超次元kurosu   作:天龍神

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ピッチャー‼ ヴリドラ‼

ブロンシュテイン島、クライムシンク要塞に誘拐された少女と女性を救出するためにやってきた龍美達は、装置の培養槽に入れられた少女の放つ波動によって、リィン達が魔術が発動出来なくなってしまったのであった。

 

龍美達は幸いにも、ルーンではなく、インテリジェントデバイスと武醒魔導器を用いていたこともあって魔術を放つことが出来るが、運が味方したのか、人の言葉を話す雌の翼竜に跨った男が両端に刃がついている槍を携えて、少女と女性を助けにやってきたのであった。

 

これに乗じて、龍姫達が培養槽に入れられていた少女と拘束されていた銀髪の女性を助けて、治癒術で傷を癒して、女性の愛剣であろう薔薇をモチーフにした細身の長剣を見つけた龍月は銀髪の女性に手渡して、反撃に打って出たのであった。

 

「ならば「掌握」してやる」

 

「ぬううう」

 

「させるか‼」

 

「く‼ 貴様、腕が立つようだな」

 

「概念障壁か‼」

 

「ユーリさん‼」

 

「おう‼」

 

「しまった‼」

 

「悪いが、ここまでだ‼」

 

「貴様らは、まともに戦えないはわかっている」

 

カラス仮面の男は、翼竜に跨って降りた双刃頭槍を携えた男を操るつもりだったらしく、男が操れまいともがいていたので、龍美が素手で衝撃波を放って中断させて、男は持ち堪えて、翼竜が飛んだ瞬間、見えない壁があるようで、それは概念を持っている者が通れないだけだったので、ユーリが足早にカラス仮面男に攻撃を仕掛けて、リィン達も助太刀に入ってカラス仮面男を取り囲んだのだが、リィン達が魔術が使えないことを見抜いていたのであった。

 

だが、リィン達の攻撃手段が魔術だけではないのである。

 

「ふん、おそい」

 

「クソ‼」

 

「これは、共鳴の概念、わたしの心はディーラと共鳴した」

 

「舞台装置はまた作ればいい、出でよ‼」

 

「この響き、掌握の力が集結しているのね」

 

「ヴリドラ、あの結界、通常攻撃で、野球すればいいんだはず‼」

 

「野球ってなんだ?」

 

「後で教えてやる‼ 来るぞ‼」

 

「ぐぉおおおお‼」

 

やはりリィンの剣では遅かったらしくあっさりとカラス仮面の男にかわされてしまい、カラス仮面の男は、最後の力で、ナーガ種のヴリドラを創り出して、龍姫達と戦わすつもりでいたのであった。

 

龍美は、ナーガ種が結界で攻撃を防いでしまうが、撃ってくる球体を野球の要領で撃ち返して結界に当て続ければ結界は割れることを教えたのは良かったのだが、野球というものを知らなかったリィン達は野球とは何だと言ってしまい、後程ユーリ達に教えてもらうことになったのであった。

 

 




ユーリ達が野球を知っているわけは、龍美達が教えました

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