GATE ドイツ軍 彼の地にて、斯く戦えり   作:イブ_ib

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漫画では青、アニメでは緑のミューティーさん


28話 揺れる帝都

「早くここから逃げないと・・・逃げないと行けないような気がするんですっ」

 

「まぁ落ち着けって」

「逃げなくちゃいけないだなんて何かが襲ってくるのか?」

 

「いえ、なんかこの感じ・・・どこかで覚えがあるんです・・・」

 

「なんだなんだ?どうしたってんだ」

 

「思い出しました!あたいは盗賊になる前は火山の近くで暮らしていたんですけど、その火山が噴火する前に地揺れが起こるんです!その

時と全く同じです!」

 

「地揺れ?まさか、心配し過ぎだよ、なぁ」

 

「地揺れなんてまさか、そんなまさか」ハハハハハ

 

「大体地面なんて揺れるはずがないだろう」

「いや、彼女はセイレーンという種族で、鳥のようなところも見受けられるから、もしかしたらということも考えられる」

とディートリッヒは言った

「隊長?何故そこまで言い切れるんです?」

 

「いや、俺は数年前友人に日本へ連れてきてもらったことがあるんだ、

その時に日本軍の伊丹中尉という男と飲んだ事があるんだが、その時に 鳥や猫が地震が起こる間際にどのような行動をとっていたかを聞かされた、彼は実際に子供の頃、急に鳥達が一斉にどこかへ飛び立ったと思ってたら、しばらくして大地震が起こったといっていた、関東大震災て言われる奴だな」

 

周りの空気が重たくなっていく

護衛部隊の指揮をしている上官が口を開いた

 

「わかった地震が来るかもしれない恐れがあるので、翡翠宮の皆に全員近くの人目のつかない広場に集まるようにと伝えてくれ、あとナインハルトとディートリッヒはピニャ殿下の屋敷へ行きこの事を伝えてくれ」

「分かりました」

 

 

しばらくしてーー

ヨードルと護衛部隊全員、他翡翠宮のメイドが近くの広場で待機していた

 

ディートリッヒの方もピニャ殿下を上手いこと説得して避難する最中だった、

 

「なんだと言うのだ大地が揺れるわけなかろ?」

 

「こっちだってよく分からないんです、でもそんな気がするんです」

 

そんな時地面がぐらついた気がした

 

「お?!?」

 

「来ました隊長!地揺れです!」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

「ワアアアアッ」

「でっ殿下ぁっ」

 

「うわわっ神様!」

ピニャやハミルトン、ピニャを護衛していた帝国兵も地震でへたれこんでしまった、

 

「タッタスケテェェェェ」

 

「隊長落ち着いてくだい!!」

ディートリッヒもパニックになっていた

ナインハルトだけ落ち着いていた

 

「世界の終わりだああああ!!!」

「黙ってください!」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・

しばらくして地震は収まった

 

「待っまだ揺れるだと?!!」

「はい、大きい地震の後はまた何度も地震が起きるらしいです」

「こうしてはおれん!父上にお知らせせねば皇宮にまいるぞ、着替えを持て!」

 

「あ、そうですか、我々は翡翠宮に戻りますんで」

 

・・・・・・・・・・

 

「一緒に来てはくれぬのか?・・・」

 

「いやだって殿下の父上って陛下でしょ?不味くないかな?」

 

「うっ・・・」

 

ガッ!

いきなりピニャ殿下はディートリッヒの腕をつかんだ

 

「ディートリッヒ殿お願いだ、妾の側にいて欲しい」

 

「わっ分かりました、ではこの事を翡翠宮にすぐに伝えますので

それからこちらも急いで準備しますので、」

 

「事は急を要する、急いでくれ」

 


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