(((異世界軍が帝都に侵入してきた!!!)))
この一報は瞬く間に帝都を駆け抜けた
□■□■□帝都広場
そこには対空用のバリスタが置いてあった
そこで1人の臣民義勇戦闘団員の初老の男性は1人の帝国兵と言い争っていた
「こんな陣地、奴らの攻撃の前では3分と持たんぞ!!」
「大丈夫だ、このバリスタを使う」
「そんなことを言い争っているよりも準備をしろ」
□■□■□■□
帝都のとある屋敷
そこではハミルトンがピニャの秘書官だったという事でゾルザルに軟禁されていた
「・・・姫様」
彼女はふと何か音がしたのを気づいて空を見た
「!!」
帝都の空をドイツ軍の飛行機が大編隊を組んで悠々と飛んでいたのだ
遂に姫様が心身を粉にして進めた和平交渉が決裂したのだと
実感した瞬間だった
どんどん不気味な音が大きくなってゆく
QWAAAAAAAAAAAA!!!
次の瞬間 地震とは比にならないぐらいの振動が彼女を襲った
棚の上のものが宙を舞う
〇●〇●〇
「被害状況確認せよ!」
「怪我人が出た!誰か担架を!!!」
外は先程の攻撃でパニックになっていた
ハミルトンはドア越しにそれを聞いていた
「・・今の内なら姫様を助け出す事が出来るかもしれない・・・」
そう言うとハミルトンは近くにあった椅子でドアに叩きつける
するとさっきの揺れで緩んでいたのか、ドアが簡単に倒れた
彼女はピニャのいる南宮まで向かおうとしたが
「おい貴様!逃げようたってそうはいかんぞ!!」
「一層の事ここで殺しちまった方が後々面倒が無い!!」
そう叫びながらオプリーチニキが追いかけてきた
ハミルトンは捕まってたまるものかと一生懸命走った
すると・・・
彼らの後方にドイツ軍の戦闘機がやって来たのだ
ドイツ航空兵
「お!奴らご丁寧に列になって逃げてやがる!こいつぁラッキーだ!」
オプリーチニキ
「隊長!!後ろから奴らの化け翼竜がやってきます!!」
隊長が何か命令しようとした時、空から鉄の嵐が彼らの頭上を襲った
「うわぁぁぁ!!!」
ハミルトンは咄嗟に伏せた、幸いまだオプリーチニキとは距離があったため 機銃掃射の標的にはなっていなかった
ハミルトンはすぐに立ち上がり南宮へと走った
□■□■□■□■正面門付近
もはや人っ子1人いなくなった道に少年と青年男性の2人は木箱や砂袋を積んだ粗末なバリケードを盾とし、やってくる敵軍を待ち構えていた
「・・・来たぞ!!」
彼らは身構えた、そして目の前に現れたのは・・・
キュラキュラキュラ・・・
おぞましい音をたてて鉄の化物がこちらへと向かって来た
よく見ると後ろには数人の兵士が鉄の化物を肩代わりにして向かってくる
「・・・今だ!行け!」
少年は青年に押されるようにバリケードから飛び出す
青年もバリケードから顔を出し弩で応戦する
少年の射った矢は鉄の化物に当たったが刺さりもしない
すると鉄の化物から何かが何発も足元に飛んできた
少年は慌ててバリケードへと向かう、そこには頭を矢のような何かで
射抜かれて息絶えた青年の姿があった
すっかり意気消沈した少年はドイツ軍へと投降したのであった