GATE ドイツ軍 彼の地にて、斯く戦えり   作:イブ_ib

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やべ、咳止まんない


50話 ウラ・ビアンカの戦い③

南宮地下牢

 

「・・・ん?なんだこの音は?」

時折謎の揺れが起こっている

見張りも騒がしく動き回り、遠くから僅かだが鐘の音もなっている

 

「おい!何が起こってるんだ!」

 

「お前に言う必要は無い!!」

門番にそう怒号されてしまう

その直後すぐ上から物凄い爆音が起こり

建物が崩れる音がした

「・・・帝国はおしまいだ・・・」

ピニャはドイツ軍が進撃してきた事を悟り、倒れ込んでしまった

 

□■□■□■□■

 

ハミルトンは持てる力の全てを使い南宮へ全力疾走していた

 

「殿下ぁ!!待っててくださいぃ今行きますぅぅ!!!」

必死で向かっていたのだが・・・

その直後南宮が爆発した、ドイツ軍の爆撃だ

この頃になるとドイツ軍は帝都の大きな建物には見境なく爆弾を落としていたのだ

 

「でっ!殿下ぁぁぁぁ!!!」

 

〇●〇●〇南宮ーーー

 

さっきまであった大きな建物は見る影もなく細々に砕け散っていた

周りにはオプリーチニキや近衛兵の死体が散乱している

 

そんな中瓦礫の中でうごめく物があった

「殿下!?」

そこに居たのは・・・

「デキムスじゃない!!」

 

彼はピニャが薔薇騎士団を作る前に貴族達の子供たちを集め軍事教練をしていた頃、一緒に鍛えあった中の男がいた

 

「お前!無事だったのか!」

「ああ!そんなことよりここの下にある地下牢に殿下が閉じ込められてるんだ!」

 

「!!ピニャ殿下!!私ですハミルトンです!助けに来ました!!」

 

「・・・ハミルトン、助けに来てくれたのか?・・・」

 

「待っててください!いま引っ張り出します!」

デキムスが瓦礫を持ち上げ、ハミルトンがピニャの手を掴み引っ張り出した

 

「大丈夫ですか?」

どうやらピニャには目立った外傷はないようだ

「大丈夫だ、ただろくに食ってなかったのか足元がフラフラするな」

「とにかく急ごう、いつ敵に殺られるかわからない」

 

〇●〇●〇皇帝府

「東部防衛団が壊滅との報告が!」

「臣民義勇戦闘団より!帝都広場対空弩破損!援軍要請!」

「オデルニクス団長率いる南部防衛団が降伏したとの報告が!」

「オプリーチニキのデギルス委員長の隊が大敗北を喫したとの事です!」

皇帝府では戦況の不利を伝える伝令の悲鳴で溢れかえっていた

 

「ゾルザル殿下!まだ遅くはありません!降伏を!」

「馬鹿者!貴様の逸物は何のためについておるのか! 敵に屈するなど貴様それでも男か!!」

 

「なにっ!!言うかフニャチンめ!!」

「何としてても戦争は継続すべきである!この戦争は必ず帝国が勝つ!」

「帝都がこんなことになっておるのにまだ勝てると申すか!」

「やめろやめろ!もうダメだ!この国はもう終わった!!」

皇帝府は各自が罵声を吐きまくるという阿鼻叫喚の地獄と化した

 

そんな時ゾルザルは声を高らかに上げる

「落ち着け!よく考えろ・・・蛮族はこの帝都を攻め込んで来ている.

1国の首都を攻め落とすのはいかに訓練された軍隊であろうと容易ではない・・・ましてや我らの帝都ならば並大抵のものではないだろう!我らが苦しい時!敵もまた苦しいのだ!!!勝利の女神は必ず我々に微笑む!!!!」

 

ゾルザルは声高らかにそう叫んだ




終末のイゼッタのクロスオーバーとか面白いと考えたの

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