天夏は目の前でいとも簡単に、空間から一瞬で手元に呼び寄せていた天馬に呆然としていたのであった。
「確かに、ISにも拡張領域があるけど、ボクは、これだから」
天馬は先ほどの日本刀と同じく、今度は黒い警察手帳と同じ大きさの手帳を取り出したのであった。
「次元武偵、だから」
「嘘だろ(=゚ω゚)ノ‼」
【IS学園は鎖国中だしな】
「ボクもだ、おまえも次元武偵になるだったら、明日にでも、フラクシナスで手続きして来い、お姉ちゃんが、話通してやるから、それと」
「うわ‼ 髪が‼」
「流石に、織斑一夏が生きてることがばれたら、マズイしな、髪位伸ばした程度でも、ばれない、明日、行くんだろ、一緒に行こうぜ 生き方知らないんだろ」
「いいの?」
「仕事場だよ‼」
その手帳は現在の警察で採用されている手帳と同じ二つ折りになるタイプで、そこには、天馬の顔写真が貼られていて、下には、次元武偵、天河天馬と記されていたのであった。
もちろん、虎徹も同じく次元武偵にして、従姉妹達の手伝いをしているのであった。
フラクシナスが一番の近道なので、明日、虎徹と一緒にフラクシナスに行くことになったのであった。
「その子、どうするの?」
「嫌‼」
「この子を、養子にします、名前は、明神、朱音」
「いい名前じゃない、よろしくね、わたしは、あなたのお姉ちゃん、明神、恵都」
「朱音、ありがとうございます、今日からお世話になります」
遡ること数時間前、学校と仕事を終えて帰宅した、子ども達に、卯月は、引き取ることにした、記憶喪失の鳳鈴音を紹介したのであった。
怯える鳳鈴音に、金髪碧眼の女性、恵都は察したので、優しく自己紹介をし、妹として受け入れることにしたのであった。
鳳鈴音改め、明神、朱音という名前を貰った、心なしか喜んでいたのであった。
「今日はこの辺で、朝飯にしよう」
「そうだな、父さん」
「天夏お兄ちゃん、魔神剣も出来なかったのに、もうできるようになったんだね」
「ああ、まるでゲームの世界だな、こんな技できるなんて」
「ISは、接近は剣、遠距離は銃って相場が決まってるが、次元武偵達は接近武器だけでも万能な戦い方が出来る、今日は初めての次元武偵としての一歩だ」
義姉、虎徹に妖術で腰まで伸ばされてしまった髪は一旦切ったのだが、一晩でもう腰まで伸びてしまったので、仕方なく、一本結びにして、現在、道場で、基本的な天然理心流を仕込まれていた、天夏は、昨日のなにも出来なかったのが嘘のようで、今では、奥義まで使えるまで出来るようになっていたのであった。