天夏は、運が良かったのか誰も入浴してこなかったので、スケベ大魔王の称号を修得することはなかったのであった。
というよりも元から転生する前にとっくに取っていたりするのだが、そんなことはさておき、
「遠慮しないでくれ、天夏君、ヤヨイくん」
「うれしいですわ‼ お二人に会えて」
「あの~わたしとお友達になってください‼」
「勿論だ」
「良いぜ、喜んで‼(とっくに友達なんだがな)」
「いいお友達が出来てよかったな」
「はい‼」
現在、夕飯を食べているのだが、日本で普通に生活していても食べれない五反田食堂と月と鼈ほどの豪華な、料理が所狭しと並んでいたのであった。
テーブルマナーに気を付けながら天夏と弥生は料理を口にしていたのであった。
スミレから友達になってくれと申し出たので、申し出を受けたのであった。
二人が断る訳がない、それは、自分達がとっくに友達なのだから。
「?」
「スミレ、どうしたのです?」
「お父様、あの剣は?」
「あれは、テトラが持ってきたくれた剣なんだが、テトラとアンナも抜けなくてな、仕方なく飾っているのだよ」
【機攻殻剣を飾りにするな‼】
「(?_?)」
夕飯を食べ終えて談笑していたのだが、スミレがふと壁に飾られている青い拵えの二尺三寸の日本刀を指さして、質問したところ、テトラが竜の里でペンタと一緒に仕事で訪れた遺跡で見つけたらしく、テトラもアンナも抜刀出来なかったので、仕方なく飾ったのだと説明したところ、サンクチュアリガードが突っ込んだのであった。
こうして夜が更けていったのであった。
「ヤヨイ、あれ」
「間違いない」
【わたし達と同じ神装機竜です】
【竜の里・イーラビータだったか、そこに住んでる、テトラはこの家の親戚らしい、おまえ達とは同い年、あの機攻殻剣は、竜の里の竜が志半ばで我らのようにこの世を去った魂を宿したものだしな】
「ああ、あの機攻殻剣の主は、セシリア」
「今はスミレと呼んだ方がいい」
天夏と弥生は、天夏の宿泊部屋で、スミレことセシリアのことを考えていたのであった。
そして壁に飾られた日本刀が機攻殻剣であることは間違いないのは、二人の相棒が、竜の里の竜であったからだ。
なので、テトラがこの家の親戚であることは知っていたのであった。
「たしか、チェルシーがこの引き出しに、わたしを見つけてくれた際に着ていた服のポケットに入っていた物を閉まってくれたのよね、怖い、けど、確かめないと」
スミレは、チェルシーが自分を運んで、着替えさせる際にIS学園のポケットから出てきた物を机の引き出しから取り出すことにしたのであった。
「」