龍月はラタトスクを仲介してきた天界の任務を示されていた召喚した英霊「アトリアル」、金髪碧眼の英霊で、聖剣「エクスカリバー」を抜いた副作用で、召喚主つまりマスターの龍月同様に不老不死の存在になってしまった小柄な少女に見える騎士王は、ラタトスク拠点の戦艦「フラクシナス」の転送ルームを経由して、IS学園がある付近に到着したのであった。
「此処ですか、霊体化すれば問題なさそうです、監視対象は、一夏と、その仲間達でしたね、一週間の監視が任務、成し遂げて見せましょう」
IS学園がある島に到着したアトリアルことセイバーは女性でも部外者となればISと言う兵器の攻撃を受けることになりかねないので、霊体化して、中に入ることにしたのであった。
もちろん、英霊と言う存在なためかサーモグラフィーにすら映らないので監視カメラで確認できないのである。
セイバーはマスター龍月から受け取った写真を見ながら監視対象の一夏達を探して回ったのであった。
「確か、1年1組でしたね、分かりやすくて、助かりました」
「一夏、この前のこと覚えてる?」
「ああ、背の高い男だったり、プライドが高そうな女の人になる化けもんと戦っていた、八本の剣に分解できるのに、さらに、周囲に剣が刺さった荒野を出現させて、捕らえて滅多斬りにしていた人のことだよな、覚えてるぞ、あれは忘れたくても忘れられないしな」
「あの方が、織斑一夏ですね、側にいたのは、クルスでしたか?」
霊体化していたこともあって、難なく一夏の教室に侵入したセイバーは教室の後ろの壁に寄りかかって、監視対象達が来るのを待っていたのであった。
数分が経って、監視対象の一夏達が教室に入ってきたのである。
どうやら来栖達とは同じクラスだったらしく、鈴以外の監視対象が一組に配属されていたのでセイバーも手間が省けたので、観察することになったのであった。
もちろん、一夏達の監視だけはなく、IS、機龍の情報も確認してくるのも今回のセイバーに課せられた任務で、もしアリーナと呼ばれる闘技場に魔物並びに次元犯罪者が現れた場合、セイバーが自分で判断し、一夏達が頃されそうになった場合、セイバーの助太刀が許されているのであった。
「鈴と言う者は、二組ですし、良いでしょ‼」
「なんか、オレ、見られている気がするんだが?」
「一夏も感じてるんだ、ボクもだよ」
「気づかれているのですか? まぁ、いいでしょう」
セイバーは壁にもたれながらホワイトボードの方を見ていたのだが、一夏とクルスはセイバーが霊体化しているのにも関わらず、感付いていたのであった。