おっぱいを書きたいので日常編に戻します。
ちょっとシリアスっぽいけど、日常編に戻します。
夜の訓練。俺としてはその言葉の後に『(意味深)』なんて文字を付け足したい気持ちでいっぱいであった。
つーか、夜は魑魅魍魎が跋扈する時間であって、ソレらの王である鬼が牙を剥く時間である。つまる所、夜の訓練ではなくて鬼の訓練なのだ。わかるか? 俺はわかりたくなかった。
俺は怪我人なのだ。それこそ意気揚々と休みを満喫するつもりだったのだ。あろうことか鬼本人がやってきて「おい、何をサボろうとしている」と言われるまで。
いや、そもそも俺が阿修羅様に頼んだ事だから俺がソレに文句を言うのは間違っている。ああ、ソレはわかっている。でも手が満足に使えない奴を訓練に出すなんて事は鬼の所業である。まさに鬼。
『夏野、無駄な事を考える余裕がまだあるようだな』
「ひゅい!?」
通信に対して変な声が出てしまい、そして迫る攻撃が激化していく。回避出来るスペースがギリギリであり、更に言うならソレが変動し続ける。
前の俺ならコレは無理ゲーだと言っていただろう。今の俺? ハハ、無理ゲーだよ!
「無理! 無理ですって!」
『む、まだ回避出来る余裕があるな』
「当たったらバリア削られるんスよ!? 俺のバリアって精神的にキツイんですって!」
『そうか。ではもう少し弾幕を厚くしよう』
「鬼! 悪魔! 千冬!」
『そうか』
「ヒッ!? 嘘です! 女神さま! イヤー! 織斑先生程の美人に訓練されてるなんて嬉しいーナー!! クッソ!」
『そうか。ではスピードをもう二つ上げるぞ』
ダメだ。絶対死ねる。さっきから掠ってるレーザーが増える。無理、絶対無理!!
かと言って盾を使うと織斑先生に怒られる。手が壊れてるのに無茶をするな、とか理不尽な怒り方をされるのだ。どういう事だってばよ……!
この後無茶苦茶回避した。
「おう、夏野。随分動きがマシになったな」
「うっす……なんかソレって人間として逸脱してるって聞こえるんですけど?」
「ア? まだ代表候補程度の訓練だろ。イケるイケる」
天国にですね、わかります。とは俺の口からは出なかった。
ケラケラと笑っている褐色肌の先生に溜め息で応えて肩を落とす。
「夏野君はスゴイねー、お姉さん驚いちゃったー」
「酒臭いっすよ」
「えへへへへへ」
「助けて、ヘルプ!」
「あたしは下戸だから嫌だ」
「私も嫌だわ」
「阿呆を助ける意味はあるのか?」
「無いッスけど! こう、もっとこの人を抑えるとかあるでしょ!? 青少年に酒飲まそうとしている人に言う事あるでしょ!?」
「……。ああ、胸を押し付けられてよかったな、夏野」
「そうじゃない! 嬉しいけど、そうじゃない!!」
ココに俺の味方は居ないのか! 世界に俺の味方なんて居ないのだ!
エヘエヘとだらしなく笑っているロシア先生を剥がし、転がってる酒瓶を片付けていく。
「つーか、夏野、オメェ告白されたらしいじゃねぇか」
「あー……らしいッスね」
「あら、女の子が好きな貴方なら泣いて喜ぶと思っていたけど?」
「いや、そりゃぁ、まあ……」
「歯切れが悪いなー。お姉さん達に相談してみなさいな」
「お姉さん?」
「あ?」
「スイマセン。なんでもナイデス」
「政府との繋がりも切れたんだろ? なら後はテメェの都合で考えりゃいいじゃねぇか」
「いや、まあそうなんですけど……なんつーか、セシリアさんに自分が相応しくないと言いますか」
「……お前、難儀な性格してんなぁ」
「難儀、なんスかね? そもそもセシリアさんが俺に告白したのだって何かの間違いだと思ってますし。いっそ知的興味からの告白とかって言われた方が俺としては納得出来るんですよね」
うん。そっちの方が理解出来る。
二人目の男性IS操縦者として、ISにパーツとして見られている人間として、興味が出てきて、ソレを好意と勘違いして告白した。しっくり来る。
俺が神妙に頷いてると複数の溜め息が聞こえた。
「えぇ……なんで皆さん頭を抑えてるんスかね」
「いえ、いいわ。貴方が奇怪な性格をしてるって事は十分に理解したから」
「こう、もっとあるだろ。相手の事を想うと心が暖かくなるとか」
「……貴女って意外に乙女なのね? もしかして酔ってる?」
「酔ってねぇよ!? 下戸だよ! 悪ィか! 乙女で!」
「いえ、悪いという話じゃないわ。運命の人が迎えに来てくれるまで待ってなさいな」
「ふ、フフン。アタシには彼氏がいるし」
「ちょっと待ちなさい。そんな話聞いてないわよ」
「婚約中の彼氏がいるんだよねー」
「ちょっと詳しく聞かせて貰おうかしら?」
「どうしてそんなに怒ってるんだよ!?」
「怒ってなんて無いわ。ええ、怒ってる訳がないでしょ?」
「お、おう。夏野! 助けてくれ!」
「お疲れ様でしたー」
「夏野ォ!?」
なるべく急いで管理室から出て行く。逃げなければ(使命感。
満足に動かない手を見つめて溜め息を吐き出す。
俺がセシリアさんを好き。否定はしない。美少女だし、料理が不味い以外は欠点らしい欠点はない。けれど、相手が俺という時点で間違っているのだ。
高嶺の花なんてモノじゃない。天と地下ぐらい差があるし、むしろ俺がセシリアさんにお願いして奴隷にしてもらう位がちょうどいいかも知れない。
奴隷になりたい。そのまま命令されて、失敗して、罵倒されて、踏まれたい。踏まれたくない?
セシリアさんを思うと心が暖かくなる? ならない。ただソコにはセシリアさんという存在が浮かぶだけだ。ソレ以外に何を思えというのだろう。
恋愛という感情は理解出来る。だからこそ一般知識として鈴音さんのフォローは出来る。
けれど、自分に向けられるなんて意味の分からない事は知らない。
上辺だけの感情を言えば、セシリアさんに好きと言える。そりゃぁ、美少女だし。頭もイイし。
けれどソレはセシリアさんの為にはならないだろう。だからと言って酷く振るという選択肢は無い。
いや、そもそもセシリアさんは「今は返事を求めて無い」と言っていたし……。きっと俺への興味は自然と薄れるだろう。うん。そうに決まってる。
そうに、決まっている。
◆◆
九月三日。二学期初めての実技訓練は一組二組で合同で行われた。
空で戦いを繰り広げている一夏と鈴音さんを眺めながら戦闘のデータを纏めていく。以前も言ったけれど、一夏が鈴音さんに……というよりは白式が甲龍に勝つには必殺の一撃が必要であり、ソレを入れる為にはある程度のフェイクが必要であり、ソレだけに賭けて戦えばいい。けれど、ソレには相応に操縦者の技量が必要になる。
結果は言うまでもない。一夏の負けである。
「よ、負け犬!」
「お前さ、もっと遠慮とかしようぜ」
前半戦と後半戦を終えて、俺たち二人はロッカールームへと入った。データを纏めて織斑先生に渡した俺は少しばかり遅れて入ったので、着替えていた負け犬と目があったのだ。
「つーか、お前はもっと学べよ。マジで」
「何がだよ」
「何回同じ方法でエネルギー尽きてるんだよ……データ取ってた俺の気持ち分かるか? あーはいはいイツモのイツモの」
「ぐっ……仕方ないだろ。零落白夜も新しく出来た雪羅も消費が激しいんだから」
「だからもっと考えて使えって話だよ。ほい、データ」
「穂次の癖に正論を言いやがって。ありがとう」
「伊達に政府のスパイはやってねぇ、って話だよ」
「……お前さ、俺らを切り離そうとしてないか?」
一夏の言葉に俺はキョトンとしてしまう。
そんな俺に対して一夏は構わず言葉を繋げていく。
「そうやって政府のスパイだからって理由で嫌われようとしてないか?」
「そそそそそんな訳ナいヨ!?」
「おう、分かりやすいな」
「まあ冗談はさておき。別に嫌われようとはしてねーよ。嫌われるのは当然だと思ってるけど」
「千冬姉の頼みだったんだろ?」
「ってもデータを売ってたのは本当だしな。つーか俺としてはこうやって変わらずに接される方が謎なんだけど?」
「穂次を嫌うなんてあり得ないだろ」
「……なるほど。やっぱり貴様ホモか!?」
「どうしてそうなった……」
呆れた様に溜め息を吐き出した一夏に対してヘラヘラと笑いを浮かべてしまう。
内心ではさっぱり意味がわかっていない。織斑先生の命令で、二重スパイとは言え政府に情報を売っていたのは本当だし、ある程度の警戒は持ちあわせてもオカシクはない。けれど、一夏の対応は変わらず、以前と同じである。
「普通、もっと警戒するとかあるだろ」
「穂次を警戒して何になるんだよ。というか、もう裏切らないんだろ?」
「裏切る意味が無いし、裏切った後に行く場所も無いからな」
「じゃあいいだろ」
「そういうモンか?」
「穂次は変な所で考え過ぎなんだよ。いつもみたいにもっと軽く考えろって」
「軽く、ねぇ」
「逆にお前は俺が裏切った後に戻ってきたら普通に受け入れるだろ」
「……いや、とりあえずボコボコにする」
「ヒデェ」
「でもまあ、一夏なら何かしらの理由もあるだろうし、納得もする」
「じゃあソレでいいさ」
一夏は俺の頭をベシリと一発叩いて、爽やかな笑みを浮かべた。このイケメンめ……。
俺は叩かれた頭を包帯の巻かれた手の平で撫でて、一夏に溜め息を吐き出す。
「ほら、制裁も終わっただろ。コレで万事問題無しだ」
「お前、馬鹿だろ」
「お前にだけは言われたくねぇよ、馬鹿」
「なんだと!? 馬鹿って言ったやつが馬鹿なんだよ! ばーか!」
「お前が最初に言ったんだろ! バーカバーカ!」
「俺は馬鹿じゃないですー! 阿呆ですー!」
「お、おう。墓穴掘ってるぞ、穂次」
「はっ!?」
「素かよ……頼むぜ、親友」
「任せろ、相棒。お前がホモだって事は一部女生徒に広めとく」
「ソレは広めちゃダメな人に広めるつもりだよな!」
「当たり前だろ!」
俺は何かから逃げる様にロッカールームから飛び出した。一夏も何かを追いかける様にロッカールームを飛び出した。
よくわからないけれど、顔は自然と笑えていた。
「あたしの二連勝よ、ほらほら何か奢りなさいよ」
「うぐぐぐ」
「くっ、俺も鈴音さんに何か奢りたかったなぁ! 残念だなー! 一夏は二連敗しちゃったもんなー!」
「煽るのはやめろ!」
「別に穂次も奢ってもいいのよ?」
「一夏が払ってくれるってよ」
「コイツ、逃げやがったな」
当然である。コレは一夏の権利なのだから、一夏が使うしかないのだ。
あー、残念ダナー。
食堂までやってきた俺たちを呆れ顔で迎えたいつものメンバー。そう、いつものメンバーである。
「穂次さん?」
「ん? どうしたの? セシリアさん」
俺はセシリアさんに顔を向けてヘラリと笑ってみせる。至って自然に、いつもの様な動作だったと自負する。
そんな俺をジトリと見たセシリアさんは少し満足気に微笑んで「なんでもありませんわ」と言葉にした。何処か弾んで聞こえたのは気のせいだろうか。
「それで、シャルロットさんはどうして俺を睨んでらっしゃるので?」
「別に睨んでる訳じゃないけど?」
「いや、物凄く視線がキツイんですが?」
「睨んでる訳じゃないけど?」
「アッハイ」
絶対ウソダゾ!
コレが睨みの中に入らなかったら織斑先生の睨みも普通の視線に早変わりだ。いったいどうしたというのだ。
「ふっ、まさか俺に惚れてしまったんだな!」
「はいはい。惚れてるから食券を買いに行こうね」
「なんだろう、ぞんざいな扱いを受けてる気がするぞ」
「むしろ穂次が適当な扱いじゃない時があっただろうか……いや、無いな」
「おう、一番キツイ扱いをしてた篠ノ之さんの言葉じゃないんだゼ!」
「……そうだな。スマン」
「いや、謝らせたかった訳じゃないんですが」
「そうか。まあ受け取っておけ」
「アッハイ」
「あと、私も名前で構わないぞ」
「ありがとう! モッピー!」
「殺す」
「申し訳ありませんでした!」
刀も何も差してない腰に手をやった瞬間に滲みでた殺気が俺に刺さる。実際怖い。あの腰には無色透明の刀がきっとあるのだ。不可視の刀とか怖すぎィ!
へへっ、見ろよ俺の脚、震えてるだろ? トイレに行っててよかったぜ。
「穂次は何を食うんだ?」
「一夏と一緒のモノがいいな(はぁと」
「日替わりだな。俺はサバ味噌煮定食にしよう」
「流すのが上手くなったなぁ」
「お前の所為だよ」
俺に食券を渡して来た一夏に日替わり定食分のお金を返そうと財布を出せば「別に構わない」と言われた。精神面までイケメンかよ、コイツ……。
「ありがとう一夏」
「お前の部屋で入り浸ってる時に色々貰ってるからな、そのお礼だよ」
「お、おう。別にソレは気にしなくてもいいんだゼ! 俺も一夏に料理を軽く教えてもらってるし」
「なんだと?」
「ふぁっ!? ラウラさんどうしたんだ!?」
「嫁よ、穂次に料理を教えているとはどういう事だ?」
「時間が空いた時にちょっとな」
「穂次、詳しく聞かせてもらおうか」
「ひえっ、ラウラさんも箒さんも人を殺せる目をしてますよ……!」
この二人は絶対に人を殺せると思うんだ……! おっとこれ以上は絶対に思考がバレるから考えないようにしよう。
つーか、やっぱりデケェな、箒さん。
「穂次さん?」
「穂次?」
「痛い痛い! 腕を引っ張らないで! 怪我してるから!」
俺の手を引っ張ったセシリアさんとシャルロットさんによって俺は席に座る。半ば強制的に俺の両隣にはシャルロットさんとセシリアさんが居るわけで。
「アッハッハッ、美少女に囲まれるなんて嬉しいなー」
「声が震えてますわよ」
「スゲー緊張してるから許して」
誰だよ、美女も三日見れば飽きるとか言った奴は。飽きるどころかまだ緊張するんですが……。
そんな俺に何を思ったのかセシリアさんとシャルロットさんの距離が詰まる。触れそうになって怖いからやめてほしい。
「あのー、近く無いッスかね?」
「あら? 近くて何か問題があって?」
「そうだよ、穂次は手が使えないんだし僕達が食べさせてあげるよ?」
「恐れ多いんですが……つーか、指の間で挟む程度は出来るからフォークとかはギリギリ使えるんだぜ」
「僕達が食べさせてあげるよ」
「あ、提案が確定になった」
俺に逃げ道は無いんだなって。
俺の日替わり定食と自身のサバ味噌煮定食を持ってきた一夏が俺の状態を見て何かを察した。
助けて一夏! 俺は視線で訴えた。一夏は神妙に一度頷いた。フォークは二つに増えた。
裏切り者め!!
「ほら、穂次。あーん」
「いや、自分で食べ――」
「あーん」
なんだ、この有無を言わせない感じは……。怪我人だからか? くっ、美少女に「あーん」されるとか嬉しい限りだが、俺が求めているのは誰にも邪魔されず、自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ。二人で静かで豊かで……。
俺は口を開き、シャルロットさんはソコに解した鮭の身を入れた。美味しかった。
「穂次さん。あ、あーん」
「セシリアさんもですか……」
「羨ましいぞ、穂次」
「鈴音さん、やってほしいそうですよ」
「い、一夏、あーん」
「いや、怪我してなイタタタタタタ! ラウラ! 俺の手はそれ以上曲がらないぞ!」
「そうだな」
「ラウラ!?」
「ざまぁ」
「穂次さん?」
「すいません、口開きます」
有無を言わせない様な圧力が腕に掛かった。いや、柔らかかったけど、コレは圧力なのだ。ふにゅりと温かい何かに腕が挟まれたけど、これ以上考えてはイケナイ。俺の村雨がエレクトしそうだ。
「ん、シャルロットさん。俺をそんなに睨んでどうしたんスか?」
「別に」
「えぇ……」
何も無くても睨まれるのかぁ。俺が一体何をしたというのだ。皆を裏切ったな、そうだったわ。
「それにしても、穂次にも言われたけど、やっぱりエネルギー運用をちゃんと考えた方がいいのか?」
「シールドエネルギーを使う武装が二つに増えたんだからそりゃそうでしょ」
「つーか、改めて白式のデータを取ったけど、大型スラスターも結構数値出てたぞ」
「速度の数値か?」
「消費エネルギーの話だろ?」
「だよなぁ……」
「ま、まあそんな悩みも私と組めば万事解決だな!」
「何も解決してないと思、いや、何でもねーです」
箒さんにスゲー睨まれた。俺は両手を上げて降参を示しておく。
一夏の問題は消費エネルギーであり、紅椿ならばソレを解決出来る。けれど、ソレは一夏の悩みを解決している訳ではない。
「何を難しそうな顔をしているか。お前は私の嫁だろう。故に私と組め」
「……一夏ってロリコンだったのか」
「おい、穂次。ラウラも同い年だからな?」
「ざんねん、一夏はあたしと組むの。幼馴染だし甲龍は近接も中距離もこなすから、白式と相性はいいのよ」
「……一夏はロリコンだな!」
「おい穂次、今あたしの何処を見てそう言ったか言ってみ?」
「し、身長ダヨ!」
声が裏返ってしまった。本当に身長である。いや、うん、決して鈴音さんのちっぱいを見て言ったわけじゃない。ホントダヨ!
「んー……でもなぁ。別に最近ペアのトーナメントがある訳じゃないし」
「まあ近日中には無いな」
「ん? 先にはあるのか?」
「少なくとも来年にはタッグマッチがあるだろ?」
「来年かよ……まあ来年なら穂次と組むかな」
「…………お前、」
「ホモじゃねぇよ」
「返しが早いなぁ……つーか、なんで俺が睨まれてんの?」
「俺に聞くなよ」
お前が原因なんだよ。
まあ理由を一夏に聞いた俺が悪かった。
「穂次さんは誰と組むんですの?」
「別に誰でも。どうせ俺の出来る事は相方を守って、鬼の爪か村雨で相手を叩き斬る事だけだし」
「アッサリ言うんだね」
「身の程を弁えてますから」
自分の出来る事だから言える。自信がある、という訳ではない。出来るから、言うのだ。
「ま、言うなら中遠距離で射撃出来れば御の字かなぁ」
「中距離……」
「遠距離……」
「近距離は?」
「刀だけの奴は勘弁しろください」
「今なら荷電粒子砲もあるぞ!」
「ぶっちゃけ、村雨と白式の相性は悪いんだよ。相方にするにしても、相手にするにしても」
「そうなのか?」
「村雨の武装はほとんどエネルギー武装だから白式には効かない。逆に村雨の盾で白式の攻撃は無意味。相方だったとしても戦闘方法が真逆なんだよ。短期戦型の白式と長期戦型の村雨だし」
「……臨海学校の時はいい感じだったけど?」
「アレはお前が途中で入ってきたからだよ。両方共初期状態だったらチグハグって話」
だからお前とのコンビはノーである。
あと俺の両隣の美少女二人はどうして無言になってるんですかね……。コレガワカラナイ。
>>穂次の怪我に関して
厚いギプスではなくて包帯。内側に固定用の何かと一緒に巻かれている状態。
曲げる事は不可能でも厚さはそれほどないので挟む程度は出来る。
と、思って下さい。え、SFだから(震え声
>>データ取り穂次(怪我)
データの打ち込みはISコア(村雨さん)を通してやっていた。手は動かしてない。
え、SFだから(白目
>>デケェな、箒さん
身長ではない