義姉、虎徹と別れた天夏は村雨に教えてもらった道順で、次元武偵の資格を得るためにやってきた場所は、
「あの~此処で次元武偵の申請は?」
「此処で会ってるよ、待ってたよ「織斑一夏」」
「‼」
「自己紹介、まだだったね、ボクは、ラタトスク所属、特務エージェント次元武偵隊、流星の絆の大将、鳴流神龍姫、今日からよろしくね」
「お願いします、そしてオレは、織斑一夏ではなく、天河天夏です」
「従兄弟なんだし‼」
「え、そうだった(=゚ω゚)ノ‼」
【お前、こいつの母は旧姓、天河だ‼】
そう、何を隠そう、龍姫が大将を務めている部屋にやってきたのであった。
義父、悠馬から話は聞いていたのだが、まさか、目の前にいる人物が、自分とさほど歳が変わらない、従姉妹だとは思ってなかったので、それに何も言ってないのにも拘らず以前の名前を良い当てるという離れ業までやってのけた黒髪のお尻まで伸ばしている髪をリボンでポニーテールに結っている、従姉妹、龍姫に驚くしかなかったのであった。
「来たんだ、お兄ちゃん」
「天馬もこの隊なのか?」
「そうだけど、ごめんね、一緒に、お兄ちゃんの正室のみなさんを探しに行けなくて‼」
「‼」
「さっそく、これを受け取ってね、今日から、次元武偵として」
「はい‼」
もちろん、義妹の天馬もいたので、気が抜けたのかほっとしていた天夏だったが、星龍から次元武偵の手帳とアイテムパックを受け取ったのである。
義妹に揶揄われながらも、龍姫から次元武偵として気を引き締めることを言われたのであった。
「なんで、オレのこと」
「これ、見覚えないかな?」
「あ、ISの取扱説明書‼」
「これじゃ、ISの説明になってないから、天夏、クジョウ島に行かないと、彼女、待ってるよね」
「行ってきます‼」
天夏は何故織斑一夏と知っていたのかと質問したところ、龍姫がどう見てもタ○ン○ージ以上のIS取扱説明書をテーブルの上に乗せたのであった。
それは、天夏が捨てたものだった。
捨てたことで、龍姫にISの取扱説明書が渡ったのであった。
龍姫が読んでみると、全く絵が無いので、分かりづらい内容だったと答えたのであった。
そして、天夏は、最初の目的地のクジョウ島に転送ルームから向かったのであった。
「ここか、なんだ、この異変?」
【これは、天夏‼ 気を付けろ‼ これは陰陽術、それも、天神の社へ行くしかない‼】
「ああ、待ってろ! 箒‼」
フラクシナスから無事にクジョウ島に到着した天夏を待っていたのはなんと、陰陽師が発動した術だったのであった。
サンクチュアリガードが陰陽術を発動している術者を倒さないと行けなと言い、居場所はサンクチュアリガードが割り出して、クジョウ島の天神の社にいることがわかった以上、箒を見つけ出すことにしたのであった。
「ぐっ‼」
「陰陽の道の者は、見鬼を行う。鬼を見るのはただの術理にあらず」
「ヤヨイさん‼」
「ここまでなのか・・・」
天夏が向かっている天神様の社内では、ドウマという陰陽師が、闇、瘴気を解き放とうとしていたのであった。
義姉のカスミと別れてしまった、弥生は、天神様の社に到着して、アイリス達と合流して、突入したのだが、あまりにも今のヤヨイにはかなう相手ではなく、やられてしまい、気を失ってしまい、アイリスが治癒術を施していたのであった。
夜空にあれまさる月の大神、<まがこと>つみけがれ、祓い給え、清め給え。荒ぶる御魂を、鎮め給え、月の大神、さきわいたまえ、あとはお願い‼」
赤髪の少年は、剣を構えて応戦することにしたのであった。
「ここか、‼ 急ぐぞ‼」
「待って‼ あんた誰? わたしはカスミ」
「天夏です、急ぎましょう‼」
「ええ、妹が先に来てるのよ」
「妹さん?」
道中でなぜか何しに来たのか忘れてしまった巫女、セツナとトワに出会った天夏は一緒に天神の社に向かうことになったが、急に光が降り注いだ瞬間、二人は目的を思い出し、そこでカスミと遭遇して、社に突入したのであった。
「此処は?」
ドウマにやられてしまい気を失ったヤヨイは真っ暗な場所に立っていたのである。
そして、
「ほ、ほ、ほう、ほうきーーーーー‼」
「なんだ‼」
「誰だ?」
【どうやらこいつが陰陽術を発動していたのか‼】
意識を取り戻したヤヨイは得物にしていた弓を持って立ち上がって、振り向くと、天夏が、抜刀した状態で、義姉、カスミ達と一緒に助けにやってきたのであった。
「オレがおまえを倒す‼」
「何故だ‼ 見知らぬわたしを‼」
「助けるのに理由はいるのか‼」
「‼」
天夏は機攻殻剣「サンクチュアリガード」を抜刀して、構え、弥生の前に立ったのであった。
ヤヨイは何故、自分を助けてくれるのかわからなかった、天夏が助けるのに理由なんかいらないと言った瞬間、弥生の中で弾ける音がした、その時だった、
「なんだ‼」
「あれは、社に奉納されている刀‼」
【主様、お待ちしていました、この力、存分にお使いください‼】
「そうか、わたしは」
「やるぞ、サンクチュアリガード‼」
「行くよ‼ トワ‼」
「セツナ‼」
紅色の拵えの二尺三寸の日本刀がヤヨイのもとに飛んできて、そして、主としてヤヨイを認めて、弥生はその打刀を手に取ったのであった。
そして、これ皮切りに怒涛の快進撃で、
「これで終わりだ‼ 魔神剣‼」
「ぬわ‼」
「さてと、今日はウチに泊まって行くといいわ」
「ありがとうございます、オレ、天夏、天河天夏です」
「天夏ね」
見事ドウマを倒した天夏達は、解散して、天夏は朝宮家に一泊することになったのであった。