦えり   作:イブ_ib

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61話 直火焼き

ーーブロージャーー

その日はとてもブロージャは騒がしかった

 

「ググレカス閣下!例の敵の怪物を捉えました!」

 

「うむ、分かったすぐ行こう」

 

ー練兵場ー

 

そこにはしっかり柵の中に入れられたI号戦車があった

魔物だと思って逃げないようにしているのだろうが、その様子はとても滑稽である

 

「これはこれはググレカス閣下、

これが敵の鉄の牛です」

 

「ほう、これが・・・」

 

「この生物は恐らく死んでいるものと思われます、解剖して体内を調べようとしましたが刃物などで切ろうとしても歯が立ちません」

 

「・・・そうだろうね」

 

そう言いながら戦車の装甲を叩く

この様子だと思いっきり鉄の棍棒で殴って凹まするのがいい所だろう

 

ーー数時間後

 

「こりゃあ何とかなるかもしれんぞ」

 

「!?!それはホントですか?!」

 

「ああ、しかしこいつを倒すには

兵士も死を覚悟しなければならんな」

 

「それなら大丈夫です!我々帝国兵士は国の為なら命を投げる覚悟なぞ

軍に入った時から出来ております!」

 

「そうか、それなら良し!」

 

 

数日後ーーー

 

とある村、

数時間後には新生帝国軍がやって来るとの情報が入った

 

数10人の兵士が整列する前にググレカスが前にでて話を始めた

 

「これから行う作戦は大変危険だ、

生きて帰ることは出来ないかもしれん、しかしもし成功すればこれは

帝国にとってとても意味のある物となる、やってくれるか」

 

すると集められた兵士から声が上がる

 

「何をいっているのですか閣下!

貴方の作戦で奴らに対して反撃をくわえることができるのです!

死ぬことに恐怖などありません!」

 

そのような声が兵士達のほとんどの意見であった

 

「・・・そうか、この様な兵士が帝国にいることがとても嬉しく思う、

・・・よし!もうすぐで敵が来ると先ほど伝令が来た!さぁ!出撃だ!」

 

作戦は簡単である

油の入ったツボの蓋に火をつけそれを戦車のハッチに投げ込むという

単縦にして明瞭、しかしよほどうまいこといかないと成功しない作戦であった

 

 

「来たぞ!!」

 

向こうから戦車3両が歩兵を引き連れやって来た

 

「それっ!第一陣!」

 

隠れていた歩兵たちがツボを持って

各々戦車に向かって走っていく

 

しかしそれでは只の的になってしまう、実際新生帝国兵に各個撃破されてしまっている

 

「ええい! 第二陣!」

 

「それえぇ!!」

 

数人の兵士が火矢を放つ、落ちる先には第一陣の兵士、そこには持っていた壺の油が割れて広がっていた

そこに火矢が来て着火、帝国兵の亡骸諸共燃え上がり、煙があがる

 

「ギャアアアア熱い熱い!」

「助けてくれえええ!!!」

 

新生帝国兵も火だるまとなり、混乱状態となってしまう

 

そこへ第二陣が突入してきた

 

「ウア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!」

 

I号戦車の乗員がパニック状態となり

アクセル全開で進み、敵味方関係なく轢き殺していく

 

そこへ遂に帝国兵が戦車の上に上がった、

 

「くらいやがれ!!」

 

帝国兵は思いっきり戦車に壺を叩きつけた、壺は割れ油は戦車全体に満遍なく広がる

 

しかしハッチは固く閉ざされており

油は戦車内に侵入することはなかった、 が表面に付いた油に引火する

 

丁度操縦室の窓の目の前が燃えたため、操縦手はパニックになり戦車から飛び出してしまった

 

車長も外へ飛び出すがもはや一面の火の海となっている所に逃げる場所はなかった

 

ーーI号戦車 1両 行動不能

 

このパニックにより、ほか2両の戦車は後退していく

 

その様子を見て、帝国兵達は歓喜にわいた

 

この戦いで私達は初めて新生帝国

の奴らに一矢報いる事が出来たのだ、この戦いを見ていたググレカスは安堵した、そしてこの戦いで散った仲間に祈りを捧げた

 




もっと順序よく書ければいいんだけどね

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