デュラハンの攻撃に気づくことが出来なかった千冬を庇って無残にデュラハンの槍に心臓を貫かれた一夏を見た箒達は憤怒の炎を剥き出しにルエルに捨て身の特攻を仕掛けて行ったのである。
ルクスとセイバーも流石にその行為を見過ごすわけにはいかないので、止め行ったが、もう、箒達はISに備わっている武器を構えて、制止を振り切っていたのだから。
「一体、片付けた‼」
「ぐぉおおおおおお‼」
「‼ マズイ‼ そいつは、同時に‼」
「間に合わない‼」
アノマリービースト、アヴァターシャドウを怒りに身を任せて、アノマリービーストだけ倒してしまった箒達だったが、それが片割れであるアヴァターシャドウがデンジャラスモードを引き越すことに気付いたがルクスが動いた所で間に合わなかったのであった。
「ぐぉおおお‼」
「しまった‼」
「箒‼」
デンジャラスモードになってしまったアヴァターシャドウは箒の攻撃に対して無敵状態になって、箒をISごと掴み、そのまま地面に引きずり、最後はアリーナの地面に叩きつけたのであった。
アヴァターシャドウの攻撃で地面に叩きつけられた箒もピクリとも動かず、そこには夥しい血が流れていたのである。
「箒~‼」
「さようなら‼」
「キャあああああ‼」
「鈴‼ セシリア‼」
「オレは御子だ‼」
「貴様たちは嫁を殺した以上、道連れだ‼」
「ラウラ、やめるんだ‼」
鈴とセシリアは箒が殺されたことに我を忘れて、ルエルに特攻したが、運がルエルに味方したのだろうか、ルクサントでシャルロットだった太陽と月華を襲い、恋龍に完膚無きまでに叩きのめされ、天界で処刑された騎士、自らを、狂焔の御子と評していた男、ネルガル・ゾラウがラウラから見えない位置で思念体としてよみがえり、バフォメットになって、両手に持っていた双剣を投げて、鈴の右腕と、セシリアの左腕を切断してしまったのを見た、ラウラが自滅覚悟でルエルに特攻していったのだが、ルエルに逃げられてしまったのである。
ルエルに気を取られていたことで、
「オレは悪くねぇぇっぇえ‼」
「ああああああ‼」
「ラウラ‼」
ネルガルが暴走してバフォメットになって投げていた双剣がブーメランの要領で戻ってい来ることに気付くのに遅れてしまい絶対防御が発動したが、致命的なダメージを受けてしまったのであった。
「遅かったか‼ セイバー‼」
「おまえは‼」
「嘘だよね、わたし達が間に合わなかった‼」
「このまま、ほっとくわけにはいかないよ‼」
龍美達が到着したがもう既に無残な惨状が広がっていたのであった。