IS学園が襲撃される数分前、日本魔導士支部に乗り込んだ冬龍達は最上階で踏ん反り帰っているであろう、黒鉄巌の身柄を確保しに最上階に問題なく到着したのであった。
冬龍と夏龍の顔を見た黒鉄巌は、自分に傷を負わせた龍姫にいまだに憎悪の炎を燃やしていたが、十年前のことだったので、龍姫が女であることを知らずに世界中を探させるという指示を出してたのであった。
だが、もう黒鉄巌の天下も落日を迎えようとしていたのは時間の問題なのである。
「ガキの分際で‼」
「これでも喰らえなのだ‼」
「なんな・・・と‼」
「残念でした‼ 牙狼撃‼」
「なんだと・・・」
「さてと、帰ろうぜ」
黒鉄巌の実力は全くと言って、冬龍達の足元にも及ばなく、ここでもルーシーが投げたごみ箱を囮にした作戦が成功して、懐に入った冬龍は、ユーリに教わったボディブローを叩き込んで蹲った黒鉄巌の身柄を確保したのであった。
一方で、
「此処か、頑張れよ‼」
「ああ、行ってくる‼」
「一輝・・・」
無事に黒鉄一輝とステラ・ヴァーミリオンを鍛え上げたビスケは、黒金巌の妨害を冬龍達が防いでいる間に七星武祭会場まで送り届けることが出来たのであった。
だが、ステラは何かに気づいていたのか思いを寄せている黒鉄一輝の身に何かが起きそうでならないと言った感じで、七星武祭会場に足を踏み入れたのであった。
「いやな予感がするから、早く、七星武祭に行かないと‼」
「そうなのだ‼」
「ああ、ルエル・サクラリッジ、絶対におまえは許さない‼」
「立て‼」
「貴様ら‼ こんなことをして許されると思っているのか‼」
「ダメな大人なのだ‼」
「七星武祭の会場へ‼」
天界の特殊部隊が到着し、黒金巌の身柄を確保したので、冬龍達は急いで七星武祭の会場に赴くことにしたのであった。
先ほど、IS学園がルエル・サクラリッジの手に墜ちて、一夏達が命を落としたと、叔母たちから訃報のお知らせが舞い込んできたので、愉快な道化達が黒鉄一輝の命を狙っているのではという考えに至ったので、冬龍達は一旦フラクシナス経由で、七星武祭の会場に向かったのであった。
「此処が、七星武祭の会場か」
「ヴィヴィオは来てないのか」
「叔母さん達も、あっちの片づけがあるから来れないし」
「今何時?」
「もうすぐ、三時半を過ぎた所だね」
「龍姫叔母さん達も遅れそうだな」
無事に七星武祭の会場に到着した冬龍達はいつでも戦闘が出来る位置について黒鉄一輝の試合を観戦することになったのであった。