バンエルティア号でクラトスが二年前のドイツで誘拐された一夏を救出したことを話したのだが、結果、剣心だけで助けられたのではないかという自分達がいたことを話したのであった。
一方その頃、
「はぁ、一輝、ちゃんと良い人の所に保護されてるかしら?」
ステラⅤは神崎家のお風呂に入りながら黒鉄一輝がちゃんとした人に保護されたのか心配していたのである。
たとえ姿形が変わろうと絶対に会いに行くという約束だけが今の黒鉄一輝とステラ・ヴァーミリオンの支えになっているのである。
「さてと、あがるかしら(固有霊装が使えないし、これから戦闘になったらどうしよう)」
ステラⅤはお風呂から上がることにしたが、内心では、これからもし戦うとなった場合に固有霊装が使えない自分が戦えるのかと考えていたのであった。
「これを着ればいいのね、なかなかいい服ね、なんとなく、破軍学園の制服に似てるけど」
お風呂から上がって脱衣所に設けられていた籠に入っていた祐依がミヒカリヒメである地位を利用し、勇龍達に、用意させた私服として申し分ない露出を失くした白黒のクリアドレスと下着を着用したのであった。
どうやら余程気にいったらしく、脱衣所の鏡で確認していたのであった。
どことなく後ろに付いていた白い大きなリボンで、破軍学園の女子制服に見えなくないのである。
「お先に失礼しました」
「え~と? オレ、神崎和真です 誰ですか(゚Д゚)ノ‼(龍音並のプロポーションだな(;゚Д゚))」
「すいません、お兄ちゃん‼ わたし、妹の神崎美緒です」
「(ここは敢て、本名を名乗った方が良いのかしら?)ステラよ」
「ステラ? あ‼」
「ほら、和真、お風呂に入ってきなさい」
「は~い」
お風呂から上がったステラは内心、一輝の元妹、珠雫と同じ髪色だったことに軽くショックを受けたが、一輝に出会うためなら髪色など気にしていられないと誓い、脱衣所から出たところで、神崎兄妹に遭遇したので、敢て本名で自己紹介をしたのであった。
和真と美緒は完全に、転生したステラ・ヴァーミリオン本人だと言うことに気がついたのであった。
これも次元武偵の経験の賜物なのであろう、和真は母、祐依にお風呂に入ってくるように言われて、お風呂に向かって行ったのであった。
「さてと、どうします、ステラ・ヴァーミリオンさん?」
「‼(この子、なんでわたしのフルネーム知ってるの(;゚Д゚))」
「和真と美緒は、この年で、次元武偵の資格を持ってるから」
「次元武偵?(もしかして、あの子達も)」
流石、一目でステラ・ヴァーミリオンだと見破ってしまった神崎家の末っ子、美緒に呆気にとられてしまったステラに、神崎家の大黒柱、修司から兄妹揃って、次元武偵だと説明したのであった。
ステラVは冬龍達も次元武偵なのかと思っていたのであった。