超次元kurosu   作:天龍神

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夏と冬の龍

次元武偵達が黒鉄巌の逮捕の準備に取りかかかっている頃、小さき龍神は自らを磨いていたのであった。

 

「虎牙破斬‼ 獅子戦吼‼」

 

「やるね‼ こっちも行くぜ‼ 虎牙破斬‼ 爪竜連牙斬‼」

 

「夏龍、今日のお仕事、どう思う?」

 

「いい歳こいたおっさんのわがままと腐った固定概念ぶっ壊しに行くだけだろ‼ とりあえず、破軍学園に侵入した武装集団を制圧しねとな‼」

 

冬龍は、とある依頼で起きた地上に噴き出したマナかエアルのような物質の暴走によって生み出されたもう一人の自分なのだが、冬龍が師と仰ぐ人物がユーリ達だった影響か、口が悪いが、お人好しなところは冬龍そっくりで、冬龍が右茶左翠のオッドアイに対して、夏龍は金一色の瞳を持っていたのであった。

 

戦闘術は二人とも刀剣類などを用いた天然理心流の武術系統に準しているのである。

 

どうやら今回の次元武偵の仕事に参加するらしく、飛行島で知り合った本物の悪魔の少女、ルーシィと今日は一緒に次元武偵の仕事をすることにしたのである。

 

ルーシィは次元武偵の資格を得たらしく、一緒に今回の仕事のパーティーメンバーに入ったのである。

 

ルーシィは小柄な体格に似合わず、カロル以上の怪力の持ち主なので、今は斧かハンマーを得物にしているのであった。

 

「この辺にして、帰るか」

 

「そうだね」

 

今日は学校が午前中に終わったので超神次元ゲイムギョウの武偵所で依頼を受けて、二人で特訓をしていたのであった。

 

いい頃合だったので、家に帰って、連絡を待つことになったのである。

 

「颯太、一緒にお昼にしない?」

 

「いいですけど?」

 

「それじゃあ、テラスで待ってるから」

 

茶熊学園はお昼休みになったらしく、銀鮭カフェテリアのテラスで一緒にお昼にしないかと、颯太にとって姉貴分の龍美から誘われたので、幼馴染みの姉からの誘いを無碍に断ったら失礼だと思った颯太は一緒にお昼を取ることを約束して、茶熊学園の食堂「銀鮭カフェテリア」のテラス席に向かう龍美を見送ったのであった。

 

「そういえば、このお金を使えばいいんだっけ?」

 

「注文は?」

 

「それじゃあ、和食定食でお願いします」

 

「和食定食‼」

 

颯太は転生して無一文同然だったのだが、恋龍から1000ゴールドほど渡されたらしく、食堂で定食を注文して、テラス席を目指したのであった。

 

定食をカウンターで受け取ってひっくり返さないようにテラス席へ歩みを進めたのであった。

 

「よ、オレは、隣のクラスの、ユーリ・ローウェル」

 

「ジュディスよ」

 

「え~と、岸辺颯太です」

 

テラス席に着いた颯太は、龍美達だけではなく、次元武偵の面々が集まっていたので自己紹介をしたのであった。

 

 

 

 

 


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