GATE ドイツ軍 彼の地にて、斯く戦えり   作:イブ_ib

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そうか!悪所の上から爆弾が!



32話 悪所爆撃

帝都へと向かう途中ーー

 

He111 5機が悠々と飛んでいた

敵側の帝都にはたいした防空戦力はないので、目標の悪所を吹き飛ばしたら後は悠々と帰るだけだ

「もうすぐで帝都視認できます」

 

機銃手の仕事は殆どなく暇そうに空を眺めているぐらいしか仕事が無かった、第一ワイバーンが来たところでこの爆撃機には追いつけないだろう、

すると伝声管から報告が入った

「後方に敵機2機接近、ワイバーンのようです」

 

遥か後方にワイバーンがやってくるのが見えた

すぐに後方機銃から一斉射撃をうけ竜騎兵は落っこちた

 

「悪所へ進路調節」

 

「高度2000m!」

 

2000mまで低くしたのは敵に対防空兵器がないからだ

 

そして目的地上空へ到達した

「照準よし!!」

そう言うと

3機の爆撃機の腹から八つの250キロ爆弾が投下された

24発の爆弾が吸い込まれるように悪所と思われる場所へ落ちていった

 

ズドドドーーーン!!

 

物凄い爆音をたて周辺にあった建物を吹き飛ばした

 

その後旋回し、

残りの2機が爆弾を投下した、

風に煽られ数発の爆弾が悪所の中でも目立つ四つの屋敷の中の一つに落ちた

まぁ悪所に爆弾が落ちたに越したことは無い

 

そのまま我々は悠々と基地へ帰還した

 

ーーーーー悪所

 

悪所ではいつものように騒がしかった、

橋の上で何かを煮炊きしていた男はふと何か聞こえた気がした、気味の悪くなるような声

まるで猛獣が唸っているような・・・

隣にいた男もその音に気が付いた彼は鷹の様な獣人であった為、音のする方にぐっと目を凝らした、すると・・・

「なんだ?あれ・・・」

大きな鳥のような者が5匹も来るではないか、

しばらくして他の人達をもざわつき始めた

グォォォォォォォン!!!!

 

すぐ真下を5機の爆撃機が通り過ぎる

 

「キャッ!!」

「ひぃっ!!」

「危ない!」

 

「危なかったァ〜何なのよあれ?」

ヴォーリアバニーの女性がそう文句を言った途端

 

ズドドドーーーン!!!

物凄い爆音と共に凄まじい爆発がそんなに離れてない場所で起こった

空から小石程度の吹き飛んだ瓦礫が降ってくる

パニックに陥った人々は我先にと逃げようとする

しばらくしてからまたこっちに戻ってきた為さらにパニックになる

落とされた爆弾はまた別な場所に落とされ、数発が近くにあったベッサーラの屋敷へと落ちた、途端にベッサーラの屋敷は吹き飛んだ

 

しばらくは住民は頭を抱えて怯えていたが、

もう来ないことがわかると爆発したところへと向かった

爆撃地点はまさに地獄であった

建物は原型を留めぬほど破壊され、住民と思しき肉片や目玉、片手だけが転がっていたり、少し離れてるところには身体中が血まみれ、腕や足が千切れかかっている者もいた

 

しばらくして地中から不発弾が見つかった

しかしここにいる奴らは不発弾なんてわからないわけで、

(爆弾すら知らない)

悪所の人間や騒動を知り駆けつけた帝国兵が囲んで見ている中で

不発弾に向かって取り敢えず近くの大きめの岩を投げてみた

案の定爆発し囲んで見てた野次馬たちは即死した

 

 

ーーー帝都元老院

「巨大な蜻蛉が我が物顔で帝都の空を侵し、悪所を吹き飛ばした!

もしその強大な力が我々が集っている元老院になされたら、この力が悪所ではなく臣民へと振り下ろされていたら!」

 

「帝都市民は恐れている、これは地揺れに続く神々の怒りなのではないかと!皇帝陛下が神に背く振る舞いをしたのではないかと!」

「ことの始まりは開戦前!敵を知るために異境の民を数人門の向こうからさらってきたこと!これを知るや敵国の使者は大層怒り事もあろうが陛下の御前で皇子ゾルザルを危害を加えた!!皇子!間違いありませんな! ・・・・ゾルザル皇子??」

 

「・・・・あっ、すまんよく聞こえなかった・・・これは・・階段から転げ落ちた時に打ちどころが悪かっただけだ・・」

ざわ・・・ざわ・・・

ざわ・・・ざわ・・・

 

(次期皇帝候補の面子を潰されたくないのだろうが、奴隷の所有権の争うのためにそうしてまで見栄を張るのか・・・

そのくだらん見栄のせいで皇族に暴力を振るったという外交カードが使えんのだ)

「敵国は講和を求めており近々私にも会う予定だった、なのに!何故彼らはここまで怒ったのか!たかが奴隷女1人のために!誰か教えていだたきたい!」

ざわ・・・ざわ・・・

ざわ・・・ざわ・・・

すると元老院はピニャ殿下を招致した

「ドイツ軍・・・彼らを見て初めてはっきり自分達は何者と戦っているのかを知った・・・妾はドイツ国の講和交渉の仲介役を引き受けていた、これはそのドイツより提供された我軍の捕虜の名簿だ」

「なんですと!」

「何故それを早く見せてくださらん!」

「見ろ!ノーリスお前の息子が生きてるぞ!」

「儂の息子が生きとる!」

「ない!誰かヘルムの名を見なんだか?」

「確かに彼らは生きとるのですな!?殿下」

「生きている・・・しかし講和交渉に関わるの者の身内を優先している事を許されたい」

「陛下はおずるい!」

「息子が奴隷に身を落とすなぞ!」

「ドイツには奴隷はおらぬそうだ」

・・・・・・

「妾は思うのだ彼らがこんなに起こったのは第一に彼の仲間の身内がこんな目にあっていたから・・・

考えて欲しい・・・自分の肉親が目の前で奴隷として弄ばれている所を見たら、子を奪われた翼獅子のごとく怒り狂うだろう・・・

その結果が・・・」

そう言うとピニャ殿下は外へ出て悪所の方を指さした・・・

 




ベッサーラ!お許しください!!
どうして爆撃したか、彼らを激怒させたのは・・・の場所が上手くできなかった

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