恋龍は、槍使いの英霊のようで並列世界つまりパラレルワールドの女武将の英霊を召喚して見せたのであった。
契約した恋龍は召喚した槍使いの英霊で本来の名前は聞いてなかったので、恋龍は家に帰ってから詳しく質問すると言って、魔法陣から離れて、大龍の召喚の順番が回ってきたのであった。
「綾瀬、どう?」
「わたしもこういった召喚を初めて見る、興味深い」
「はい、こうして、英雄の霊を召喚し、使役すると言ったものは長年の経験でも初めてですね」
「それじゃあ、行くで‼」
恋龍の英霊召喚を目の当たりにした一行は、驚きを隠せないでいたのであった。
それもそうだろう、精霊の王である綾瀬達でも初めての出来事で、指揮者であるローエンも初めて見る召喚儀式に興味を持っていたのである。
そして、大龍も英霊召喚に取り掛かり、魔法陣の前に立って、
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。 祖には我が大師シュバインオーグ。
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
みたせ みたせ みたせ みたせ みたせ
「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する」
「―――――
「――――――告げる」
「――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
「誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。」
大龍も先ほどの恋龍と同じく祭壇に片手斧を供えて、同じ詠唱の文章で英霊召喚を行っていたのである。
でここからが大龍の力の見せ所で、ここからの詠唱は自分の物語をつづるのである。
「ウォリアー、この戦斧にて、我がもとに来い‼」
「今度は何が来るのかね(^_-)-☆」
「おっさん、女が来るって決まったわけじゃねえよ‼」
大龍はとりあえず、自分の己の欲望と妄想中で格闘しながら、自分のサーヴァントになる英霊を思い描いていたのであった。
そして、
「ねぇ、お姉ちゃん、マスター?」
「うっひょう~‼」
「変態‼」
「ウゲ‼」
「ボクが、マスター、御子神大龍や‼ かわいい、英霊さん‼」
「うん‼」
「レイヴン、いつまで寝てるの?」
恋龍同様に光が立ち昇り、煙が収まって魔法陣にいたのは、薄紅色の長い髪をツインテールに結い、胸は大きく、肉体を守る軽鎧に収まっている少女の英霊が舞い下りたのであった。
またしても女性型サーヴァントを召喚していたのであった。
ダミュロンはダイブしたが、流石、斧を使う狂戦士だけあって、拳でダミュロンを殴り飛ばしたのであった。