ブロージャへと続く村の郊外
連続して茂みへと弾が発射されるが
狙いはうまく定まらずめちゃくちゃな方向に飛んでゆく、そのかわり茂みからはボウガンの矢が正確に新生帝国兵のほうへと飛んで来る
「ぐはっ!」
「ぎぃゃ!!」
「くそっ!二人がやられた!一旦引け!」
新生帝国軍は装甲車やI号戦車等の兵器で帝国軍に対し圧倒的に勝っていた、しかし銃などの武器を扱い慣れていない新生帝国兵は旧帝国兵との戦闘で兵力を削られていた
いまブロージャへと続く道にあるとある村を中心といた要塞を攻略していた、しかし木々が生い茂り至る所に溝が掘られている、こうした地形を生かした戦術で苦戦を強いられていた、
後方、司令所
ドイツ軍のss少佐が作戦の状況を聞いていた、しかしその結果はあまり芳しくないものだった
「やれやれ、特地の奴らは我々の装備をまともに扱えないのか?よし!
計画通り作戦実行に移す!」
そう言うと奥の厳重に警備されている武器庫から大きめの筒を五つ程束ねた物を三つ程運び出して来た
そしてそれを運び出して来た者たちの格好も異様であった、防毒面を被っており身体もゴムのようなもので全身を被っていたのだ
「少佐?これは何です?」
「これか?これはとても恐ろしい兵器だ、サリンといってだね我が軍が開発した世界で一番強力な化学兵器だよ、それをこれで敵陣に撃ち込むんだよ」
それを聞いた兵は思わず息を呑む
「さぁ見せてくれたまえ、死の霧の中で踊るワルツを、あぁ!正に素晴らしい!・・さぁ諸君地獄を作るぞ」
若干小デブのSS少佐はそう高笑いしながら、静かに言った
夜、草木も眠る丑三つ時
観測気球が上がり風向きを調べる
観測結果は問題無し、直ぐに発射準備に取り掛かる
要塞の方に向けてサリンを詰めた弾が撃ち出された、旧帝国軍の基地は
死の霧に包まれた
翌朝ーー新生帝国軍は基地制圧に向けて侵攻を開始した、要塞に侵入したがそこに広がっていたのは地獄絵図であった、錯乱状態に陥ったのか皿や武器が至る所に散乱しており、
丁度眠っていたのだろうか、
綺麗に安置場のように並んだ遺体が
苦しそうな顔をしたまま死んでいた
この攻撃のおかげでその日の昼までに要塞を完全に制圧した、
しかし残留したサリンが新生帝国兵にも影響を及ぼしたとされる記録が残っているという
この事は即座にまだ何とか生きていた兵が直ぐに伝令にはしり、次の基地へその事を伝えその兵は力尽きたという
ーーーーそして
ある日、前日に雨が降っており
道が非常にぬかるんでいた、そんな事だからI号戦車を操縦していた新生帝国兵は泥濘にハマりそのまま動けなくなってしまった、
仕方なくI号戦車の機関銃を取り外し
エンジン部を爆弾で破壊し
戦車を降り進軍していった、
数時間後、旧帝国軍強襲隊がさっきの新生帝国兵を襲い全滅させた
その後、道端に置いてあったI号戦車を発見、強襲隊のオーガを数匹つかいI号戦車を引っ張り出し、ブロージャへと持ち帰った・・・
久しぶりの投稿であります