欲望にはチュウジツに!   作:猫毛布

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息抜き(7000字

増えてきましたね……そろそろ3000字に戻るかもデス。
書いてる本人はスラスラと読めるけど、読む人からするとどうなんですかね?
まあ気分で書いてるから知ったことじゃないですが……。

そもそも誤字がヒドスギィ。
直しました(`・ω・´)


そんな事はどうだっていい!

 結果を言えば、まあソレは順当だったのかも知れない。

 織斑一夏がクラス代表になるのも、ファーストだから、織斑だから、加えてオルコットさんによる意味の分からない言葉という理由もあり、あっさりと決定した。

 当然、そこには織斑一夏による

「いや、ソレを言うなら夏野はどうなんだよ」

 という言葉もあったけれど誰かが何かを言う前に

「専用機持ってない奴よりも持ってる奴が優先だろ」

 という悔し紛れの言葉を放った俺により封殺された。別に専用機とか羨ましくねぇし! つーか、俺の専用機って何が来るんですかね……。嫌な予感しかしないんですがソレは……。

 何にしろ、ISに関して俺に選択肢なんて元々ないんだけどな! 悲しい。

 

「夏野の専用機ってどんなのが来るんだろうな」

「さぁ? 少なくともお前のヤツよりもピーキーじゃない事を祈るわ」

「だよなぁ、やっぱ特化しすぎだよな……はぁ」

「個人的には好きだぞ? 一撃必殺一撃離脱のワンオフ。量産機も好きだけど」

「でも遠距離が無いってやっぱり辛いだろ」

「移動技法か何かに瞬時加速とかって無かったっけか」

「なんだソレ?」

「おま……予習ぐらいしとけよ。教科書に書いてたぞ」

「ついてくだけで精一杯デス」

「わからんでもないけど……あれだ、一瞬で加速するよ! って感じ」

「あー……それで接近して、一撃か」

「ああ……ロマン溢れるな」

「つーか、ロマンだけしかねぇよ。もっと堅実に行きたい」

「ある種堅実だと思うぞ? 剣術だけに」

「面白くないぞ。 というか、一撃必殺のドコが堅実なんだよ……奇襲もいい所だろ」

「勝てる方法が一つでも、ソレを繰り返せれば堅実だな!」

「そんなの出来るヤツ人間じゃねぇよ!」

「お前の姉なんだよなぁ……」

「あっ……」

 

 ISスーツに着替えながらの会話に織斑の言葉が止まる。当然、男が二人なので誰かに聞かれる訳ではない。聞かれていたらこんな馬鹿な会話を笑われるだろう。一名だけ、聞いていたならば折檻を受けるのだが、その心配は無い。無い筈。たぶん……。

 

「で、夏野はどんなISがいいんだ?」

「希望なんてない。出来れば武器はちゃんとしてほしいぐらいだな。刀だけとか戦えん」

「そりゃぁ、刀だけで戦えるヤツがいたら見てみたいな!」

「アッハッハッ! ロッカーに鏡が付いてるし、アリーナに行きゃァ実戦レベルで扱ってた人?もいるぞ!」

「……この話は止めよう。嫌な予感がした」

「奇遇だな。俺も背筋に何かが走った所だ……遅刻もしそうだしさっさと行こう」

 

 お互いに顔を青くして頭にへばり付いた折檻を振り払う。きっと無い筈だ。当然だ。かの美人教師が幾ら地獄耳であって遠く離れた男子更衣室の俺たちの会話なんて聞こえてない筈なのだ。王様の耳はロバの耳。

 ともあれ、ほどよく鍛えられた腹筋と腕を見せ付けている織斑。男の俺から見ても惚れ惚れする筋肉だ……ん? ホモっぽい思考になってしまった。

 

「どうした? 夏野」

「……いい筋肉してるな、と」

「お、おう。ありがとう」

「その筋肉で何人の男を落としたんですかね?」

「どうして男を落とす必要があるんだよ!? 夏野は俺をホモ扱いしてどうしたいんだよ!?」

「え? どうって言われると……別に?」

「面白がってるだけかよ!」

「ああ! それ以外に無いな!」

性質(タチ)が悪すぎだろ!」

「タチって……お前……」

「え? 何かマズイ事言ったか?」

「いいんやで。お前はそのままでいいんやで」

「変な関西弁を使うなよ!」

 

 やいのやいのと騒ぎながら廊下を走らずに早歩きで歩いている俺と織斑は相変わらず好奇な視線に晒されているが、その殆んどが織斑の腹筋に向いていたから何も問題は無い。

 肌の露出が少ない俺に向かってどうしてか舌打ちが聞こえた様な気がしたけれど、自慢出来るほど筋肉が無いんだよ! チクショウめ!

 

 

 

 

 

 

「で、専用機を持ってるオルコットさんと織斑はわかるんですけど、なんで俺まで訓練機で実演しなくちゃいけないんッスかね……」

「文句があるか。そうかそうか」

「いえいえ、ソンナ滅相もナイ! 織斑美人教師の言う事なら喩え火の中水の中ッスよ!」

「……チッ」

 

 どうして舌打ちされたんですかね?

 まあ気にしているとまた拳が飛んでくるのでスグに思考を捨てる。何も気にしてない気にしてない。

 既に訓練機であるラファール・リヴァイヴを纏わされている俺と違って織斑とオルコットさんは換装のところからやらされるらしく、と言ってもそれほどの時間は掛からない。

 本当に秒単位の話である。

 

「へぇ……ソレが織斑のISか! カッケー! スゲー!」

「そ、そうか?」

「おお! 武装が刀だけってのもカッコいいと思うぞッ☆」

「嫌味だったな、チクショウ」

「騒ぐな馬鹿共。私とてISを殴るのは痛い」

「え?」

「何か言いたそうだな、夏野」

「イエ! ナニモアリマセン!」

 

 そもそもISを殴るという発想自体が浮かばないと思うんですがソレは……。

 いや、この人ならヤる。つーか、ISの装甲が負けそう(確信。

 

「よし、飛べ」

 

 声に反応するように織斑とオルコットさんが天高く飛び上がる。ひえー、速いなぁ。スピードがまるで違う。

 見上げていると嫌な予感がして、何も見ずに天高く逃げ出す。俺の居た場所に『シュッセキボ』が通過して舌打ちが聞こえた様な気がしたけれど、きっと気のせいだろう。気のせいがいい。

 空に行けばオルコットさんには当然の様に追いつくことが出来ず、織斑にすら追いつけない。そもそもスペックが違いすぎるし、直線を進むだけならば追いつける訳が無い。

 

「夏野。何をしている。さっさと追いつけ」

「はい? いやいや、スペック考えて言ってくださいよー。無理無理。最新鋭機に汎用量産機が追いつけるなんてネーですって」

「追いつけ」

「アッハイ」

 

 織斑先生からの叱咤を受けて速度を上げる。ホント、ISには無理をさせてるし、このままの速度では回避も何も出来はしない。

 

「あら、夏野さんも来ましたのね」

「どうも。待ち合わせには遅れない様にしているからな」

「夏野に追いつかれてスゲー怒られてるんだけど?」

「お前に追いつけってスゲー怒られたから知らん」

「あの時もでしたけれど、ラファールでは普通は出せない速度なのですけど?」

「あー……あれだ。実は俺に特殊能力があってだな」

「ないだろ」

「無いですわね」

「酷くないッスかね? まあアレだ。ちょっとした裏技だ」

「あの目を閉じていたのと何か関係ありますの?」

「禁則事項ですッ(はぁと」

「ハートまで口に出すと凄い滑稽だな」

「言いたくないならいいですわ。だからその気持ち悪い喋り方をやめて下さるかしら?」

「やっぱ扱いが酷くなってる気がする……気がしない?」

 

 特殊な能力は無い。そもそも俺に特殊能力があったなら時間停止がいい。時間停止の能力さえあれば、なんとウハウハなのだ。何がとは言わないけれど、ウハウハである。

 いや、ともかくとして、全ては俺の力でも何でもなくてISが頑張ってくれているだけなのだ。IS様様である。ラファールだって頑張れば出来る子なんだゾ! いや、ワンオフの性能には負けるけどさ。

 

「つーか、オルコットさんはスピード落としてくれてるから分かるんだけど。織斑はもっとスピード出るだろ」

「いや、空飛ぶってイメージがサッパリ」

「お前、和風美少女の篠ノ之さんに色々手取り足取り教えてもらってるんじゃなかったのか?」

「『ぐっ、とする感じ』とか『どかーん、という感覚だ』とか言われて分かるか?」

「ナニソレ怖い」

「一夏っ! いつまでそんな所に居るつもりだ! さっさと降りて来い! そして夏野ぉ! 覚えていろよ!」

「ヒェッ……なんで俺だけなんですかね……」

 

 ハイパーセンサーが捉えたおっぱいさんは怒り心頭という表情でおっぱい先生からインカムを奪っていた。しかしながらハイパーセンサーは素晴らしい。おっぱいの一挙動一挙動が実に鮮明に捉える事が出来る。素晴らしい。俺の専用機には録画機能を絶対に付ける事を心に誓う。

 ともかくとして、おたおたとしている山田先生が可愛すぎて死にそう。

 

「なあ織斑。録画機能とかない? 山田先生が可愛すぎるんだが」

「ねぇよ。というか、オープンに変態発言するな」

「何が変態なんだよ。猫を見て可愛いって普通に言うだろ。 可愛いものを可愛いということは決して変態的発言ではない! 普通の事なのだ! おっぱいがスゲーから録画をしてくれ!」

「おい。セシリアからの視線がキツくなったぞ」

「そんな事はどうだっていい! 重要な事じゃない!」

「おい」

「織斑、オルコット、阿呆。急降下と完全停止をやってみせろ。目標は地表から十センチだ。阿呆は地面にでもめり込んでいろ」

 

 淡々と死ねと言われた気がする。というか、言われた。肩を落として落ち込んでいるとオルコットさんから秘匿通信が開かれた。

 

『死んでもよろしくてよ?』

 

 すごいいい笑顔だった。思わず見惚れた。言ってることは物騒極まり無かったけれど。

 そんな発言に固まっているとオルコットさんは早々と急降下していき、地面にぶつかることも無く停止したようだ。

 

「で、どっちから行くんだ?」

「俺はほら、地面に埋まらないといけないから(使命感」

「お、おう。じゃあ、俺が行くな」

「いってらー」

 

 ブツブツと自分の想像を固めるように何かを呟いている織斑。ロケットファイアーとか聞こえたぞ、大丈夫か?

 織斑の姿は一瞬で消えた。肉眼では捉えきれず、ハイパーセンサーをもってしてようやく捉えきれた織斑はその速度を維持したまま地面へと向かう。盛大な音が響いた。

 

「……なんだろ、アレだ。オチを全部持って行かれた気がする」

 

 溜め息を一つ吐き出してPICを切る。重力に従い頭から落下していく。地面が上に、空が下に。風切り音が鼓膜を揺らしボンヤリと思考してしまう。

 このまま落下し続ければ、地面にぶち当たる。PICを切断しているから、きっと死んでしまうかも知れない。

 瞼を落として、世界を閉ざす。閉じたはずの視界はハイパーセンサーにより補完される。全てをISへと任せる。感覚も、視界も、全てをISへと託す。

 地面が近くなり、瞼を上げる。どうしてか逆さまなクラスメイト達、オルコットさんも含んだ全員が口を覆っている。

 ふわり、と体を反転させて地面の少し上で停止する。

 

「うむ、完璧である」

「阿呆。誰が自然落下してこいと言った?」

「痛い! PIC越しなのに痛い!? どういうこと!?」

「ふん……大方お前がPICを切っていたからだろう。阿呆」

「アッハッハッ! 絶対織斑先生の人外めいた怪力のアデデデデデデ!! アイアンクローは普通に痛い! 痛いですって!」

「そうだな」

「ごめんなさい! すいませんでした! 教え子の頭が柘榴みたいになっちゃいますって!」

「そうだな」

「誰か止めて!? 殺人事件になっちゃう! 身元不明死体が一つ出来ちゃう!?」

 

 ようやく解放されて思わず地面に蹲る。装甲越しだった筈なのに、痛かった。本当にどうなってんだ、あの人。人? いいや、アレは人ではない。千冬なのだ。

 

「また要らないことを考えているようだな」

「イエ! 滅相もナイナリ!」

「まあいい。織斑、武装を展開しろ。それくらいは自在に出来る様になっただろう」

「は、はぁ」

「お前も受けるか?」

「は、はい! 出来ます! やります! ガンバリマス!」

「ハッハッ、ざまぁ」

「夏野、次は潰すぞ」

「う、うぃ……」

 

 怖い。ただただ怖かった。

 冷や汗をだらだらと流しながら両手を上げておく。

 織斑は右腕を左手で掴むという構えをして数秒。光が収縮し、その手には白銀の剣が握られていた。雪片弐型。かのブリュンヒルデが用いた剣の名を受け継いだ一振。

 そのブリュンヒルデはと言えば、その剣を見て何かを思う訳でもなく、ただただ鋭い瞳で織斑を睨みつけている。

 

「遅い。〇・五秒で出せるようになれ」

 

 そして褒めもしない。この人にとっては当たり前のことなのだろう。人外と比べられて織斑も残念なことだ。アッハッハッハッ。

 

「ふべっ」

「阿呆は放っておく。次、セシリア。武装展開をしろ」

「はい」

 

 頭に何かの衝撃を受けた。ハイパーセンサーでギリギリ捉えられたソレは黒い塊で『シュッセキボ』と書かれていた。きっとアレは武器なのだ。痛い。

 オルコットさんの武装展開は速い。織斑に比べれば雲泥の差とも言える。

 どうやらソレには織斑先生もご満悦――。

 

「さすがだな、代表候補生。――ただし、そのポーズはやめろ」

「で、ですがコレはわたくしがイメージをまとめるための――」

「直せ」

「――、はい……」

 

 ともいかないようだ。つーか、合格基準が高すぎないですかね? 先のことを考えてると確かにクセが定着する前に直すことは大切だろうけどさ。オルコットさんが前に構えて銃を出現させたらおっぱいが鑑賞できないし。そのままでイイんですよ! オルコットさん!

 

「おい、阿呆」

「何も考えてません! 俺は至って真面目に見てました!」

「まあいい。アサルトライフルを出せ」

「はい」

 

 右手を軽く振るって握り締める。セーフティは外さず、トリガーに指が掛かっている。

 

「次、グレネード」

「――はいさ」

 

 ライフルから手を放し『収納』し、右手の平を上に向けてグレネードを出現させて握る。当然、ピンは抜かれていない。

 

「近接武装」

「って、一応、ナイフが二種類あるんですが?」

「両方出せ。出来るだろ」

「まあ……」

 

 グレネードを『収納』してナイフを両手に握り締める。互いに長さの違うナイフであるが、俺にはどういう用途で使うのかがさっぱりである。ただ単に二種類のナイフというだけしか分からない。

 

「「おぉ……」」

 

 クラスメイト達から聞こえる感嘆の声。そんな声に織斑先生は溜め息を吐き出しながら言葉を出す。

 

「阿呆でもココまで出来る様になる」

「織斑先生、もっと素直に褒めてもいいんですよ?」

「このドヤ顔を潰す為にも各自、修練を積むように」

「「ハイ!」」

「凄い一体感だけど、なんでだろ、涙が出てきた……」

 

 目標がある事はいい事だ。その目標が俺の顔面を潰す為という目標でなければもっとよかった。

 

「時間だな。今日の授業はココまでだ。織斑、グラウンドを片付けておけよ」

「はい……」

「ハッハッ、ざまぁ」

「阿呆。お前もだ」

「ひぇ……俺は悪くないじゃないッスか」

「私の命令だぞ? 喜べ」

「ヤッター……やったー……はぁ」

「お、おう。その……ありがとう」

「ふっ、感謝される筋合いはない」

「そうだな。じゃあさっさとやろう」

「なんか無視安定とか思ってないか? なぁ! なぁ!」

 

 土を取りに織斑とふざけながら移動していると高速で小さな石が俺と織斑の間を通過した。発射された場所には織斑先生が珍しくニッコリと笑っていた。

 ハイパーセンサーで捉えられた唇の動きで俺たちの背筋は凍った。「いい度胸だ」。変哲もない言葉だ。けれど俺たちにとっては恐ろしい言葉である事には違いなかった。

 

 

 

 

 

「夏野って凄いな」

「まあ、俺が凄いのは分かってたことだけどな」

「……さて、さっさと終わらせるかー」

「ごめん。謝るからスルーはやめてくれ。心にくる」

「ならふざけなければいいだろ?」

「ヘラヘラ笑うのとふざけるのをやめると死んじゃう!」

「あ、そう」

「死んじゃう!?」

「ソレはどうでもいいんだけどさ」

「お、おう……俺の命って軽いなぁ」

「武装展開のコツとかってあるのか? 日常で刀出すとかさっぱり感覚が掴めないんだけど」

「あー……まあそうだろうなー」

「というか、お前があんなにスラスラと銃出してるのも疑問なんだけど?」

「フッフッフッ、気付いてしまったか、織斑一夏ッ! 俺が裏の住人だと言うことに!」

「お前ッ! やはり、スパイか何かだったんだな!」

「ハッハッハッ! バレてしまったからには仕方ない! ココで死んでもらうぞ! 織斑一夏ぁ!」

「クッ!? こんな所で死んで堪るか!」

「……何をやってますの?」

「わからん」

「……夏野、黙ってやるぞー」

「ういーッス」

 

 盛り上がったテンションが美少女二人の声により平らになる。そう、まるで盛り上がった地面をトンボで均すように!

 男の子同士にしか分からない世界があるのだ。

 

「それで、コツとかあるのかよー」

「んー、たぶん俺に聞くよりもオルコットさんに聞くほうが有意義だと思うぞ?」

「男の方が楽」

「お前……だから俺にホモとか言われるんだぞ?」

「そうですわ! そんなおちゃらけた男よりもわたくしが二人きりで――」

「いいや、一夏には私が教えるんだ。お前など必要ない」

「なんですって!?」

「あー、うん。なんか意味が分かったわ」

「納得してくれてありがとう」

 

 やいのやいのと女二人なのに姦しく騒いでいるオルコットさんと篠ノ之さんを遠い目で見ながら納得する。アレは無理かも知れんね。

 

「っても、俺は反復練習で無理矢理意識付けしたからなぁ」

「やっぱソレしかないよなー」

「でも刀だろ? ほら、抜刀とか、構えとかで意識付けできりゃァそのまま行動に移せるぞ」

「なるほど……出現させる感じで思ってたのが間違いだったのか」

「間違いって訳じゃねぇけど。ISって基本的にはコッチの思考に従ってくれるから、無理に出すってよりも握り締めて出す、って方が想像しやすいんじゃね?」

「うーん……まあ要練習だな」

「努力は嘘を吐かないってのはいい言葉だねぇ」

「夏野さん。そういえば反復練習と言いましたわね?」

「あー……言った?」

「言ってたな」

「貴方も一夏さん同様にISに触れたのは最近の事でしょう? 少なくとも授業で触れてはなかったと思いますが、どこで反復練習なんてしたんですの?」

「そこは、ほら……俺って天才だからねっ☆」

「あ、そうですか」

「待って待って、もうチョット構って!」

「いやですわ。面倒くさい」

「えーん、イチえも~ん。オルコットさんが苛めるよぉ」

「よかったな」

「実はちょっと嬉しい」

「ひっ……」

「冗談だから、マジで引かれるのは心が痛むからやめて」

 

 俺の心だって傷つくんだぜ!

 まあ冗談と言っただけで嘘とは言ってないから何も問題はない。オルコットさんの視線が相変わらずキツイけど、ちゃんと冗談として受け取ってくれているようだ。

 オルコットさんは俺を苛めてストレス解消、俺は単純に嬉しい。まさにWIN-WINの関係と言える。オルコットさんの心的疲労はまた別の話だ。




>>一夏のISスーツ
 書くに至って改めてみたけど、腹筋スゲーっす。

>>穂次「いい筋肉してるな、と」
 一夏「お、おう。ありがとう」
 穂次「ウチ、屋上あるんだけど……」
 一夏「(お前の自宅は)ないです」
 という会話も書いてたけど消しました。

>>「いいんやで」
 ええんやで

>>夏野穂次の特殊能力
 ないです。

>>穂次がスラスラと武装展開できる理由
 特殊能力でもなんでもない。たぶん理由をちゃんと書けるのはシャルロット辺り……かも?

>>そんな事はどうだっていい! 重要な事じゃない!
 セッシーの家畜の見るような瞳よりもわたわたしている山田先生を見るチャンスだ!

>>穂次「俺が裏の住人だと言う事に!」
 一夏「お前、スパイだったのか!」
 穂次「バレてはしかたない!」
 自分で言ってる。というツッコミはなし。男ってこんな感じ。

>>オルコットさん
 一夏に惹かれてはいるけれど、恋という訳ではない感じ。二人きりになりたいのも自分の気持がモヤモヤしてるから。

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