GATE ドイツ軍 彼の地にて、斯く戦えり   作:イブ_ib

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皇帝スルー


30話 フルボッコゾルザル

「父上!!ご無事か!」

そう叫びながら大柄の男が入ってきた

後ろから彼の部下と思われる男達が続いてきた

その男達の手に握られた鎖に繋がれたたくさんの全裸の女性達が引きずられていた、身体中傷だらけで意識が酸欠により朦朧としている

者もいる、

ドイツ軍の面々は驚愕していた

その時、ツェーザルが何かに気付いたようだった

 

「アリーセ?アリーセなのか?!」

一緒に鎖で繋がれていた一人の女性に近付く

「アリーセ?!しっかりしろ!アリーセ!」

「・・・兄さん!?助けてくれたのね!!」

余りにいきなりの出来事に周りの人々は呆然としていた

「なんだ?知り合いか?こいつは門の向こうからさらってきた連中の生き残りよ」

 

「なんだと・・・・・・・野郎!!!ぶっ殺してやらぁぁ!!!!」

 

完全に切れたツェーザルはゾルザルの右頬にグーで殴りつける

これを見たディートリッヒ達はすぐにツェーザルを羽交締めにする

 

「中尉!!離してください!俺はこいつをぶっこさなければ気がすまんのです!!」

「・・・・殴ったな・・・、貴様!!皇子たる俺を殴ったな!!」

 

「無礼者!皇子殿下に手を上げるとはっ!」

「一族郎党皆殺しの大罪!生きて皇居を出られると思うなっ!!」

 

「おう!上等じゃ!!テメェらを蜂の巣にしてやらぁぁぁ!!!」

 

ツェーザルが興奮しているが、ナインハルトは落ち着いてアリーセのところへ行き、首輪を切りヨードルが上着を着させた、

「陛下!先程皇帝陛下が彼女を門の向こうからさらってきたおっしゃられていたが、一体どういうことでしょうか? そしてピニャ殿下この事をご存知でしたか?ピニャ殿下? !!」

ピニャ殿下は何故ツェーザルが兄上を殴ったのかよりも、

ツェーザルの尋常じゃないキレっぷりを見て、この事をドイツグンに報告されてしまったらどうなってしまうのだろうかという恐怖で気絶しかけていた、

 

「・・・・こやつらの国の運命は決まった、何処の蛮国か知らぬが、すべてを殺しすべてを焼き払ってくれるわ!今更慈悲を乞うても聞かぬぞ、全ては貴様のせいだ我が身の罪深さを思い苦しんで死ぬが良い」

 

するとアロイツ中尉がこう言った

「ナインハルト、ツェーザル、ディートリッヒ、アリーセさんを守りながら邪魔な奴らを撃ち殺して脱出するぞ、ヨードル殿も続いて」

 

「よし!各自の判断で撃ってよし!」

 

タァーーーン!!!

 

言うが否やツェーザルが小銃でゾルザルの肩を撃ち抜いた

 

「っ!??!たぁぁ!?!肩がぁぁ!!!!」

 

「さっきから一々うっせえんだよ!!滅びるのはてめぇらの国じゃ!!ボケェ!!」

 

顔には血管が浮きまくってる

 

「次は頭だ!跪け!!命乞いをしろ!!」

 

それを見た部下達は

「貴様!!殿下になんてことを!皆殺しにしてくれる!!」

 

「チッ ナインハルト、また廃銃にすんなよ」

 

「わかってまさぁ、ヘヘッ」

ナインハルトはきっちり銃剣がついてるか確認する

 

そう言うと迫り来るゾルザルの部下に突っ込む

 

ナインハルトは剣を振りかざした男の攻撃を屈んで回避し、そのままこいつの右腕を切断。立て続けに胸部に刃が貫通するほどの力で突き刺し、引き抜くと刺突を仕掛けて来た敵兵の右腕を叩き折り、そのまま首を跳ね飛ばした。

すると槍を持った敵がリーチの長さを利用して仕留めようとするが突き出した瞬間に懐に飛び込んで左手で裏拳を食らわして怯ませ、そのまま声帯を切断してやった。

 

そのまま盾を構えた敵に銃床を思い切り叩きつけ盾自体に痺れるような振動を与えて油断させ、足を銃剣で切り、よろけた所を銃床で思いっきり頭を殴った。

 

「何をしておるっ!小僧1人に! お前達日頃の剣技自慢は口先だけか!」

 

「ほぅ、撃たれてる割には元気じゃねぇか」

 

するとゾルザルはニヤッと笑い

「そのような棒のようなもので俺を命を奪えるものか、へし折って貴様を殺してやるわ!」

 

「チッ」

 

「迂闊に近付くな!隊伍を組め!」

「廻りこめ!」

これを見たナインハルトは

「おっと!隊長!後は頼んますぜ!」

と言うと後ろに下がった

 

「串刺しにしてやる!!」

 

隊伍を組み、剣を構えて迫ってくるゾルザルの部下達に向かって

ディートリッヒはMP40を構え、しっかりと頭あたりに狙いを定め

タタタタタタタタッッ

軽快な音と共に発射される弾丸は次々を迫るゾルザルの部下の命を刈り取っていった

「さぁ次は誰か?」

弾倉を交換しながらそう言う

 

「命が惜しかったらさっさと出てけぇ!」

 

そう言うと部下達は剣を床を置き、後ろに下がり始める

 

「何をしておるか!剣を取れ!」

部下達は戸惑っている

するとディートリッヒは黙って天井に乱射する

 

「うわぁぁ!!」

「助けてくれええ!!」

 

部下達は逃げてしまった、ゾルザルの目の前にあるのはツェーザルの構える小銃の銃口だけである

 

(これが火を噴けば俺も死ぬのか?次期皇帝たる俺が・・・理不尽だ!」

 

「ーーさて、ゾルザル君、君は先程あの女性を向こうからさらってきた「生き残り」といった・・・

それはつまり他にもさらって来た者がいるということだね?」

ツェーザルの横からアロイツ中尉が出てきて完全に格下扱いで質問した、

「ふっ・・・ふんっ、無礼な蛮人に答える口などないわ!口を開かせたくば地に頭を擦り付け非礼を詫び礼儀正しく頼むことだな」

 

「中尉、どうやら頭を撃ち抜いてあいつを平伏されるしかないようですね」

「まぁ落ち着け」

 

ピニャは完全にドイツ軍を怒らせてしまった為頭が真っ白になっていた

 

ゾルザルはツェーザルの方を見て、何故か勝ち誇ったようにこっちを見ている

 

「きぇあっーー!!我慢ならねぇ!!ぶっ殺す!!」

 

「やめろ!!」

 

タァァァーーーン!!

 

撃つ寸前でアロイツがツェーザルに体当たりした為ゾルザルの頭ではなく耳を弾き飛ばした

 

そのままゾルザルは気絶した

 

「あーあーゾルザル、何倒れてんの?聞きたいことはたっぷりあるんですよ?」

 

そう言うと水筒を取り出し顔にぶっかける

かろうじて意識を取り戻したがそれでも朦朧としているゾルザルにさらに詰め寄る

 

k98kをゾルザルの眉間にくっつける

「さぁて、俺の弟はどこにいんのか答えてもらおうか?」

 

すると

目の前に真っ白なヴォーリアバニーが立ち塞がった

「殿下を殺さないで」「場合による」即答

 

「男は奴隷市場に流し・・・た、後は・・・知らん・・・・」

そう言うとゾルザルは倒れた

 

「チッ役立たずが、じゃあ死んでもらおうか」

「おいもういいだろう、」

 

しばらく考えながら

 

「・・・・しょうがないですね」

 

「よしアリーセ帰ろうか、生きてることを伝えたらお母さんどんなに喜ぶか」

「う・・・うん」

 

ディートリッヒ達も帰還の準備を始めた

 

すると急にまたでかい地震がやってきた

 

ゴゴゴゴゴゴ ゴゴゴゴゴゴ

ゴゴゴゴゴゴ

ゴゴゴゴゴゴ

「うわっ!」

 

「ひいっ!」

 

「父上!!」

 

 

「今だ!ここから出るぞ!」

 

アロイツ中尉を先頭に皇宮から脱出し

その後無事に翡翠宮に戻ることが出来た




ツェーザルが大変なやつになってしまった

原作→指骨折 顔面ボコボコ

ドイツ軍→耳一つ喪失 鼓膜破れる、肩を撃ち抜かれる

他作品→腕1本骨折 顔面ボコボコ

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