転生し、神崎家に保護されたステラ・ヴァーミリオンは、神崎兄妹の母、祐依が持ってきた立てかけ式の鏡を見て、言葉を失ってしまったのであった。
そう、龍月が転生させる際に、敢て、ステラ・ヴァーミリオンは、死んだことにしておいた方が本人の為だと思って、銀髪碧眼のロングヘアーの艶やかな髪に変わっていたのであった。
ステラ・ヴァーミリオンは、固有霊装までも使えない体になっていたので、自分が築きあげた全てを失った気分になっていただろうか、愛する黒鉄一輝を探す手立てもなき今、どうすることもできない自分に、落ち込む以外出来なかったのであった。
「もう、落ち込んでたら、ダメよ、今日は、遅いからウチに泊まっていきなさい」
「え、良いんですか?」
「ああ、行く宛があるのかい?」
「そうでした、わたし、ステラ・ヴァーミリオンは、死んだことになっていたんでした」
「お風呂入ってるから、入ってらっしゃい」
「お言葉に甘えて、そういえば、わたし着替えが」
「大丈夫、用意してあげるわよ(勇龍ちゃん達に頼んでみるかしら、いろんなサイズの服作ってるし)」
「では、お風呂貰いますね」
落ち込んでいたステラ・ヴァーミリオンに祐依がユーリほどではないが励まし、今日は家に泊まって行くように言い、ステラVは自分が着ていた破軍学園の制服しか服がないことを思いだしたが、祐依が用意すると言って、ステラVはそのままお風呂に向かったのであった。
後で、勇龍達がステラVのスリーサイズに合わせた自作していたコスプレ衣裳の中から私服として着ている、守護女神時代着用していた胸元の露出を失くしたクリアドレスを三着ほど神崎家に、和真達に気づかれないように、ステラが宿泊する部屋と、風呂場に祐依が受け取って、持って行ったのであった。
「IS学園、それと破軍学園、なんで‼」
「一夏達に、一輝とステラVまで‼」
「ああ、この俺様も許せねぇよ」
「ISが魔物に敵わないってわかった上で襲撃だったのだろう、ルエルと言う者は」
「そうね、あたしがISについて調べたところ、完全に、競技と対兵器にしか作られてなかった欠陥品だったわよ‼」
「一夏か、あれからもう二年経つのか」
「なんだ、クラトスは、一夏に会ってるのか?」
「ああ、忘れもしないわたしがとある仕事で、龍美達の母である、剣心と、ドイツという国へ主赴いた時、ドイツはISのモンド・グロッソと言う大会が行われていた、もちろん、一夏の姉、千冬も出場していた、そこで、一夏は、テロ組織に誘拐されてしまった」
「もしかして、クラトスさんが助けたんですよね?」
「ああ、わたしと、後で合流した剣心達、そして、ヴィルフリートで、潜伏先に突入して、一夏を救出した」
「敵は?」
「剣心が一瞬で素手で気絶させてしまった・・・」
アドリビトム組もルエルたちの暴挙に頭に血が上っていたらしく、その横で、クラトスが二年前の織斑一夏を誘拐した組織を潰したことを思いだして、結果、剣心だけでよかったのではないかという認識を持ってしまったのだと話していたのであった。