ここは帝国軍の都市 、帝都
「陛下!帝国軍総戦力六割の喪失、この未曾有の大損害どう補うのか!」
「カーゼル候爵、卿の心中は察するものである、外国諸候が一斉に反旗を翻したらと考えると、その恐怖で夜も眠れむであろうが・・・・
戦に百戦百勝はないが敵が門前に来るまで裁判ごっこに明け暮れる者はいないな?」
陛下と呼ばれた男はモウト・ソル・アウグスタス、この帝国の皇帝である、この戦争の引き金を引いたもの彼である。
「だが敵の反撃からわずか二日と少し!我が遠征軍は壊滅し門は奪われてしまった!! ズガーン!と遠くから雷鳴のような音がなったと思ったら、一番前の兵が消し飛んだ!他にもババババと音がしたと思ったら、やはり兵がなぎ倒される!あんな魔法見たことないわい!」
この、銃などの兵器の恐ろしさを語っているのはゴダセン議員で、
ベルリンへ攻め込んできた帝国軍の司令官だったがドイツ国防軍の反撃にあい命からがら帰還したのである。
「戦いあるのみ!!!!兵が足りぬのなら属国の兵をかき集めれば良い!!」
「連中が従うものか!」「ゴダセン議員の二の舞になるわ!」「ひっこみんしゃい脳筋!!」「やめなされ無闇な戦力の投入はやめなされ」
このような討論をしている時、皇帝が口を開いた。
「余はこのままファルマール大陸が侵略されていくのをほおって行くわけには行かない、各国に使節をおくり援軍を要請するのだ!!
我々は諸王国軍を結成しアルヌスの丘を奪還するのだ!」
「・・・・陛下、アルヌスの丘は人馬の骸で埋まることでしょう・・」
場所が変わりここはアルヌスの丘、そこにはドイツ国防軍が陣取っていた、ディートリッヒ中尉率いる偵察隊はその日、見張り役の仕事をしていた。
「おいちょっとこっちに来てくれ」
ディートリッヒはバルド伍長を呼んだ
「異常ありですか?」
気づいた先にはうごめく人影があった。
中尉は偵察機部隊に調べてもらうように頼んだ、
そして偵察機を飛ばした結果、人影は偵察に来た帝国軍の兵士だったそうで、もっと先を調べたところざっと30万人の兵が待機していた、
この結果を受け、全部隊に戦闘準備命令を出した、それから数時間後・・・
物凄い帝国軍の軍勢がやってきた、まだ太陽も出ている状態である、
「敵襲〜!敵襲〜!全部隊攻撃の準備をせよ!」
この陣地の全兵士が特地でのはじめての戦闘に、緊張していた、
ディートリッヒ達も塹壕に入りK98kを構えた、
実戦はこれが初めてと言っても良い、訓練はしたがやはり緊張する、向こうは徒歩だからか非常にとろい、
遂に速射砲 歩兵砲 野砲諸々に砲撃命令が出た、
「撃てぇー!!」
そう叫ぶなり、爆音が鳴り響き次々と榴弾が帝国軍に降り注いだ、帝国軍の最前列は吹き飛んだ、なんか列の前に、他の兵とは違う王族みたいな豪華な鎧の人もいたが皆諸共吹き飛んだ。その後も躊躇せず、榴弾の雨をふらせていく、そのうち騎兵などが弾幕からすり抜けこちらへ突撃してくることもあったがその時は、機関銃などで蜂の巣となった、小銃を持っていた部隊もすり抜けた敵兵に向けて発砲していた、無論ディートリッヒ達も例外ではない、そのような感じでこの戦闘は呆気なく終わってしまった、そこらじゅうに散乱する帝国軍の兵士の骸を見て、特地ドイツ軍司令官のジークフリード・エッケルト大将はこう言った
「まるで20数年前の欧州大戦みたいやな・・・」このエッケルト大将はww1で戦ったことがあるのだ、この光景はまさに第1次世界大戦そのものと思っていた、突撃してくる歩兵、そこへ機関銃などが歩兵をなぎ倒す・・・
ちなみに大将はシュヴァーベン地方の訛りが強いという設定のためあえて関西弁ふうな感じて書いています。
諸王国軍は懲りずに、何度も攻撃をしに来て、夜襲までかけてきた、しかしどれも殆どが全滅した、この中でエルベ藩のデュラン王が生き残り物語に影響を及ぼすのだがまだ先の話、
そしてディートリッヒ達は第三偵察部隊ということで、この前偵察機が見つけた集落と思しき場所を見る事となった、何事も土地を知るのが大事である、住民にもいろいろ聞きたいこともある。そのようなわけでディートリッヒ達はコダ村と接触するのだがそれはまた次回。
はい、三話目です早く炎龍討伐編を書きたいです、そこであのチート人間ルーデルさんが出てきます、階級は1939年当時の少尉クラスで相棒はアルフレート・シャルノヴスキー伍長です。 まぁまずはエルフのテュカ・ルナ・マルソーを仲間にしないといけません