突如現れたルエルによって放たれた瘴気の魔人とアノマリービースト、アヴァターシャドウと言う魔物に襲撃を受けてしまったIS学園の生徒達は、千冬の誘導もあって無事にアリーナから脱出したのだが、
「一夏‼ おい、織斑は知らないか?」
「先生‼ 多分、避難している間にはぐれちゃったじゃ‼」
「クソ~‼(また、一夏をあんな目に遭わせるのか‼)」
ルクスと一夏達がいないことに気付いた千冬と副担任の山田真耶は、特に千冬は以前、弟、一夏が、自分が出場していたISのオリンピック、モンドグロッソにて誘拐されて、怖い思いをさせてしまったことで、引退を決意し、今に至るのである。
もう、二度と弟をあのような目に遭わせたなくない、という、どこかしら、ルーンナイトのエスメラルダと気が合いそうなことを考えていた千冬は避難させた生徒を山田真耶に任せて、弟達を助けるべく、IS格納庫に急いで向かったのであった。
「ぐぉおおお‼」
「きゃぁっぁあ‼」
「しまった、これは麻痺させるものか‼」
瘴気の魔人を倒したが、アノマリービースト、アヴァターシャドウの巨体に似つかない素早い動きから繰り出される連携攻撃と弱点が異なるためと、こういった魔物と戦ったことのない一夏達は苦戦を強いられていたのであった。
脱出するにもルエルによって展開されている赤い結界によって入るのは自由だが出るには、条件を満たす必要があったのである。
それが、瘴気の魔人とアノマリービースト、アヴァターシャドウの討伐である。
セイバーも助太刀に入っているが、アノマリービースト、アヴァターシャドウと言う翼を持ったに対する空を高速で駆ける敵とは、二十年前のライダーとの一戦の経験が功を奏したのでルクスと息の合った連携を取れていたのである。
最弱と騎士王のダッグが誕生したのである。
鈴がアノマリービーストの放つ麻痺効果がある球体に当たってしまい、ISの機能が、絶対防御以外停止してしまったのである。
ラウラもその攻撃に気づき交わしているが、
「ぎゃはっははは(*^^*)‼」
「奴を倒せないと‼」
ルエルが次々と小型な魔物を次々と生み出していくのでなかなかルクスと騎士王の甲冑姿のセイバーですら埒が明かないのである。
「一夏‼」
「おやおや、遅い到着ですねぇ、もう少しで、この方々が美しくなる所したよ‼」
「織斑先生‼」
IS「打鉄」を起動させてやってきた千冬が助けに来たが、あまりの惨状に驚いていたが、日本刀型の武装を構えて、魔物を斬り捨て始めたが、ルエルにはまだ余裕が見えていたのであった。
そう、千冬の性格をしていたかのようだった。
ルエルは、そこを見逃すほど、甘くない。
「千冬姉‼」
「ザクッ‼」
「嘘だろ、一夏‼」
「遅かった‼ だが」
「おまえは絶対に‼」
箒達「許してたまるか~(もんですか‼)」
「待ってください‼ 敵の思うつぼです‼」
「さようなら、可愛く、美しく壊れなさい‼」
ルエルが瘴気から生み出したデュラハンに背後から近付いていたことに気づいていなかった千冬を、弟の一夏が突き飛ばしたが、デュラハンが持っていた突撃槍の前では絶対防御が発動できず、無残にも一夏の心臓を貫いていたのであった。
ルクスは助けられなかったという思いと憤怒し、一夏の幼馴染み二人、そして、光焔の御子と同じ名前を持つ者、産まれ持ち戦士として育った自分に恋という物を教わり、それを奪われてしまった兵士、お家存続のために奮闘していた青い雫の戦士までもが、ルエルに特攻していったのであった。