口調が全くわかんないし、ストーリーの運び方がもう分からなくなってきた。
多分、オリジナルな展開が盛りだくさんになっちゃいますので、勘弁してください。
駒王学園。学園のトップのほとんどが悪魔関係者で占められる。普通の人間の生徒も在籍しているが、誰がが悪魔であることは知らない。知りたくもない。もしかしたら、隣の席に座ってる奴がそうかもしれないのだ。この学園には悪魔・天使・堕天使。各勢力のトップが集まって和平が結ばれたこと、各勢力のVIPが所属する場でもあるため、三大勢力にとって重要な地域として扱われるようになっている。
しかし、存在こそは知っているものの関わりたくないのボッチの性(サガ)。入学して1年以上になっても、悪魔やら天使に直接的には関わっていない。2年の男子生徒が冥界で発行されている新聞の一面を読んでいた。尚、この時間は彼が苦手な家庭科なのでサボタージュ。
「呪いの占い師消息不明………。元々消息なんてあったもんじゃないだろ」
新聞にはそういったことに詳しい専門家が意見を述べているが、ネタがなかったので引っ張り出しているのが見え見えだ。とはいえ、一時期、”呪いの占い師”が有名であることは事実。それなりの部数は稼げている。当の本人はMAXコーヒー啜って、他人事のように記事を読んでいた。
”呪いの占い師”。呪いとは名ばかりで犯罪者を狩る義賊ともいわれている。本人はそんなつもりはないが、彼の行いは結果的に人助けに繋がる行いが多く見受けられた。グレモリー家のご息女を助けたと気づいた時、面倒なことをしたと嘆いた。その後は何事もなかったため、杞憂に終わる。他にもシトリー家などととやらかしてはいた。魔王や神に匹敵するのではないかと噂されているが、本人はそれはないと心の中で断言した。
「あらあら、おさぼりですか?」
「それ以外になににみえます?そういう、先輩はさぼりですか?」
「うふふ、それ以外になにに見えますか?」
妖艶な笑みを見せる駒王学園の二大お姉さまの一人、姫島朱乃は八幡同様授業から抜け出していた。さぼったのは授業が嫌だからではなく、八幡自身に用があったから。普通ならば、彼女のような美女が八幡のような目が腐ったボッチに話しかけることなど万に一つもない。ましてや、緊張でどもってまともな会話すらままならないだろう。ただ、彼女と彼は少しばかりの縁がある。
「呪いの占い師消息不明?ふふふ、面白い記事ですわね」
「…………そうですね」
含みのある笑いを浮かべる朱乃に反して胡坐に頬杖をついて明後日の方向を向く八幡。朱乃とは”呪いの占い師”を活動していた頃よりの付き合い、コンビを組んでいた時期があった。短い期間故に、有名にはならなかったが、決して相性は悪くなかっただろう。学園で再開した時は色々あったが、既に昔の話。
コンビを組んでいても、彼女にはやや苦手意識があるのだ。だからなのか、一向に彼女の方を見ようとはしない。決して二つのメロンなど気にしてなどいない。見えそうで見えないスカートの中など気にしていない。反対に朱乃は八幡から視線をそらさない。それに他の人間に比べて態度が砕けている。
「暇そうなあなたにいいニュースがあるのだけれども」
「暇じゃないっすね。勝手に暇って判断しないで下さいよ」
「授業をサボってなに言ってるの、あなたは…………」
「調理実習でカレーを作る授業ですからね。数人でカレーを作るなんて愚の骨頂。カレーなんて一人でも作れます。むしろ、効率悪いでしょ。切って、炒めて、煮込む。それだけで作れるんですから」
「ああ言えばこう言う…………」
昔はもう少し可愛げがあったと懐かしむ。数年前、よく彼にイタズラしていたのが懐かしく思えて仕方がない。それが八幡に距離を置かれる理由の一つであることは彼女自身も重々承知。そのオドオドした反応も楽しんではいるのだが。
「グレモリーの眷属にはならんからな」
「……………………お見通しね」
つい口調が昔に戻ってしまう。朱乃の言おうとしていたことは分かっていた。何度も朱乃に誘われているも、断っている。
駒王学園の二大お姉さまの一人、リアス・グレモリー。かつて”呪いの占い師”として彼女を救った。正体は幸いばれていない。今は朱乃と他数名を眷属としており、冥界でも有名な御家。特に彼女の兄であるサーゼクス・グレモリーは冥界でも屈指の実力者。
「比企谷八幡は静かに暮らしたい。邪魔しないでくださいよ」
「あなたはいつから爆弾魔になったの?」
見せるんじゃなかったと後悔する。
「楽しいわよ。リアスの眷属」
「興味ないんですけど」
「女の勘が正しければ、八幡は巻き込まれる。いいえ、自ずとやってくる」
「俺がそんな人間に見えるかよ」
意味深な言葉を残して去っていく朱乃。誰もいなくなった屋上で八幡はぼそり呟く。
「…………女の勘、馬鹿にできないんだよな」
彼女の言葉に頭を悩ませていると、授業終了のチャイムが校舎全体に届く。教室に戻るなり、下賤な会話を広げる松田・元浜・兵藤の変態三人組。学園内でも悪評で有名である。一方で比企谷八幡は耳にイヤホンを装着しているので会話の内容までは把握できない。それでも、周囲にいる女子の視線で大方のことは察せる。そんな中で自分にまとわりつく視線に不満を抱いていた。
(………兵藤?)
これといった接点がない八幡に視線を向けていた正体は、変態三人組の兵藤一誠。
なにかした覚えもなければ、された覚えもない。彼の経験上話しかけると碌な目にならないので席につく。
「………結局なにも起きねえじゃねえか」
あれから十数日、月が顔を出す時間帯。学校の帰りに本屋によってラーメンを食っての帰宅。高校生にしては贅沢をした。自転車をこいでふと鼻の奥をかすめる香りが漂う。過去に幾度となく、嗅いだ匂い。
「血の匂い………?」
平和なこの日本で嗅ぐの何時振りであろうか。嫌な予感がして、匂いの元を探る。
俺関係ありませんから俺関係ありませんから、そう自分に言い聞かせながら、言動に合わない行動をしている。嫌な気配がする一戸建ての前で立ち止まる。八幡が乗ってきたのとは別の自転車が1台置いてある。
中からは昔懐かしの匂いが彼の鼻をくすぐる。深いため息をついた。タロットカードを取り出すと、ひとりでにシャッフルされていく中で、一枚だけ彼の手にヒラリ落ちる。暗示された”隠者(ハーミット)”のカードを見て、諦めたような顔つきをしたと思えば、引き締まったような表情に切り替えた。
「こういう時だけ引きいいんだよな」
止まっていた足は自分の家のように他人の家に入り込んでいく。銃声が鳴り響く。光が射す一室には右手に光の剣、左手に銃を持つ狂人が足から血を流す兵頭一誠に襲い掛かっていた。彼も抵抗するが、一方的にやられているだけ。すぐ傍には新鮮な血にまみれた死体。
(………というか、兵藤がなんでいる。あの左手にある赤い籠手、神器じゃないだろうな、まさか)
開いた扉の前で冷静に分析し始める八幡には誰も気づきはしない。助けに入ろうか迷っている。見たところ、協会から追放された、はぐれエクソシスト。そんな奴にでも、ここで兵藤一誠を助けてしまえば悪魔側と認識されかねない。そうなれば、平穏な生活が崩壊しかねない。ここに来たことを八幡は後悔した。
「きゃああああああああ!」
修道女。日本人ではない少女の悲鳴が響き渡る。アーシアと呼ばれた修道女は死体を見たからなのか、顔色が酷く悪い。はぐれエクソシストと修道女アーシアの2人の温度差に違和感を憶えた八幡。更にアーシアと兵頭はお互いの顔を見て驚愕の表情を晒す。そして、はぐれエクソシストとアーシアの間で口論が起こる。兵藤を庇う形で立つその姿に苛立ちが募っていくエクソシストは堪忍袋の緒が切れたのか、光の剣でアーシアの服を切り割き、壁に磔にする。
「アーシアを………離せ………!」
「なになに、俺と戦うの?苦しんで死んじゃうよ?」
勢いの一発をエクソシストに叩き込む兵藤。尻もちをつくエクソシストは凶悪な笑みを浮かべながらも怒っている。訳の分からない言葉を羅列して光の剣で兵藤に斬りかかる。与えられたダメージなのか、単に動けないのか、どちらにせよ兵頭一誠では対処しきれない。
「”力(ストレングス)”」
頬に不意打ちの一撃。壁に激突するエクソシストはなにが起こったか分からなかった。この場所には自分とアーシア、兵頭一誠しかいないハズ。にも関わらず何故吹き飛ばされたのか。兵藤一誠は見開く。アーシアは何者なのか戸惑っていた。
「あんま好きじゃないんだけどな、これ」
「あなた………誰ですかぁ………人間の宿す目ではないなぁ………」
額に青筋が浮き彫りなったエクソシスト。
「神器持ちの人間だ。目は気にすんな」
「ヒキ……タニ………どうして………」
(どうしてじゃねえよ、ヒキタニなんて奴いないから)
「運悪く助けに来たんだよ。………しかも、タイミングも悪かったな」
突如出現する真っ赤に輝く魔法陣。
そこから続々出てくるのは剣を携えた木場祐斗。
かつて共に視線を潜り抜けた姫島朱乃。
もの静かな雰囲気を漂わせる駒王学園でも有名な搭城小猫。
そして、4人の眷属を使役する紅い髪のリアス・グレモリーが参上した。
八幡は真っ先に厄介なことになったという考えに行き着く。姫島朱乃と目が合った瞬間、眼を輝かせて彼女は俗に言うドヤ顔をしていた。どうだ、言った通りだろうと言わんばかりに。
「よくもやってくれたね」
「………え?」
現状を把握しているつもりで木場は八幡に剣を振り下ろす。とっさに躱したが、追撃態勢に入っていた木場。
「待てよ、木場。俺は敵じゃない」
「嘘を吐くな!」
木場との面識はない。なくとも、木場は女子からモテることで有名なので嫌でも情報が耳に入る。
どうやら、八幡とエクソシストが兵藤一誠を追い詰めたと勘違いをしている。現状を打破するには面識のある姫島朱乃のみ。
視線を向けると綺麗な笑顔。それだけだ。
(楽しんでやがる………!)
他の面子はエクソシストと相対し、なにやら話しているようだ。しかし、そっちに気を回す余裕は八幡にはない。
拳と剣の先端がぶつかり合う。
「中々やるね」
「嬉しくねえよ。俺は無実だ。なにもやっちゃいねえ」
「はいそうですかって言うと?」
「そうかよ」
木場の鋭い剣技を裏拳で側面に当て、防御する。剣を持ち替え振り下ろすが、無駄のない最小限の動きで回避。そこから一方的に攻撃を繰り出すが、八幡にあたる気配はない。攻撃している側なのに焦りが生まれる。先ほどのように拳と切っ先がぶつかり合っても、八幡にダメージを与えられなかった。どころか、衝撃による痺れが手先から流れ込む。
「グレモリーの眷属はどいつもこんなに強いのかよ」
「嫌味にしか聞こえないね」
「これ以上続けるなら正当防衛で反撃するからな」
「そのままでいてほしかったんだけどな」
強がりながらも余裕のある八幡に攻撃の手を緩めることはなかった。
「………後悔すんなよ」
「ッ!!」
ようやく発した殺意に後退する木場。底知れぬ冷たい沼のような瞳で自分を映す八幡と相対するのに、恐怖を覚えた。動きを止めてしまうほどの重圧。死を覚悟した瞬間、
「そこまでですよ。木場くん」
まさに攻めに入ろうとしたタイミングで狙ったようかね割り込んできた姫島朱乃。
「彼は人間。敵じゃありませんわ、保証します。私の……弟みたいな子ですわ」
「そ、そうなんですか」
文句の一つや二つ言ってやりたいが、ややこしいことになると判断して口を閉じる。彼女の八幡に対する悪戯は今に始まったことではない。
「ごめん。てっきり堕天使側のエクソシストかと」
「……いや、別に気にしてない」
木場が勘違いするのは無理もなかった。八幡の容姿、主に目の影響もあったが、彼らが現れた時、八幡の立ち位置は傷だらけの兵頭の前にいたのだ。それが相まってこのような結果を招いた。もっとも、それを止められた姫島は久しぶりの八幡の困った表情に歓喜していた。
「朱乃、裕斗。引くわよ」
リアス・グレモリーの言葉に展開された魔法陣に集まる木場と姫島。ようやく堕天使が襲来することに気付いた八幡はエクソシストが倒れている隙に”力(ストレングス)”で得られた驚異の身体能力で家から出る。ここで修道女を助けてもよかったが、堕天使の標的になる恐れがあるため、断念した。
「悪夢だ」
八幡の神器は次回説明されます(希望)。
口調が全くわかんないし、ストーリーの運び方がもう分からなくなってきた。
多分、オリジナルな展開が盛りだくさんになっちゃいますので、勘弁してください。